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リュウジさんの「⾰命ローストポーク」を山本ゆりさんが作る

リュウジのレシピトレード #17 後編

PEOPLE
2024.09.11

料理研究家リュウジさんとゲストがお互いのレシピをトレードし、料理をしながら語り合う本連載。今回のゲストは、リュウジさんがリスペクトしてやまない料理研究家の山本ゆりさんです。

前編では、ゆりさんの「ザクザク塩レモンチキン」をリュウジさんが作りました。後編では、リュウジさんの「革命ローストポーク」をゆりさんが作ります。ゆりさんのローストポークレシピとは手順が違うこのレシピ、はたしてどんな料理になるのでしょうか……?

このレシピトレードの様子はリュウジさんのYouTubeチャンネルでもお届け。料理研究家として第一線で活躍する二人の「料理研究家あるある」トークにも注目です!

⾰命ローストポーク

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材料

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  • 豚ロースブロック…350g
  • 塩…3.5g
  • こしょう
  • おろしにんにく…1⽚
  • オリーブオイル
  • ⽟ねぎ…60g
  • ⽇本酒…150cc
  • コンソメ…⼩さじ1
  • 塩…ひとつまみ
  • バター…20g
  • 薄⼒粉…⼩さじ1/3
  • こしょう

作り方

1. 豚ロースブロックに重量の 1%の塩、こしょう、おろしにんにくをすり込み、15分お く。
2. オリーブオイルで全体を焼いてあら熱を取り、ラップをして 600W3分10秒チンしてア ルミホイルにくるみ、タオルを巻くかミトンに入れて20分おく。
3. ポークを焼いたフライパンで⽟ねぎを炒め、⽇本酒、コンソメ、塩を加えて煮詰め、バ ターと薄⼒粉を混ぜたものでとろみをつけ、⾁汁、こしょうを加える。
4. 切り分けた⾁に3をかけ完成。

料理研究家は使える素材が限られる

リュウジ

今回はゆりさんに僕の革命ローストポークを作ってもらいます。これはレンジもフライパンも両方使うレシピなの。簡単で失敗しにくいし、かなり「おもてなし感」も演出できるよ。

“山本”

楽しみ~!

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リュウジ

まず、玉ねぎをみじん切りにします。

“山本”

うわー、苦手!

リュウジ

ゆりさんが苦手なわけないでしょ。

“山本”

いや、ほんまにね、最近はぶんぶんチョッパーに頼りきりやから。

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リュウジ

味を染み込みやすくするために、お肉に穴を開けます。フォークでもいいんだけど、このミートソフターを使うと早いよ。筋切りもできるし。

“山本”

うわ、なんか気持ちいい感触!これいいですね、鶏皮に穴を開けるときにもよさそう。

リュウジ

そうそう、鶏皮はフォークだと力が要るからね。

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リュウジ

お肉の重さの1%の塩で下味をつけます。このお肉なら、塩は3.5gだから小さじ半分ちょい。そのあと、こしょうを両面にまんべんなくかけてください。僕は、下味にはテーブルこしょうを使って、仕上げには粗挽き黒こしょうを使うことが多いね。

“山本”

「味・塩こしょう」は使わない?

リュウジ

使う。あれ、おいしいよね。

“山本”

めっちゃおいしいですよね!私もよく使います。

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リュウジ

次はにんにくをすりおろします。これはチューブより生にんにくを使ってほしいかな。そのほうが絶対においしいから。

“山本”

にんにくは余ったら冷凍できますしね。

リュウジ

そうそう。「生にんにくをおろすと手ににおいがつくから嫌だ」という人もいるけど、僕は手についたにおいをアテに酒を飲むね。

“山本”

いい!にんにくの香りは幸せの香りですからね。

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リュウジ

ここで15分おいて、お肉に下味をなじませます。その間、トークタイムにしましょう。

“山本”

リュウジさんって「うまみ」へのこだわりがすごいですよね。

リュウジ

うん、うまみをつけると市販の味に近づくから。「〇〇の素」として売られている調味料って、ほとんどアミノ酸が入っているんだよね。だからアミノ酸でうまみを出せば、売り物の味が家で作れる。その成功体験があるから続けてる感じ。

“山本”

やっぱり最初に作ったときに「これおいしい!」って言われないと、次からも作る気にならないですよね。

リュウジ

そうなんだよね。だから、「うまい!」って言わせるためにはっきりとした味付けになる。ゆりさんも、僕よりはやさしいけどけっこうはっきりした味付けだよね。

“山本”

はい。ちょっといいお店の料理とか、料理人の方のレシピって、シンプルに塩だけだったり、素材を活かしてて、めちゃめちゃおいしいじゃないですか。でもそれは、いいお肉で、いい油で、いい塩で作ってるという前提があったりする。スーパーで買った一番安いお肉で「うまい!」と思える味にするのは、また変わってきますよね。

リュウジ

そう!だから僕らが「まずA5ランクの黒毛和牛を用意してください」って言い出したら、それは叩かれていい(笑)。

加熱したお肉を保温するために〇〇を使う!

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リュウジ

フライパンにオリーブオイルを入れて熱したら、お肉の両面にいい感じの焼き色をつけてください。

“山本”

下味のにんにくとオリーブオイルのいい香りがする~。

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リュウジ

焼き色がついたら、粗熱を取ってお肉を落ち着かせます。そのあと、ラップで包んでいきましょう。

“山本”

熱々だとラップが溶けるからですか?

リュウジ

そうそう。で、ラップで包んだら600Wのレンジで3分10秒加熱します。そこから余熱でグーッと火を通すの。

“山本”

おいしそう!!私も実はレンジのローストポークのレシピがあるんですけど、レンジで加熱してからフライパンかトースターで表面を焼くんですよ。リュウジさんのレシピと逆で。フライパンが先だとどうなるのか、すごく気になる。

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リュウジ

はい、レンチンしました。

“山本”

うわー、肉汁がすごい!すでにおいしそう!

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リュウジ

では、ラップごとアルミホイルに包んじゃってください。

“山本”

こんなやり方、はじめて知った!

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リュウジ

そして、アルミホイルで包んだお肉をミトンに入れます。ミトンって熱が伝わらないから、逆に言うと熱が逃げないんですよ。すごく保温性に優れてるの。

“山本”

天才か!

リュウジ

ミトンはキッチンにあるから、わざわざタオルを取りに行く手間が省けるでしょ。これはね、俺のズボラが編み出した技。

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リュウジ

あと、なんか見た目がおもろいでしょ(笑)。もちろんタオルでもいいけどね。じゃあ、お肉を保温している間にソースを作りましょう。

肉のうまみを玉ねぎに吸わせた、日本酒コンソメソース

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リュウジ

さて、ソースを作っていきます。フライパンに油が残っていて肉のうまみも出てるから、そのまま玉ねぎを炒めましょう。油が足りなかったら少し足して。

“山本”

ソースはフライパンで作るっていう、レンジとフライパンの合わせ技がいいですよね。

リュウジ

レンジだけでもできなくはないんだけど、やっぱり油で炒めたいな。肉のうまみをたっぷり玉ねぎに吸わせたいから。

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⽇本酒、コンソメ、塩を加えて煮詰める

リュウジ

日本酒はね、料理酒じゃなくて清酒で。150ccも使うとなると、料理酒だと塩分が多いから。

“山本”

リュウジさんってよくお酒を料理に使いますよね。

リュウジ

お酒を使うと風味が出るからお店っぽい味になるんだよね。で、日本酒のアルコールが飛んだらコンソメを入れてください。日本酒コンソメソースなので。

“山本”

初めて聞くソース!

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リュウジ

煮詰めてる間に、室温に戻したバターと薄力粉を混ぜてブールマニエを作ります。薄力粉はそのままフライパンに入れるとダマになるけど、先にバターと混ぜることによって、ダマになるのを防げるんです。

“山本”

これってイタリアンをやってたときに学んだんですか?

リュウジ

いや、これはフレンチ。僕、イタリアンとフレンチを両方勉強してたんで。

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ソースにブールマニエを加えて混ぜる

“山本”

いい感じにとろみがつきましたね。

リュウジ

じゃあ、ぼちぼち火を止めましょうか。

フライパンとレンジのW使いで完璧な焼き加減

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リュウジ

もうそろそろ、ミトンの中の肉がいい感じになってるはずだから取り出してもらって。まだ熱いから気をつけて。

“山本”

めっちゃ熱いです。ミトンで保温されてるからぜんぜん冷めないですね。

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リュウジ

アルミとラップを開けてもらって。肉汁がめっちゃ出てると思うので、全部フライパンのソースに足してください。

“山本”

すごい、無駄がない。

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肉を切り分ける

“山本”

うわ、柔らかい!完璧ちゃいます?断面がもうおいしそう。

リュウジ

完璧にできてます。断面もちゃんと火が通った感じの赤み。

“山本”

レンジでやるとお肉がキューってなっちゃうけど、これは完璧な焼き加減ですね。

リュウジ

これ以上やるとお肉がかたくなっちゃうし、これ以上短いと肉汁がしたたって生っぽくなっちゃうし、加減が難しいんですよ。

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切ったお肉を器に盛り付ける

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リュウジ

ソースは、さっき肉汁を加えたから少しだけ煮詰めましょう。小麦粉もそんなに入っていないので、自然ととろみがつく感じになっているはず。少しの小麦粉がソースに力を持たせてくれるんですよ。

“山本”

説明のうまさよ…!

リュウジ

説明しないとみんな納得してくれないからね。で、仕上げに黒こしょうを入れたらソース完成!

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リュウジ

じゃあ、切ったお肉にソースをいい感じにかけてください。

“山本”

めっちゃおいしそう!

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リュウジ

パセリをパラパラッと全体にかけて、と。山本ゆりさんに作ってもらった革命ローストポーク、完成です!

「最高のレシピを思いついても、すでにゆりさんが作ってる」

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“山本”

ワインや!

リュウジ

白が合うと思いまして。

リュウジ山本

乾杯!

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“山本”

いただきます。わ、お肉がお箸で切れる!うわ、めっちゃおいしいですね。

リュウジ

柔らかさもそうですし、ソースの塩味がね、酒飲みには刺さるでしょ。

“山本”

でも、そんなにしょっぱくないですよ。なんかね、「おしゃれな味がするんかな~」と思って食べたら、ほんまに「おいしい!!」っていう、かなりがっつりした味。みんな好きな味やわ。

リュウジ

そうそう、俺はそこを目指してるから。

“山本”

お肉が柔らかくてびっくりした。レンジが先でフライパンが後だったらここまで柔らかくはならないかも…。そしてやっぱり、レンジだけではこの香ばしさは絶対に出ないですね。

リュウジ

そう、だからやっぱりフライパンと両方使ってほしいな。このレシピは、ゆりさんから学んだレンジ技術と、僕が洋食で学んだ焼きの技術のハイブリッドなんですよ。だからゆりさんに食べてもらいたかった。

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“山本”

リュウジさんって86年の5月生まれですよね。私も一緒。

リュウジ

えっ、そうなんだ!86年生まれで活躍してる人ってダルビッシュ有くらいしか知らないな。

“山本”

あと北川景子さんとか。女優さんは多い気がします。

リュウジ

そうなんだ、あまりテレビ見ないから詳しくないんだよね。ところでさ、ゆりさんって自分が出演したテレビ見る?僕は恥ずかしいから見ない。

“山本”

わかる!私も見ないです。見ないというより、見れない。みんなには「見てください」って言うのに…。

リュウジ

なんか、テレビに出ている自分を客観的に見てしまうと、もうテレビ出たくなくなる。

“山本”

そうですそうです!わぁ、リュウジさんでもそうなんや。

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“山本”

リュウジさんって、発言や行動の根底に「料理人口を広めたい」という目的があるじゃないですか。1本筋が通っているから、多少過激なこととか言っても納得がいく。そこがすごいなって尊敬してます。

リュウジ

ありがとう。ゆりさんはね、めちゃくちゃ優しいの。俺が炎上しちゃったときも、「リュウジさん、大丈夫ですか?」って連絡くれたし。

“山本”

いや、あれはおもしろかったんで(笑)。

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リュウジ

僕、実はゆりさんが新作レシピを出すたびにめっちゃ見てるんですよ。「またこんないいネーミングのレシピを!」「あっ、炊飯器に冷凍のガチガチ肉を突っ込んでる!?」みたいな(笑)。

“山本”

ついに「どこまで手を抜くねん!」みたいな域に(笑)。

リュウジ

いいアイディアだと思うけど、さすがに僕が後追いするのはダサいなと思って。いつもレシピ作っていて、「あ、これ最高においしいやつできたわ」と思って検索したら、すでにゆりさんが作ってるの。

“山本”

私も、調べたらだいたいすでにリュウジさんが作ってる(笑)。もう、この世のすべての料理作ってるやん。だからもう、調べないです!

リュウジ

でも、人とかぶるのを恐れていると何もやれなくなるからね。多少アイディアがかぶっても、じゃあ自分の色をどうやって出そうかっていうのは考えてる。

「〇〇を入れたらうまいに決まってる」と言われたら……

リュウジ

僕の周りの30代の女性、ほとんどゆりさんのレシピ本持ってる。なんか、結婚するときにゆりさんの本を買う人が多い印象があるよ。古い言い方をすれば「嫁入り道具」みたいな。

“山本”

それはめちゃくちゃ嬉しいです。でも私のレシピ本はゆるいから、料理の基礎を学べるわけじゃないですし、1冊目に買うなら、もっとちゃんとした料理本のほうがいいかもしれません(笑)。

リュウジ

そのゆるさがいいんだけどね。

“山本”

最初の本を出した10年以上前は、お手軽簡単レシピみたいなのが今ほど受け入れられなかったり、「めんつゆばっかり使って!」みたいな声も多かったんです。でも、10年経つといろいろ変わってきましたね。

リュウジ

わかる。僕も「リュウジってめんつゆばっかりだよな」ってよく言われるんだけど、実際はあまりめんつゆ使ってないの(笑)。あと、「めんつゆ入れたらうまくなるに決まってるだろ!」ともよく言われる。

“山本”

「〇〇入れたらうまくなるに決まってる!」ってよく言われるじゃないですか。以前、それに対してリュウジさんが「うまいに決まってるならそれで良くないですか」って返してたことに、すごく感動しました。本当にそうだなと思って。

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リュウジ

僕はおいしいものを作りたいから料理をするのであって、別に複雑な工程を踏みたいから料理をするわけじゃない。家庭料理はおいしければそれでいいんだよ。

“山本”

そうなんですけど、私の中にも「これを使ったらおいしくなるに決まってるよな~、これ使うのはせこいかな」って思いがあったんで。絶対においしくなるものを使わずにおいしいものを作りたい、みたいな自分との戦いが。

リュウジ

俺もイタリアンとかやってたからわかるよ。でも家庭料理なら「おいしくなる最短距離を行こう」って思ってる。

“山本”

料理って2種類あるじゃないですか。趣味の料理と、生活の料理。リュウジさんはどっちもできるからすごいなと思う。私は技術が足りなくて、リュウジさんの「至高シリーズ」みたいな本格的な料理はできないから。

リュウジ

僕はただ料理バカなだけですよ(笑)。

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リュウジ

僕らはベクトルは違うけれど志は同じなんだなっていうのが、今回のレシピトレードでよくわかった。ゆりさんには、これからも師匠として勉強させていただきたいです。

“山本”

なんでやねん(笑)。私こそです。

リュウジ

ただ、同士だけどライバルでもあるから、リスペクトしつつも負けないようにがんばりたいと思います。

“山本”

私もがんばります!

リュウジ

じゃあ、あらためて乾杯しましょう。

リュウジ山本

乾杯!

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前編はこちら

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取材・文:吉玉サキ
撮影:村上未知