シンプル調理なのに見栄えもGood!熱中症予防にも効果的な「スペアリブ」
元TBSアナウンサーで、現在は広島在住フリーアナウンサーの枡田絵理奈さんによる、「聴くコラム」。第二回は、スポーツを頑張るお子さんをお持ちのお父さんお母さんにも参考になる、「アスリートの食事」についてです。プロ野球選手の妻でもある枡田さんが、朝・昼・夜、それぞれ大事にしていることを話してくれました。そして今回のおすすめレシピは、夏におすすめのスペアリブ!今回も「簡単でおいしい!」レシピとともに、コラムをお楽しみください。
こんにちは枡田絵理奈です。
この「聴くコラム」では、食にまつわるさまざまなお話とともに、わが家のおうちごはんを一品ご紹介します。家事や仕事の合間に、気軽に聴いて楽しんでいただけると嬉しいです。今回も広島の自宅からお送りしています。今わが家では、子どもたちがちょうど夕飯を食べ終えて仲良く遊んでいるところです。
最近だいぶ暑くなってきましたよね。みなさん夏バテしていませんか?夏みたいな陽気が増えてきて、わが家では早速ビニールプールが何度も登場しています。とはいえ、まだ水だけでプールに入ると寒いみたいで、私はキッチンでお湯を何回も沸かして一人バケツリレーのようにプールの中へお湯を運んでいます。もうプールなのかお風呂なのか分からない中で、子どもたちは遊んでいて……私の腕は日々鍛えられています(笑)。
今回は、私が普段作っているアスリートのための食事についてのお話をしたいと思います。そしてコラムの後半では、スタミナをつけたいときにおすすめの一品「スペアリブ」の作り方をご紹介します。ぜひ最後までゆったりと聴いてください。
未来のための身体を作るアスリートの食事
ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、私の夫はプロ野球選手です。プロのアスリートにとって身体作りの食事というのはとても重要なものでして、今日明日の体調を整えるのも食事だし、未来の身体を作っていくのも食事だと私は考えています。
私はアスリートフードマイスターの資格を持っているのですが、そこで学んだことは、アスリートに限らず私たちが健康でいるため、そして子どもが成長していくためにも重要なことばかりだなと思っています。また、部活をやっているお子さんにも参考になる話があるかと思いますので、今日はそんなお話をしていけたらと思います。
「アスリートの食事」と一口に言っても、実は本当に幅が広くて、種目によっても全然違います。短距離走のような瞬発力が求められる種目や、長距離走・サッカーのように持久力が求められる種目、体重を増やしたい人や減らしたい人、筋肉をつけたい人など、その目的によってどのような食事を出すかは全然変わってきます。
また、「いつ食べるのか」ということも重要です。シーズン中なら明日の試合をベストのコンディションでできるように、オフの時は楽しむことを目的に、トレーニング期間は来シーズンに目指す身体やパフォーマンスに合わせるなど、その時々の目的に合わせてメニューを考えるので、本当に色んなパターンと考え方があるんです。
おすすめしたいバランスの良い朝ごはんと夜ごはん
とはいえ、みんなに共通していることもあります。まずはバランス良く色んな栄養素を摂ること。「偏らない」というのはとても大事だと思います。また、旬の食材は栄養をたくさん含んでいるので、できるだけ旬な食材を選ぶこと。同じ食材を使っても、揚げる、煮る、茹でる、蒸す、炒めるなど、それだけで全然違った印象になるので、食べる人が飽きないような工夫をしています。そんな中で、今日はおすすめしたい朝ごはんと夜ごはんの一品をご紹介できればと思います。
わが家では朝ごはんのパターンは決まっています。まず、ごはんやパンといった炭水化物をしっかり摂るようにしています。朝にそういったエネルギーを摂らないと力が出ませんし、集中力も出ません。その結果、怪我をしやすくなったりもします。そしてこの炭水化物は、ビタミンB1という栄養素と組み合わせることでエネルギーに変わります。
朝ごはんは炭水化物とビタミンB1の組み合わせで◎
ビタミンB1が豊富な食材で代表されるのが豚肉です。わが家の朝ごはんでは、ごはんやパンと一緒に、必ず豚肉を出すようにしています。とはいっても、朝から豚肉を使った料理を作るのは大変なので、豚のそぼろや肉味噌を作り置きしています。またパンの時には、ハムやベーコンを付けて豚肉を食べるようにしています。豚肉は熱中症対策にも良いので、特に夏場は朝しっかりと摂るようにしていますね。
それからお味噌汁もおすすめです。正直、子どもが生まれてからはしっかりとお出汁をとることもできていないのですが、今はすごくおいしくて身体に良いお出汁のパックがあるので、そういうものを使って作っています。
味噌は発酵食品で腸内環境を整えるのにもいいですし、腸内環境が整うと免疫力がアップしたり、お通じが良くなったりするので毎回食べるようにしています。
わが家の具の定番はアサリやしじみ。これらは冷凍ができますし、冷凍をすることで旨味成分も増えるので、栄養価が高くなるんです。スーパーで砂抜き済みのものを買ってきたら、それをそのまま冷凍庫に入れてしまいます。使うときに軽く洗って、サッと味噌汁の中に入れたら簡単ですし、鉄分も摂れます。
朝のフルーツは金、昼のフルーツは銀、夜のフルーツは鉛
あとは野菜やフルーツをたっぷり食べるということも欠かせません。これはアスリートの話ではないんですが、女優の大地真央さんがチューボーですよという番組にゲストでいらっしゃった時「美容の秘訣はなんですか?」と聞いたら、「フルーツです。朝のフルーツは金、昼のフルーツは銀、夜のフルーツは鉛なんですよ」とおっしゃって。同じフルーツでも食べるタイミングによってその効果は全然違って、朝にフルーツを取るのはとっても良いんだよというお話を聞いたので、朝はフルーツを食べるようにしています。
というわけで、そんなに難しい朝ごはんは全然作っていないんですが……ごはんをしっかり食べて、豚肉を何かしらの形で食べて、インスタントでも構わないのでできればお味噌汁も食べて、そして野菜やフルーツを摂る、この4つをわたしはポイントにしています。
夜ごはんのポイントは酸っぱいもの!
夜ごはんは、お肉や魚のタンパク質を摂ることもとても大事なんですが、わが家で必ず摂るようにしているのは、酸っぱいもの!クエン酸が豊富なものを食べるようにしています。クエン酸は疲労を回復したり食欲を増進するので、夏バテ気味のごはんが食べられないという時期におすすめです。
おすすめは、実は作りもしないですけど(笑)、もずく酢。パックで買ってきて、そのままどーんと出したら、それでもうクエン酸が摂れて一品にもなります。そこにきゅうりなどの生もの、みずみずしいものを加えたりとか、ごまを足したりしています。他には叩いた梅やチューブの梅としそを冷奴に乗せて、めんつゆをかけるというメニューもすごくおいしいです。
あとは、大根のピクルスもおすすめです。私だけですかね?……大根使いきれないんです。大根おろしとかで使おうと思って買うんですけど、冷蔵後になんかシワシワのおばあちゃんみたいな大根が残ってしまったりとかして(笑)。この大根どうしよう〜って。夏場ってやっぱり火を使って料理するのがしんどいので、そういう時には大根を野菜スティックみたいな感じで切って保存容器に入れて、そこにカンタン酢やすし酢をドボドボーって入れて漬けておくと、それで一品になるんですよね。
大根は消化を助けてくれたり腸の働きを整えてくれたりするので、わが家では脂っこい肉を出すときは必ず大根を一緒に出しています。大根のピクルスは日持ちもしますし、クエン酸+消化で一石二鳥な一品です。
毎日食事に気を使いすぎても疲れてしまいますから、たまには手を抜いてみたり、ただただ好きなものを食べる日を作ったり、適度にバランスを取って楽しんでくださいね。
スペアリブ
この聴くコラムでは、毎回わが家のおうちごはんを一品ご紹介しています。今回ご紹介するのは「スペアリブ」。この夏に是非食べてもらいたいメニューです。
材料
作り方
- 1. フライパンで骨付き肉の全部の面に焼き色をつける。(中まで火が通らなくてOK!)
- 2. 鍋に肉とひたひたの水を入れ、長ねぎと生姜を加えて火にかける。沸騰したらあくを取り、ふたをして1時間以上煮込む。
- 3. 箸を刺してみて、肉が柔らかくなっていたら火を止め、自然に冷めるまでそのまま置いておく。
- 4. 肉を鍋から取り出し、塩こしょうとガーリックパウダーを多めに振って、オーブンまたはグリルで5分くらい焼く。
- スペアリブというと噛みごたえがあって肉々しい!というイメージかもしれませんが、これはお箸でもホロホロっと崩れちゃうようなやわらかーいお肉の仕上がりで、油も落ちているのでとてもヘルシーです。食べやすいので、子どもでも2、3本パクパクッと食べてしいますし、主人はもう本当にエンドレスで食べています。
- 茹でた後にケチャップに漬けてから焼いたり、醤油に漬けて焼いたりというアレンジもできるんですが、わが家ではこのレシピがいちばん人気ですね。調理方法がとても簡単なので知らぬ間にできている!といった感じで、見栄えもいいのでおもてなしにもおすすめです。また、先ほどお話したビタミンB1も豊富ですので熱中症対策にもいいかなと思います。
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さいごに
枡田絵理奈の「聴くコラム」第2回目もお楽しみいただけましたでしょうか。今ちょうど一番下の子の泣き声が聞こえてきました…!どうしたんでしょうか(笑)。それではみなさん、また次回お会いしましょう!