アウトドアでも楽しめる、卵焼き器で⼤きなたこ焼き
芸人ボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回のメニューは、家でもアウトドアでも楽しめる「卵焼き器で⼤きなたこ焼き」です。ブルーチーズの独特の風味が効いているから、ソースなしで食べてもおいしい!卵焼き器だけでなくスキレットやフライパンでも作れます。
卵焼き器で⼤きなたこ焼き
材料(作りやすい量)
作り方
- 1. たこは⾷べやすく切り、万能ねぎは刻む。
- 2. 卵と⽔を混ぜ、そこに⼩⻨粉と白だし、醤油を加えて混ぜる。
- 3. 卵焼き器に多めの油をひいて熱し、2の半量を流し⼊れ、手前側半分にたことブルーチーズを散らし、天かす、ねぎ、紅しょうがを全体に散らす。
- 4. 3分ほど焼いて周りが固まってきたら半分に折り、さらに⽕を通す。
- 5. 固まってきたらひっくり返し、周りに少し油をかけ、さらに焼く。
(⽫などに移してひっくり返してもOK) - 6. 同様にもう1枚焼き、かつおぶしや⻘のりなどをかけて切り分け、お好みで塩やソースを。
「ブルーチーズ入りたこ焼き」をたこパで出したら大盛況
たこ焼きを作るには、たこ焼き器が必要。きっと多くの人がそう思っているはず。だけど、「大きなたこ焼き」なら、たこ焼き器がなくても作ることが可能です。
「たこ焼き器を出すのって意外とめんどくさかったりするから、そういう時は、卵焼き器やフライパンで大きなたこ焼きを作っちゃうんです」と関さん。
味の決め手は、ブルーチーズを入れること。
独特の味わいと香りを持つブルーチーズは、好みが分かれやすい食材かもしれません。かつて関さんが仲間の前で作った時も、「苦手な人もいるだろうから…」と、ブルーチーズ入りは一部のたこ焼きだけにしたのだそう。だけど結果は大盛況。
「そのあと、もう一陣たこ焼きを作る際には、全部にブルーチーズを入れて作ることになっていました(笑)。」
ブルーチーズは火を通すと、そのまま食べる時よりも少し角がとれた感じの味わいになります。とはいえ風味が苦手な方や小さなお子さんと食べる場合には、別のチーズを入れるなど、お好みで調整してみてください。
生地には「規定量の倍くらい水を入れる」
まずは生地づくりから。卵と水を混ぜ合わせたあと、小麦粉、白だし、醤油を投入して、しっかりミックスしていきます。
ここでの最大のポイントは「水の量」。
「たこ焼きを作る時はいつも、袋に書いてある規定量の約倍量のお水を入れるようにしています。袋の分量は、どんな人でも失敗をしないようにっていうメーカーさんの配慮で設定されているらしいのだけど、その通りに作ると、どうしても生地が重たくなってしまうんです。しゃばしゃばにして、ゆるめにした方がおいしいと私は思います。少し水っぽいかなと思っても、焼いているうちにほどよい固さになってきて、最終的にはなんとかなります(笑)」
万能ねぎとたこはお好みのサイズにカット。市販の紅しょうがは刻まれた状態で販売されているので、大きなたこ焼きに入れるのなら、カットしなくても大丈夫です。
ブルーチーズは散らしやすいように、砕いて細かくしておくのがおすすめ。キャンプなどで作る際には、これらの下準備を済ませた状態で持って行くと、スムーズかもしれません。
卵焼きのようにたこ焼きを焼く
今回はアウトドアを想定し、カセットコンロをテラスに持ち出して、野外での調理に挑戦してみます。
フライパンが温まったら、生地をお玉ですくって…
生地の半量くらいをどばっと入れます。油は多めにひくのがポイント。
手前側半分くらいのところにたこをたっぷりのせたら…
万能ねぎ、天かす、紅しょうがは全面にまんべんなく散らして…
ブルーチーズは下半分にぱらぱらと。
具材をのせきったあと少し焼いて、周りが固まってきたら、上半分折りたたみ…
形を整えていきます。
卵焼きを焼いているように見えるのに、においがたこ焼きなのが妙におもしろい。茶色く色づいていくたこ焼きを見つめながら、「これまで見てきた世界と何かが違う…どういうことだ?」と、私の脳はびっくりしていました。
固まってきたら、卵焼き器のふちにたこ焼きを寄せつつ、形を整えます。この時、油をかけながら焼くと、表面がカリッとおいしく仕上がります。
あっという間に出来上がりました!
かつおぶしはたっぷり惜しみなく。
そうそう。もし形成に失敗してしまったとしても、かつおぶしでカモフラージュができるのも、このレシピのうれしいポイントの一つです。
なんにもつけなくてもおいしい!
さて実食。「塩をつけてもおいしいし、そのまま食べてもおいしいんですよ」という関さんのアドバイスを受けて、まずはそのままいただきます。
わ!ブルーチーズが効いていて、たこ焼きなんだけど、たこ焼きではない、新しいおいしさと遭遇した気持ち。なんにもつけなくてもいろんな味があって、酒飲みが猛烈にお酒を欲してしまうやつ。ビールを買いに走りたい気持ちがこらえきれなくて今、ちょっと必死です。
ブルーチーズの、若干オラオラ感のある味わいが、こんなにもたこ焼きの具材達と合うなんて。時々、一口の中にたこが2個以上入っている場合があって、まるで卵にニつ黄身が入っていた時のような、ちょっとした贅沢気分を味わえるのもうれしいです。
「そういえば、オレオを入れたたこ焼きもおいしいんですよ」と関さん。…えっ!
それを聞いた周囲のスタッフから「そういえば串カツ田中のオレオ串もすごくおいしいですよね」との声も。…知りませんでした!オレオってそんなにも柔軟な食材なんですね。今度ぜひ試してみたいです。
「ちなみに意外とね、たこの代わりにイカを入れてみたら、あんまりおいしくなかったです(笑)。一番いけそうでしょ?…だけど違った(笑)。えびを入れてみたら、まあまあおいしかったけど、だったらたこでいいかなぁって思っちゃいました。」
たこ焼き器がなくても作れる、大きめサイズのおおらかなたこ焼き。ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょう。大きい具材が入りやすいので、丸型のたこ焼きには入りきらなかったような、新しい具材に挑戦したい時にもおすすめです。