
鳥取の給食メニューをアレンジ!「スタミナ納豆の野菜巻き」
芸人ボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回は、鳥取の給食メニューを関さん流にアレンジした「スタミナ納豆の野菜巻き」。ひき肉やたっぷりの薬味と絡めた納豆を、刻んだ野菜やごはんと一緒にレタスにくるんで食べる、手巻き寿司のように楽しめる一品です。
スタミナ納豆の野菜巻き
材料(2人前)
※野菜はお好みのものでOKです。
作り方
- 1. しょうがとにんにくをみじん切りにする。
- 2. フライパンに油をひき、しょうがとにんにくを炒める。
- 3. 鶏ひき肉を加えて炒め、酒、醤油、塩、こしょうで味付けし、粗熱をとる。
- 4. 細ねぎを小口切りにし、ボウルで納豆、付属のたれと混ぜ合わせ、3とタバスコを加えて混ぜる。
- 5. きゅうりとにんじんは縦に細切り、オクラはさっと茹でて輪切りにし、みょうがは薄切りにする。
- 6. 5と他の野菜を器に盛り、4 とごはんを添え、レタスで巻いていただく。
鳥取のロングセラー給食メニュー「スタミナ納豆」
「盛り付けが楽しい料理をお願いします!」
編集部がリクエストしたところ、関さんから送られてきたのは、好きな具材を好きなように巻いて楽しめる野菜巻き。
そしてメインの具にチョイスしたのが、鳥取のご当地グルメ「スタミナ納豆」。知る人ぞ知る、納豆のアレンジメニューです。
学校給食に関わる栄養士さんが『納豆が苦手な子どもたちでもおいしく食べられるように』と考え出したものなのだそう。
「芸人仲間とやっているYouTubeチャンネル『在宅グルメ紀行』【鳥取編】で、この前スタミナ納豆を入れた生春巻きを出したら、宮平享奈緒くん(セブンbyセブン)が、実は納豆が苦手だったことがその場で発覚しちゃって。でも、『これなら食べられます!納豆を感じない!』ってぱくぱく食べていました。
鳥取ではもう30年以上前から給食メニューとして親しまれているんですって。地元のスーパーには『スタミナ納豆の素』も置いてあるんだそうです。」
いつもの納豆との大きな違いは、しょうがとにんにく、ひき肉がたっぷり混ぜ込まれていること!しょうがとにんにくは、なるべく大きな「ひとかけ」を用意するのがおすすめです。
「(まな板を見つめながら)うーんこれは、ちょっと多かったかもしれない(笑)。でも、私はたっぷりめが好みかな」とつぶやきつつ、しょうがのみじん切りが完了。続いてにんにくを刻んでいきます。
フライパンに油をひいてしょうがとにんにくを炒めて、いい香りがしてきたところで、鶏ひき肉を混ぜ、さらに炒めていきます。
「ひき肉はなるべくパラパラにしたいです!」
酒、醤油、塩、こしょうを入れ…
まんべんなく味がついたら火をとめて。粗熱をとるために少し置き、その間に細ねぎを刻みます。
「細ねぎのかわりに、生のニラを刻んで入れてもおいしいんですよ。」
隠し味は「タバスコ」
次に、冷ました鶏そぼろをボウルなどの容器に入れたら納豆を2パック投入。付属のたれも入れます。
納豆たっぷり!
「本場のスタミナ納豆はひきわり納豆で作られているんだけど、このレシピはお好みのものでOKです。」
普段から納豆が好きでよく食べているという関さん。
「納豆、めっちゃ好きです!このメニューの場合は小粒が絡まりやすいですが、普段はごっつい、大粒のものを好んで食べています。いろんなアレンジが効くのも納豆のいいところですよね。もう本当に何もしたくない…っていうときは、この前アイスム座談会でもお話したのですが、パックに入った納豆を混ぜて、その上にごはんをのせて食べてしまうときもあります(笑)。」
もしかしてそれはある種、最強のミニマリズムなのでは。洗い物を出さずに、栄養がちゃんと摂れるってすばらしい…!
ちなみに鳥取県倉吉市のサイトによると、スタミナ納豆の隠し味はタバスコ。そんなタバスコもお好みで適量を入れます。
スタミナ納豆の準備ができたら、あとはお好みの野菜をざくっと刻んで。
「野菜はお好みのものを入れてもらえたらと思います。切り方もお好みで!食べやすく、包むときに収まりやすい形であれば大丈夫。オクラは…どうしようかな。ほかの野菜を細切りにしているから、輪切りのほうがかわいいかも!」
…ということで、オクラを輪切りにしてみた関さん。
お皿に野菜とスタミナ納豆を盛り付けて、ごはんとレタスも添えたら完成です。
野菜のみずみずしさと納豆が、すごく合う!
ということで、スタミナ納豆と刻まれた野菜たちがずらっと目の前に。ビタミン、たんぱく質、炭水化物が勢揃いしていて、食べる前からすでに体に良さそうです。
手巻き寿司のように、自分の気持ち一つでアレンジし放題なのも、うれしい!
好きな具材を好きなだけ選んで、自由に、思い思いの形にくるんってしながら食べられる仕組み、何度体験しても毎回わくわくします。
「友達が来たときにこのメニューを出したら、結構真剣な話をしているのに、納豆がすごくねばっていて。話の内容と手元の雰囲気が一致していなくて、なんだかおもしろい状況になっちゃったことがありました(笑)。」
関さんの手つきを見ていると…確かに!納豆が元気よくねばっていて、レタスにのる瞬間にほんのちょっとだけ、暴れているように見えるのが、やんちゃでおもしろい!
そんな納豆の勢いをレタスの葉でしっかりとくるんで、はむっ。
「おいしいです!」
筆者も納豆との格闘の末に大きめの一口でいただきました。
おお〜!野菜のみずみずしさと、納豆のうまみってこんなに相性がいいんだ!スタミナ納豆の存在によって、生の野菜の持つ香りや食感が、より鮮明に感じられます。盛り付けるときから口に入れたあとまで、ずっと楽しい!
納豆が、ねばりやうまみはそのままに、いつもよりもぐんと食べやすくなっている感じもします。これってつまり、薬味たちの力で、納豆特有のにおいが抑えられているのでは…!
そして後からじわじわくるタバスコの辛みと酸味がさわやかで、後味もさっぱり!パーティーメニューにも、いつものごはんにちょっと変化をつけたいときにも、楽しめそうです。
秋の気配が日ごとに増していますが、そんな時期だからこそ、なんだか夏の疲れが抜けなくて…という人もいるのでは。そんな人にもぜひ試してみてほしいレシピだなぁと思います。
毎日暮らしていると、元気だったり元気じゃなかったり、いろいろあるけれど、できるかぎり心とからだが充足するものたちを口にして、きたる食欲の本格シーズン・秋も、めいいっぱい堪能していきましょう。