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きのこと豆苗、たまごのスープ/しいたけのヴィーガンそぼろ

耳で楽しむおいしいスープレシピ #34

FOOD
2023.06.07

スープ作家 有賀薫さんの声でお届けする“聴くレシピ”。梅雨シーズンは買い物へ行くのも大変ですし、野菜の価格が高騰することも。今回は、そんな時でも比較的価格が安定しているきのこと豆苗を使った、「きのこと豆苗、たまごのスープ」を紹介します。うまみと栄養がたっぷりで、ほっとできる優しい一品です。そして、サッとできる副菜として「しいたけのヴィーガンそぼろ」の作り方もご紹介します。ラジオのように聴きながら、一緒に作ってみてください!


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きのこと豆苗、たまごのスープ


材料(2人分)

  • お好みのきのこ 2~3種類(えのき、しいたけ、しめじ)…120~150g
  • 豆苗…1/2パック
  • カニかまぼこ…3〜4本
  • 卵…1個
  • 塩…小さじ1/2
  • 酒…少々
  • 片栗粉…小さじ2 ※倍量の水でといておく
  • ごま油…少々

作り方

1. しいたけは石づきを切り落とし、軸とかさは手でちぎる。しめじも石づきを取り、パラパラほぐす。えのきは汚れた部分を切り落とし、3cm幅に切って、少し手でほぐす。

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  • スープの具材は、短めの方が食べやすいです。
  • しいたけの軸はうまみが出て、歯応えが良いので、捨てずに使いましょう。手でちぎると、普段と食感が変わって楽しいですよ。
2. 豆苗は根を落とし、3cm幅に切る。カニかまぼこは手で割いて、半分に切る。

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  • 豆苗はしっかり煮るとうまみが出るので、茎の部分を先に鍋へ。葉の部分はくたっとしやすいので後から入れます。
  • カニかまぼこは手で割いてからランダムにほぐすと、食感に変化が出ます。
  • えのき・豆苗・カニかまぼこの長さをなるべく揃えましょう。
3. きのこと豆苗の茎を鍋に入れ、水 大さじ2、酒 少々、塩1〜2つまみを加え、さっと混ぜて全体をなじませる。鍋にふたをして、2分ほど中火にかける。

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  • 酒はきのこのくさみを抑えてくれます。
  • ここで入れる水と塩は、“呼び水”のようなもので、きのこの水分を引き出してくれます。そのため鍋が焦げ付きません。
4. きのこがしんなりと小さくなったら、水3カップ(600mL)、豆苗の葉とカニかまぼこ、塩 小さじ1/2を加える。強火にかけ、煮立ったら火を弱める。
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5. 煮えてきたら、水溶き片栗粉を流してとろみをつけ、卵を溶き入れる。

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  • スープをしっかり煮立たせて、少し火を弱めてから卵を入れます。菜箸で鍋の具をよけて、菜箸を伝わせるように卵を入れると、きれいなかき玉になります。
6. 仕上げにごま油をふって完成!

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  • ごま油を入れると中華風に仕上がります。和食の時は、ごま油なしでさっぱりといただくのもおすすめです。

しいたけのヴィーガンそぼろ

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材料(2人分)

  • 生しいたけ…200~250g
  • 白すりごま…大さじ1
  • オリーブオイル…小さじ1
  • 醤油…大さじ1弱

作り方

1. しいたけは石づきを取って、軸もかさも細かく刻む。
  • 1cm弱の角切りが目安。軸は固いので少し小さめに切ります。
2. フライパンにオリーブオイルとしいたけを入れ、しいたけが小さくなるまで中火で炒める。
3. すりごまを加え、醤油で味をつけたら完成!

おいしいポイント

  • きのこと豆苗をたっぷり使い、うまみと栄養がぎゅっと詰まった、口当たりの優しいシンプルなスープです。きのこの黒、豆苗の緑、カニかまぼこの赤、さらに卵の黄色が入って、カラフルで気持ちも華やぎます。
  • きのこを何種類か使うと、それぞれ異なる香りの成分が組み合わさり、風味が複雑になっておいしくなります。
  • 副菜はごはんにふりかけても、クリームチーズを合わせてワインのおつまみにしてもおいしいです。
  • 「ヴィーガン」とは、野菜だけを食べる完全菜食主義のこと。肉・魚・卵を食べないのはもちろん、はちみつ・ゼラチンなどの動物由来の食材も使いません。今回の副菜では、しいたけのしっかりとしたうまみをじっくり味わってみてください。

梅雨の時季、あの食材をストックしておこう

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梅雨に入ると、野菜の値段が急に高くなることがあり、家計には大打撃ですよね!また、雨が降ると買い物に行くのも大変。さらに、食材が傷みやすくなるのもこの時季からです。そんな季節には、今回のレシピでも使ったような「ストックできる食材」を活用するのがおすすめです。食材ごとに解説していきますね。

・きのこ:冷凍もできるので、多めに買って、調理後に余った分を冷凍するといいですよ。一年中値段がほぼ変わらないのも有難いですよね。

・豆苗:根が付いているので家に置いておける野菜です。料理に使った後、残った根の部分はそのまま栽培できます。トレーなどに水を張って窓際に置いておくと、3回ほど新しい芽が出てきて、おいしく食べられます。

・カニかまぼこ:野菜炒めやお弁当にも使えるので、買い置きしておくと便利です。味に変化を出しづらいスープに入れれば、食感に変化を付けてくれます。

雨で野菜の値段が上がるこの季節、安定した価格の野菜を選ぶのもいいですね。「きのこ」「豆苗」「もやし」など、ハウス栽培で人工的に作られているものは、値段の変動が少ないです。

さらに、私は缶詰もよく使います。「サバ缶」「ツナ缶」、おすすめなのが「ホタテ缶」。ホタテの水煮缶は、サイズが小さめではありますが、ものすごくうまみが出るので、スープにおすすめです。今回のレシピなら、カニかまぼこの代わりに、ホタテ缶を汁ごと入れてもおいしいです。

梅雨の時季は、肌寒い日もあるので、つい気を抜いてしまいがちですが、食材が傷みやすく、春頃よりも早く悪くなってしまいます。どんどん新しく買い足すよりは「ストックできる食材」をうまく使えるといいのではないでしょうか。

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撮影:木村琢也