秋のアウトドアごはんに!焼きおにぎりを作ろう
秋、ごはんがおいしい季節です。天気がいい休日にはアウトドアを楽しむ方も多いのではないでしょうか。今回はおにぎり作家として活動するゆこさんに、少ない材料で作れて、アウトドアでもおうちでも楽しめる焼きおにぎりメニューを教えてもらいました。焼くひと手間を加えるだけで、ちょっと贅沢な気分が味わえますよ。
おにぎりといえばお弁当や朝ごはんのイメージが強いですが、実は“アウトドアごはん”としても優秀です。
特におすすめは焼きおにぎり。バーベキューのすみっこにころんとおにぎりをのせておけば、あっという間に焼きおにぎりが完成です。ほんのり炭火の匂いをまとうだけでなく、お肉や野菜が焼ける香りに、楽しい会話も加わって、それはそれはおいしい焼きおにぎりに仕上がります。
もちろん屋外だけでなく、おうちでも。焼くひと手間を加えたおにぎりは、休日ごはんや夜食で食べるとちょっと贅沢な気分が味わえます。調理は、トースターを使えば楽ちん。リモートワークの日のお昼ごはんにもぴったりですよ。お天気がいい日にはベランダで食べて、アウトドア気分に浸るのも良いですね。
今回は、少ない材料でおいしさ広がる「焼きおにぎりメニュー」二品をご紹介します。
とろ〜りチーズのサプライズ『韓国風コチュジャンの焼きおにぎり』
材料(1個分)
作り方
- 1. ごはんに、コチュジャンと白ごまを加えてよく混ぜる。
- 2. 混ぜごはんの真ん中にシュレッドチーズをはさみ、ラップを使っておにぎりを握る。
- 3. おにぎりの表面に、はけなどでコチュジャンをぬる。
- 4. うすく油をひいたアルミホイルにおにぎりをのせ、トースターに入れる。
5分ほど焼いたらおにぎりを裏返し、裏面にもコチュジャンをぬり、さらに5分ほど焼く。 - 5. もう一度裏返してコチュジャンをぬり、最後に3分ほど焼いたらできあがり。
中にシュレッドチーズを忍ばせることで、焼きおにぎりを割ったときにとろ〜りチーズが出現します。甘辛いコチュジャンにチーズのコクが合わさって、ついついおかわりしたくなる…。なんとも魅力的なおにぎりです。
そして、このレシピに欠かせないのが、白ごま。プチプチとした食感がアクセントになります。白ごまって、なんとなく混ぜているようで、実は名脇役なんです。
できあがった焼きおにぎりに、韓国海苔を巻いて食べるのもおすすめ。手も汚れにくいですし、コチュジャンとの相性は…言うまでもなく最高です!とことん韓国気分を堪能してみてくださいね。
香ばしさが食欲そそる『焼きとうもろこし風おにぎり』
材料(1個分)
作り方
- 1. ごはんに、コーンと塩を加えてよく混ぜる。
- 2. 混ぜごはんをラップで包み、おにぎりを握る。
- 3. おにぎりの表面に、はけなどで焼肉のたれをぬる。
- 4. うすく油をひいたアルミホイルにおにぎりをのせ、トースターに入れる。
5分ほど焼いたらおにぎりを裏返し、裏面にも焼き肉のたれをぬり、さらに5分ほど焼く。 - 5. もう一度裏返して焼き肉のたれをぬり、最後に3分ほど焼いたらできあがり。
こちらのおにぎりは、できるだけ表面にコーンが見えるように配置してください。焼き肉のたれをぬって焼くと香ばしさが引き立って、より“焼きとうもろこし感”が味わえます。
使うとうもろこしは、缶詰や冷凍のコーンでOK。私は食べたくなったときにすぐ作れるよう冷凍のコーンを常備しています。
おにぎりにぬる調味料は、焼肉のたれのみ。用意する材料は最小限ですが、これが絶品の焼きおにぎりなんです。
焼き時間はご家庭のトースターに合わせて調整してください。コーンに焦げ目がつくくらいが食べごろです。バーベキューの定番メニューでもある焼きとうもろこしを、ぜひおにぎりでも満喫してみてくださいね。
そうそう!お好みで大葉を巻いて食べるのもおすすめです。さわやかな風味が加わって、また違った味わいが楽しめますよ。
焼きおにぎりの必勝ポイントは三つ
焼きおにぎりというと、作るのが難しいイメージをお持ちの方もいるかもしれません。いつもの感じで握って焼いたら、おにぎりの形が崩れてしまった…という経験はないですか?
実は焼きおにぎりは、普段のおにぎりとは少し違った握り方で作ります。といっても、意識するポイントは三つのみ。難しい工程ではないので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. 普段のおにぎりよりしっかりめに握る
表面をカリッと仕上げるためにも、おにぎりはいつもよりしっかりと握っておきましょう。ごはんがみっちり身を寄せ合うイメージで、ギュッと。ラップを使って握ると便利です。
2. 焼く前に表面の熱と水分を逃す
おにぎりを握ったら、焼く前にしばらく冷まします。このときラップははずして、表面の水分も蒸発させておきます。焼き面を乾燥させることで、焼いたときにおにぎりがベチャッとなってしまうのを防ぎます。
3. アルミホイルに油をぬる
ご家庭のトースターで焼くときは、おにぎりを置くアルミホイルにうすく油をぬっておきましょう。こうすることでおにぎりがアルミホイルにくっついてしまうことなく、ころんと裏返しやすくなります。ぬる油はおにぎりの味にあわせて、ごま油やオリーブオイル、米油など、お好きなタイプをお選びください。
アウトドアの準備をラクにする方法
気候のいい季節には、バーベキューをはじめ、ピクニックやハイキングでも焼きおにぎりを楽しみたいですよね。でもアウトドアの準備って、食事の用意以外にもやることがたくさん!朝からバタバタする光景は、きっと我が家だけではないはず。
そこで、おにぎりは前夜のうちに用意しておくというのも一つの手です。朝からお米を炊いて、おにぎりを握り、さらに後片付けまでするというのは大変ですが、前夜ならそれほど慌てずに準備することができます。
おにぎりを作る際は素手で握らず、ラップを使うようにしましょう。握り終わったらしばらくラップを外して、熱と水分を逃しておくこともお忘れなく。
作ったおにぎりは涼しい場所で保存し、なるべく早めに食べきるか、心配な場合は冷凍しておきます。
冷凍焼きおにぎりなら思い立ってすぐ作れる
家にいて突然、「焼きおにぎりが食べたい」と思い立ったら、なんとしても即食べたい…!私のようにせっかちな人には、焼きおにぎりの冷凍保存もおすすめです。時間がない日のお昼ごはんや、まったりくつろぐ夜の軽食は、とにかく手間も時間も最小限にとどめたいですから。
冷凍保存の方法は次のいずれか。
・おにぎりを焼いて完成させてから保存
・おにぎりを焼く前の状態で保存
焼いて完成させてから冷凍保存した場合は、食べる前に電子レンジで1分程度加熱するだけ。ほとんど手間なく焼きおにぎりが楽しめます。(加熱時間はご家庭でお使いの電子レンジに合わせて調整してください)。
焼く前の状態で保存した場合は、レンジで解凍したのち、調味料をぬってトースターで加熱します。焼く手順はそれぞれのレシピをご参照ください。こちらは作りたての香ばしさを味わえるのが魅力です。
休日にまとめて作り置きし、冷凍保存しておけば、平日にさっと食べられて便利ですよ。
焼くだけで、いつものおにぎりとはまったく違う姿に変身する焼きおにぎり。過ごしやすい秋の夜長や、アウトドアの場面にぴったりです。
おしゃべりに夢中になって、多少ごはんが焦げてしまっても、それもまたよし。カリッとした表面のなかに、ふっくらみずみずしいお米のうまみが詰まっていて、幸せなギャップが楽しめます。
おうちで作る際には、トースターのなかでジリジリと香ばしさを増していくおにぎりの光景も楽しんでみてください。あつあつの焼きおにぎりを、ほくほくと口にほおばれば、満足感もひとしお。しっかりと味が染み込んだ焼きおにぎりだから、おかずがなくても立派な一食になります。ぜひお試しくださいね。
お知らせ
日々おにぎり/ゆこさんの著書『毎日おにぎり365日』(自由国民社)が11月11日に発売されます!