「よく見るけど使ったことない!」ししとうのおいしいレシピ、井原裕子さんに教わります

旬を楽しむ

FOOD
2023.07.28

「よく見かけるけど、実は使ったことない野菜」って、ありませんか。そんな野菜のおいしい使い方を井原裕子さんに教わります。第2回目は夏が旬のししとうをテーマに、メイン料理になる三つのレシピを考えていただきました。

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教えてくれた人:井原裕子さん

愛知県出身。料理研究家、野菜ソムリエ、食生活アドバイザー。季節感を大事にした、作りやすく分かりやすい家庭料理のレシピを得意とする。アメリカ、イギリスにも滞在経験あり。

今回の食材:ししとう

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軽く炒めてシャキッとした食感を活かしても、しっかり加熱してクタクタにさせてもおいしいのが、ししとうのいいところ。ヘタの先の黒いところを少し切り落とせば、あとは丸ごと食べられますよ。天ぷらにしたり、じゃこと炒めたりするのが定番ですね。今回はメイン料理になるレシピを考えました。

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ししとうを使うときはヘタ先の黒いところを少し切り落として使いましょう

ししとうつくねの照り焼き

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材料(2人分)

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  • ししとう…8本
  • 鶏ひき肉…200g
  • 片栗粉…大さじ1
  • サラダ油…大さじ1/2
  • A
  • おろししょうが…小さじ1
  • いりごま…大さじ1
  • 塩(粗塩)…ひとつまみ
  • こしょう…少々
  • B
  • 酒…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • 砂糖…大さじ1/2
  • 醤油…大さじ1と1/2

作り方

1. ボウルにAを入れ、粘りが出るまで混ぜる。手で大体8等分に分けておく。
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井原さんは粗塩を使用されています
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2. ヘタの先を落としたししとうに片栗粉を薄くまぶす。フライパンに油をひいておく。
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井原さんポイント

片栗粉をまぶすことで、ししとうと肉あんがはがれにくくなります。片栗粉がなければ小麦粉でもOK!
3. 手に水をつけて、1の1/8量を手に取り、ししとうをのせて肉を全体に軽くまとわせ、フライパンに並べる。
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手に少々の水をつけるとまとめやすい
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4. 中火にかけて3分ほど焼き、表面が白っぽくなるまで焼く。それぞれ返して、ふたをして弱めの中火にし、2分焼く。
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井原さんポイント

3分経ってつくねの表面が白っぽくなるまでは触らないこと!形くずれの原因になります。
5. フライパンにBを加えて中火に戻し、たれがトロッとするまで煮つめ、全体をからめる。
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「照り焼きはししとうが苦手な方にもおすすめ。甘辛いたれによってししとう独特の苦みが気にならなくなるんです。お子さんも食べやすいと思いますよ。お弁当のおかずにもいいですね。」

ししとうとミニトマトの軽い煮込み

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材料(2人分)

  • ししとう…1パック(15~16本)
  • ミニトマト…1パック(12~15個)
  • A
  • 水…200mL
  • オリーブオイル…大さじ2
  • 粗塩…小さじ1/2
  • こしょう…少々
  • ローリエやタイムなどお好みのハーブ…適量

作り方

1. ししとうはヘタの先を切り落とし、縦に浅く切れ目を入れる。ミニトマトはヘタを取る。

井原さんポイント

ししとうに切れ目を入れるのは、汁を中まで含ませたいから。食べたときにジュワッとしておいしいですよ。ちなみに、揚げるときも切れ目を入れますが、あれは破裂するのを防ぐため。
2. フライパンにA、ミニトマトを入れて中火にかけ、煮たったらフタをして弱めの中火で3分煮る。
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3. ししとうを加えてふたをして6~7分煮る。
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「シンプルだけど飽きのこない、夏にぴったりの一品。冷やして冷菜にするのもいいですよ。ホールトマトでもできますが、フレッシュトマトで煮込むと香りがさらにいいんです。ここにベーコンやサバの水煮などを加えてもおいしい。」

ししとうと豚バラ肉のにんにく塩炒め

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材料(2人分)

  • ししとう…1パック(15~16本)
  • 薄切り豚バラ肉…150g
  • にんにく…1かけ
  • サラダ油…小さじ1
  • 粗塩…小さじ1/2
  • こしょう…少々

作り方

1. ししとうはヘタの先を切り落とし、にんにくは皮をむいて2等分に切る。豚肉は3cm幅に切って塩こしょうをふる。
2. フライパンに油を入れて中火にかけ、豚肉、にんにくを入れて炒める。脂が出てきたら、ペーパータオルで軽く全体を拭き取る。

井原さんポイント

薄切りの豚肉を炒めるときは、すぐに菜箸でほぐそうとせず、火をつけてからしばらくおいて、肉が温まってからやるとほぐれやすいですよ。
3. 豚肉の表面がカリッとするまで焼けてきたら、ししとうを加えて30秒ほどさっと炒め、塩、こしょうを加える。

「豚バラ肉の脂の甘みと、ししとうのほろ苦さがいい相性。サッと炒めたししとうのシャキシャキ感と、カリッと焼いた豚肉の食感の対比も楽しい一品です。ビールのおつまみにもぜひ。」

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井原さん、今回もありがとうございました。「簡単にやるなら、グリルで軽く焼いておかか醤油で和えたり、オリーブオイルで炒めて粉チーズかけたりするだけでもおいしいですよ」なんてアイディアもくださいました。ぜひ参考にしてください。

次回は秋口、きのこをテーマにご登場いただきます。お楽しみに。

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取材・文:白央篤司
撮影:内田徳人