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きのこと鶏のとろみスープ/切り干し大根の卵焼き

耳で楽しむおいしいスープレシピ #41

FOOD
2024.12.12

スープ作家 有賀薫さんの声でお届けする“聴くレシピ”。今年も年の瀬が近づいてきて、すっかり冷えてきましたね。そんな日には、きのこと鶏のうまみをギュッと詰め込んだ、とろーりあつあつの「きのこと鶏のとろみスープ」を召し上がれ。栄養も旨みも豊富なきのこをたっぷり使い、スープのとろみが体をあたためてくれる今の季節にうれしい一品です。そして、サッと作れる副菜として「切り干し大根の卵焼き」もご紹介します。


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きのこと鶏のとろみスープ

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材料(2人分)

  • 好みのきのこ2〜3種類…150g〜200g
    (しめじ、まいたけ、エリンギ、しいたけ、マッシュルームなど)
  • 鶏もも肉…200g
  • 塩…小さじ1
  • こしょう…少々
  • 片栗粉…大さじ1

作り方

1. きのこはいしづきを取って、食べやすい大きさに切るか手で割く。

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  • しいたけは軸の部分もおいしくてだしがでるので、捨てずに使ってください。
  • エリンギは手で割くと食感が変わって楽しいです。
2. 鶏肉は2〜3cm角に切る。

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  • 大きめに切っても大丈夫ですが、今回は早めに仕上がるように小さめに切ります。
3. 鍋にきのこと鶏肉、水600mLを入れて中火にかける。

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  • 上の方に出ているきのこは少し押し込むようにしてください。水から少し浮き出ていても、きのこはすぐに小さくなるので大丈夫です。
4. 沸騰したらアクをすくい、火を弱めて5分ほど煮込む。

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  • アクは気にならなければ取らなくても大丈夫です。
5. 塩とこしょうで味つける。片栗粉を倍量の水で溶いて、スープを混ぜながら少しずつ加えてとろみをつける。

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  • 片栗粉は一気に入れると固まってしまうので、スープを混ぜながら細く垂らすようにして少しずつ入れてください。
  • 片栗粉を入れてから1分くらい火を通すと、しっかりしたとろみがつきます。

切り干し大根の卵焼き

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材料(2人分)

  • 切り干し大根…15g
  • 卵…3個
  • オイスターソース…小さじ1
  • 塩・こしょう…少々
  • 酒…少々
  • ごま油…小さじ2

作り方

1. 切り干し大根は水で戻し、水気を絞って切る。
  • 戻し汁はいいだしにもなるので、絞りすぎないようにしましょう。
2. 卵3個を溶き、オイスターソース 小さじ1、塩・こしょう 少々、酒 少々で味をつけ、切り干し大根を加えて混ぜる。
  • オイスターソースを使うとコクが出てしっかりした味の卵焼きになります。オイスターソースがない場合は醤油でも大丈夫です。その場合は塩を少し多めにして調整してください。
3. フライパンにごま油 小さじ2を入れてよく熱したら、卵を一気に加える。大きくかき混ぜてからたたみ、両面を焼いたら完成!
  • 卵を焼くときは最初にフライパンをしっかり熱するのがコツです。卵を少しフライパンに垂らしてみてすぐに固まったらOKです。
  • オムレツやかき卵のように混ぜながら焼くと時間短縮にもなり、ふわっと仕上がります。

おいしいポイント

  • 鶏はむね肉でも作れますが、今回は鶏でだしをとりたいのでもも肉を使っています。ひき肉でもOKです!
  • きのこの独特な香りが気になる場合は、醤油を少し加えると醤油の風味でマイルドになります。その場合は塩を減らして調整してください。
  • 切り干し大根をたっぷり入れた卵焼きは、台湾でおなじみの料理です。歯ごたえもあってボリュームもアップするので、一品加えるだけで満足感があります。お弁当にもおすすめです。
  • オムレツやだし巻きは手早さが大事ですが、この卵焼きはしっかりめに焼くのがポイントです。慌てずに卵が固まるまで両面焼きましょう。

寒い日に食べたい冬レシピ

これからどんどん寒くなっていく季節ですから、あたたかい食べ物が恋しくなりますよね。寒い日に食べたいレシピといえば、私はスープの他にグラタンをすごく食べたくなります。オーブントースターなどで簡単に作ることがあるんですが、ホワイトソースが絡んだマカロニ、エビや鶏肉は本当においしいですよね。熱々なのをふうふうしながら食べると、体がほかほかあたたまる気がします。

今回のスープのようにとろみをつけると、冷めにくく、体を長くあたためてくれます。私はスープの延長であんかけごはんをよく作ります。少しのお肉と小松菜や白菜を一緒に炒めて、多めのスープで煮込んで、そこにスープを作る時よりも強めのとろみをつけて塩や醤油で味をつけます。ごはんにたっぷりかけて食べると、とっても体があたたまる一品になります。一皿で済むのでお昼ごはんに作ったりすることも多いですね。寒い日に外から帰ってきてそんなものがあるといいと思います。

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寒い日にはあたたかいものでハッピーに!

私が子どもの頃、寒い日に外から帰ってくると母がミルクティーを作ってくれたんです。牛乳で煮出す、いわゆるロイヤルミルクティーだったんですが、それがすごくおいしくて。大人になってからは自分でも作って息子に飲ませていたんですけど、息子はなぜか私が作るものよりおばあちゃんのミルクティーの方が好きで、やっぱり本家には敵わないのかなと思いました。そういうちょっと体をあたためてくれるような飲み物があるとハッピーな気持ちになりますよね。

ーーミルクティーの淹れ方は何か違いがあったのでしょうか?

いや、全く同じです。水と牛乳を半々で鍋に入れて、冷たいうちから紅茶の茶葉を入れるんです。それで煮ていくだけなんですが、何が違うんでしょうかね…。でもタイミングとか、例えば「あ〜寒いな〜」と思ったときにパッと出されたそれが、すごく息子の記憶に残ったんじゃないかなと思います。やっぱり食べるものって、そういった食べてもらう人の気持ちに寄り添ったものだと、余計においしく感じたり、あたたかさを感じたりするんじゃないかなって思いました。

ーーすごく寒かった思い出はありますか?

ネパールに旅行に行ったことがあるんですが、ミニトレッキングといって山に登ってテントで一泊したんです。低い山なんですが、もともと標高が高いところなのですごく寒かったです。ダウンを着て寝袋に入って震えながら寝ていました。それが自分の中では一番寒い思い出かな。

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撮影:木村琢也