「よく見るけど使ったことない!」ししとうのおいしいレシピ、井原裕子さんに教わります
「よく見かけるけど、実は使ったことない野菜」って、ありませんか。そんな野菜のおいしい使い方を井原裕子さんに教わります。第2回目は夏が旬のししとうをテーマに、メイン料理になる三つのレシピを考えていただきました。
今回の食材:ししとう
軽く炒めてシャキッとした食感を活かしても、しっかり加熱してクタクタにさせてもおいしいのが、ししとうのいいところ。ヘタの先の黒いところを少し切り落とせば、あとは丸ごと食べられますよ。天ぷらにしたり、じゃこと炒めたりするのが定番ですね。今回はメイン料理になるレシピを考えました。
ししとうつくねの照り焼き
材料(2人分)
作り方
- 1. ボウルにAを入れ、粘りが出るまで混ぜる。手で大体8等分に分けておく。
- 2. ヘタの先を落としたししとうに片栗粉を薄くまぶす。フライパンに油をひいておく。
井原さんポイント
片栗粉をまぶすことで、ししとうと肉あんがはがれにくくなります。片栗粉がなければ小麦粉でもOK!
- 3. 手に水をつけて、1の1/8量を手に取り、ししとうをのせて肉を全体に軽くまとわせ、フライパンに並べる。
- 4. 中火にかけて3分ほど焼き、表面が白っぽくなるまで焼く。それぞれ返して、ふたをして弱めの中火にし、2分焼く。
井原さんポイント
3分経ってつくねの表面が白っぽくなるまでは触らないこと!形くずれの原因になります。
- 5. フライパンにBを加えて中火に戻し、たれがトロッとするまで煮つめ、全体をからめる。
「照り焼きはししとうが苦手な方にもおすすめ。甘辛いたれによってししとう独特の苦みが気にならなくなるんです。お子さんも食べやすいと思いますよ。お弁当のおかずにもいいですね。」
ししとうとミニトマトの軽い煮込み
材料(2人分)
作り方
- 1. ししとうはヘタの先を切り落とし、縦に浅く切れ目を入れる。ミニトマトはヘタを取る。
井原さんポイント
ししとうに切れ目を入れるのは、汁を中まで含ませたいから。食べたときにジュワッとしておいしいですよ。ちなみに、揚げるときも切れ目を入れますが、あれは破裂するのを防ぐため。
- 2. フライパンにA、ミニトマトを入れて中火にかけ、煮たったらフタをして弱めの中火で3分煮る。
- 3. ししとうを加えてふたをして6~7分煮る。
「シンプルだけど飽きのこない、夏にぴったりの一品。冷やして冷菜にするのもいいですよ。ホールトマトでもできますが、フレッシュトマトで煮込むと香りがさらにいいんです。ここにベーコンやサバの水煮などを加えてもおいしい。」
ししとうと豚バラ肉のにんにく塩炒め
材料(2人分)
作り方
- 1. ししとうはヘタの先を切り落とし、にんにくは皮をむいて2等分に切る。豚肉は3cm幅に切って塩こしょうをふる。
- 2. フライパンに油を入れて中火にかけ、豚肉、にんにくを入れて炒める。脂が出てきたら、ペーパータオルで軽く全体を拭き取る。
井原さんポイント
薄切りの豚肉を炒めるときは、すぐに菜箸でほぐそうとせず、火をつけてからしばらくおいて、肉が温まってからやるとほぐれやすいですよ。
- 3. 豚肉の表面がカリッとするまで焼けてきたら、ししとうを加えて30秒ほどさっと炒め、塩、こしょうを加える。
「豚バラ肉の脂の甘みと、ししとうのほろ苦さがいい相性。サッと炒めたししとうのシャキシャキ感と、カリッと焼いた豚肉の食感の対比も楽しい一品です。ビールのおつまみにもぜひ。」
井原さん、今回もありがとうございました。「簡単にやるなら、グリルで軽く焼いておかか醤油で和えたり、オリーブオイルで炒めて粉チーズかけたりするだけでもおいしいですよ」なんてアイディアもくださいました。ぜひ参考にしてください。
次回は秋口、きのこをテーマにご登場いただきます。お楽しみに。