秋の推しアレンジ「鮭とまいたけのおにぎり」

特別企画

FOOD
2024.10.16

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おにぎり作家として活動するゆこさんの、秋におすすめのおにぎりは「鮭とまいたけのおにぎり」。おいしく作るポイントをしっかり教わりました。また今回は、ゆこさんが普段おにぎりのアレンジをどのように考えているのか、どんな風にお買い物をするのかも具体的に教えてもらいました!明日すぐにまねしたくなるヒントがいっぱいです。


秋おにぎりの具材として選んだのはきのこ。

種類が豊富なきのこは、風味豊かでどれもごはんとの相性がぴったり。弾力のある食感で食べごたえもありますし、食物繊維がとれるところもうれしい!

今回は「まいたけ」を使ったおにぎりアレンジをご紹介します。


材料(1人分)

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  • ごはん…お茶碗小1杯分(120g)
  • 塩鮭…お弁当用サイズ1尾(60g)
  • まいたけ…20g
  • 大葉…1枚
  • バター…5g
  • 塩・こしょう…少々

作り方

1. フライパンにバターをのせて中火で熱し、塩鮭を焼きます。空いたスペースに小さく裂いたまいたけを加え、まいたけがしんなりしてきたら塩こしょうをふります。
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2. 焼いた鮭は皮と骨をとりのぞいて身をほぐし、炒めたまいたけ、千切りにした大葉と一緒にごはんに混ぜ合わせます。
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3. 具材を混ぜたごはんをラップに包んで握ったら完成。
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おいしく作るポイント

  • おにぎり全体に具材がいきわたるよう、ごはんと具材はしっかり混ぜてから握ります。
  • ラップを使って握ると手が汚れにくく、具材の配置もチェックしやすいです。
  • 多めに作って冷凍保存もOKです。食べる際は電子レンジで様子をみながら解凍してください。

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おにぎり具材の選びかた

ほぼ毎日おにぎりを握っているので、具材のアレンジにはこだわっています。意識しているのは、1週間単位でみたときになるべく同じ具材が続かないようにすること。そうすれば、自然といろいろな食材が食べられるからです。また、できるだけ季節の食べものを取り入れたいとも考えています。

おにぎり具材のネタ探しは主にスーパー。まだレシピが決まらない段階から買い物に出かけることもよくあるのですが、ぼんやり陳列棚を眺めながら歩いているだけで、そのときの旬が目から飛び込んできます。

今なら、かぼちゃにさつまいも、きのこ、ぶどう、なしなど、秋の食材がずらり。少し前までは夏のみずみずしい食材がキラキラと光って見えましたが、いつの間にか主役はこっくりあたたかみが感じられる野菜や果物に交代しています。

今回は、なかでも目をひいた“きのこ”をメイン食材に選びました。

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メイン具材が決まったら、そこからはどうアレンジするかを考えていきます。こちらもスーパーで買い物をしながら、思考を巡らせます。選んだ食材単体でおにぎりを楽しむのもよいのですが、せっかくなら具だくさんで満足感の高いおにぎりを食べたい気分。食欲の秋は特に、いつもに増して欲張りたくなります。ほかにどんな食材を取り入れようか、買い物カートを押しながら脳はフル回転です。

とはいえ、やみくもに探すだけではなかなかお目当ての食材が見つかりにくいもの。そこでわたし流のレシピの組み立てかたを、3つのスタイルに沿って解説します。

1. 王道メニューからふくらませていく

まずは、いったんおにぎりのことは忘れて、“この食材を使ったごちそうといえば?”と、思いつくメニューをあげていきます。たとえば手にした食材が「かぼちゃ」なら、煮物、ソテー、パイ、シチューなどがおいしいなぁと想像するんです。このときはなるべく自由にインスピレーションを膨らませることが大切。そこから気分にマッチするメニューをひとつ選出して、さらに焦点を絞っていきます。

「かぼちゃ」といえばシチュー

ということは、かぼちゃはミルク系と相性がよい?

「チーズ」を合わせるのはどうだろう?

といった感じ。王道メニューを頭に浮かべていることで、“塩こしょうをアクセントにするとよいかも”と、追加でヒントも降りてきやすくなります。

2. 定番のおにぎり具材とコラボ

気になる食材とおにぎりの定番具材を組み合わせるスタイルも、わたしのお気に入りです。たとえばスーパーで目に入ったのが「さつまいも」だとすると、頭のなかで定番具材とコラボさせてみます。

・さつまいも×おかか
・さつまいも×ツナ
・さつまいも×昆布

定番というだけあって、梅干し、ツナ、昆布、おかか、明太子などの食材は間違いなくおにぎり向き。だからこそ、いろいろな食材との組み合わせで思い切ったおにぎりアレンジが楽しめるという利点があります。レシピ次第で定番のおにぎりがガラッと違う表情を見せることもあるので、実験感覚でどんどんコラボさせてみる。

「さつまいも×ツナのおにぎり」なんて、どんな仕上がりになるのだろう…想像するとわくわくしてきませんか?

3. “映え”も大切な要素

おにぎりの見映えから食材を選ぶ方法もおすすめです。わたしは “見た目”もおにぎりを構成する大切な要素のひとつだと考えています。彩りのよいおにぎりがあると食卓やお弁当が華やいで、疲れ気味の日でもおにぎりを見るだけでパワーをもらえる気がするんです。

おにぎりに使いたいのが緑の野菜だとしたら、赤系、黄系、茶系の食材を合わせると映えそうだなと考えます。たとえば「ほうれん草」の場合、「卵」を合わせると明るい見た目に。これは①でいう王道メニューでもありますし、卵おにぎりにほうれん草を合わせるというのは②の考え方にも通ずる部分があります。

さらにいうと、色とりどりの食材を混ぜ込んだおにぎりはワンプレートごはんのように栄養バランスがとりやすいです。見た目からも、味からも、栄養素からも元気をもらえるなんて、一石三鳥。

具だくさんおにぎりの組み合わせに悩んだら、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。

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