アウトドアでも楽しめる、卵焼き器で⼤きなたこ焼き

ボルサリーノ関好江の笑食同源おしゃべりごはん #30

FOOD
2022.09.30

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芸人ボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回のメニューは、家でもアウトドアでも楽しめる「卵焼き器で⼤きなたこ焼き」です。ブルーチーズの独特の風味が効いているから、ソースなしで食べてもおいしい!卵焼き器だけでなくスキレットやフライパンでも作れます。

卵焼き器で⼤きなたこ焼き


材料(作りやすい量)

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  • ⼩⻨粉…50g
  • ⽔…200cc
  • 卵…1個
  • ⽩だし…⼤さじ1
  • 醤油…⼩さじ1
  • たこ…50g
  • 天かす…⼤さじ2
  • 紅しょうが…15g
  • 万能ねぎ…2本
  • ブルーチーズ…20g
  • トッピング
  • ソース
  • かつおぶし
  • ⻘のり

作り方

1. たこは⾷べやすく切り、万能ねぎは刻む。
2. 卵と⽔を混ぜ、そこに⼩⻨粉と白だし、醤油を加えて混ぜる。
3. 卵焼き器に多めの油をひいて熱し、2の半量を流し⼊れ、手前側半分にたことブルーチーズを散らし、天かす、ねぎ、紅しょうがを全体に散らす。
4. 3分ほど焼いて周りが固まってきたら半分に折り、さらに⽕を通す。
5. 固まってきたらひっくり返し、周りに少し油をかけ、さらに焼く。
(⽫などに移してひっくり返してもOK)
6. 同様にもう1枚焼き、かつおぶしや⻘のりなどをかけて切り分け、お好みで塩やソースを。
  • 塩で⾷べるとおつまみに。ブルーチーズを普通のチーズに変えてソースをかけても。
  • ⽔ 200cc、⽩だし ⼤さじ1、醤油 ⼩さじ1/4、ねぎ 少々を加えたものを添えると明⽯焼き⾵になります。

「ブルーチーズ入りたこ焼き」をたこパで出したら大盛況

たこ焼きを作るには、たこ焼き器が必要。きっと多くの人がそう思っているはず。だけど、「大きなたこ焼き」なら、たこ焼き器がなくても作ることが可能です。

「たこ焼き器を出すのって意外とめんどくさかったりするから、そういう時は、卵焼き器やフライパンで大きなたこ焼きを作っちゃうんです」と関さん。

味の決め手は、ブルーチーズを入れること。

独特の味わいと香りを持つブルーチーズは、好みが分かれやすい食材かもしれません。かつて関さんが仲間の前で作った時も、「苦手な人もいるだろうから…」と、ブルーチーズ入りは一部のたこ焼きだけにしたのだそう。だけど結果は大盛況。

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「そのあと、もう一陣たこ焼きを作る際には、全部にブルーチーズを入れて作ることになっていました(笑)。」

ブルーチーズは火を通すと、そのまま食べる時よりも少し角がとれた感じの味わいになります。とはいえ風味が苦手な方や小さなお子さんと食べる場合には、別のチーズを入れるなど、お好みで調整してみてください。

生地には「規定量の倍くらい水を入れる」

まずは生地づくりから。卵と水を混ぜ合わせたあと、小麦粉、白だし、醤油を投入して、しっかりミックスしていきます。

ここでの最大のポイントは「水の量」。

「たこ焼きを作る時はいつも、袋に書いてある規定量の約倍量のお水を入れるようにしています。袋の分量は、どんな人でも失敗をしないようにっていうメーカーさんの配慮で設定されているらしいのだけど、その通りに作ると、どうしても生地が重たくなってしまうんです。しゃばしゃばにして、ゆるめにした方がおいしいと私は思います。少し水っぽいかなと思っても、焼いているうちにほどよい固さになってきて、最終的にはなんとかなります(笑)」

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万能ねぎとたこはお好みのサイズにカット。市販の紅しょうがは刻まれた状態で販売されているので、大きなたこ焼きに入れるのなら、カットしなくても大丈夫です。

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ブルーチーズは散らしやすいように、砕いて細かくしておくのがおすすめ。キャンプなどで作る際には、これらの下準備を済ませた状態で持って行くと、スムーズかもしれません。

卵焼きのようにたこ焼きを焼く

今回はアウトドアを想定し、カセットコンロをテラスに持ち出して、野外での調理に挑戦してみます。

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フライパンが温まったら、生地をお玉ですくって…

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生地の半量くらいをどばっと入れます。油は多めにひくのがポイント。

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手前側半分くらいのところにたこをたっぷりのせたら…

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万能ねぎ、天かす、紅しょうがは全面にまんべんなく散らして…

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ブルーチーズは下半分にぱらぱらと。

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具材をのせきったあと少し焼いて、周りが固まってきたら、上半分折りたたみ…

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形を整えていきます。

卵焼きを焼いているように見えるのに、においがたこ焼きなのが妙におもしろい。茶色く色づいていくたこ焼きを見つめながら、「これまで見てきた世界と何かが違う…どういうことだ?」と、私の脳はびっくりしていました。

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固まってきたら、卵焼き器のふちにたこ焼きを寄せつつ、形を整えます。この時、油をかけながら焼くと、表面がカリッとおいしく仕上がります。

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あっという間に出来上がりました!

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スタイリストの手腕により、隠れ家カフェのメニューのような雰囲気を醸すたこ焼き

かつおぶしはたっぷり惜しみなく。

そうそう。もし形成に失敗してしまったとしても、かつおぶしでカモフラージュができるのも、このレシピのうれしいポイントの一つです。

なんにもつけなくてもおいしい!

さて実食。「塩をつけてもおいしいし、そのまま食べてもおいしいんですよ」という関さんのアドバイスを受けて、まずはそのままいただきます。

わ!ブルーチーズが効いていて、たこ焼きなんだけど、たこ焼きではない、新しいおいしさと遭遇した気持ち。なんにもつけなくてもいろんな味があって、酒飲みが猛烈にお酒を欲してしまうやつ。ビールを買いに走りたい気持ちがこらえきれなくて今、ちょっと必死です。

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ちなみに小皿の横にあるのはビールみたいな色をした緑茶。緑茶ともよく合います。

ブルーチーズの、若干オラオラ感のある味わいが、こんなにもたこ焼きの具材達と合うなんて。時々、一口の中にたこが2個以上入っている場合があって、まるで卵にニつ黄身が入っていた時のような、ちょっとした贅沢気分を味わえるのもうれしいです。

「そういえば、オレオを入れたたこ焼きもおいしいんですよ」と関さん。…えっ!

それを聞いた周囲のスタッフから「そういえば串カツ田中のオレオ串もすごくおいしいですよね」との声も。…知りませんでした!オレオってそんなにも柔軟な食材なんですね。今度ぜひ試してみたいです。

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「ちなみに意外とね、たこの代わりにイカを入れてみたら、あんまりおいしくなかったです(笑)。一番いけそうでしょ?…だけど違った(笑)。えびを入れてみたら、まあまあおいしかったけど、だったらたこでいいかなぁって思っちゃいました。」

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たこ焼き器がなくても作れる、大きめサイズのおおらかなたこ焼き。ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょう。大きい具材が入りやすいので、丸型のたこ焼きには入りきらなかったような、新しい具材に挑戦したい時にもおすすめです。

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取材・文:ネッシーあやこ
撮影:美坂広宣(SHAKTI)
フードスタイリング:松井あゆこ(Smile meal)