重信初江さんに教わる季節の漬物作り キャベツの浅漬け

特集・旬を楽しむ漬物 #5

FOOD
2025.03.25

今回はキャベツを漬物にしてみましょう。なかなか使い切れないとき、漬物の作り方を覚えておくと便利ですよ。春の時期に出回る春キャベツなら、食感も柔らかくて格別のおいしさがあります。

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教えてくれた人:重信初江しげのぶはつえさん

東京都生まれ、料理研究家。「なるたけ分かりやすく、作りやすく」をモットーとしたレシピにファンが多い。小学生の頃から大の漬物好きとして育つ。日本各地の漬物はもとより、韓国のキムチなどは現地に赴いて取材し研究する行動派。著書多数。

今回の食材:キャベツ

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※今回は1年中買いやすい一般的なキャベツを使用しています。

見た目にみずみずしい、ハリのあるものを選びましょう。キャベツの漬物は私も大好物!日常的に作って、箸休めやおつまみに楽しんでいますよ。春キャベツなら甘みも強く、漬物にしてもその甘みをしっかり味わえるのが魅力です。

基本の「キャベツの浅漬け」

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材料(作りやすい分量)&用意するもの

  • キャベツ…300g
  • 酢…大さじ1
  • 塩…小さじ1
  • ビニール袋…1袋

重信さんポイント

「塩の量=キャベツの重さの2%」と覚えておくと便利です。

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作り方

1. キャベツは5mm幅くらいの細切りにしてポリ袋に入れる。
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重信さんポイント

繊維を断つ方向に切ると柔らかな食感が楽しめます。太い芯のところは、お好みで薄切りにしてください。

2. 酢、塩をポリ袋に加える。
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重信さんポイント

酢を入れることで風味もよくなり、塩が全体によくいきわたります。塩は粗塩など、精製されていないものがおすすめ。

3. 空気を入れて、まんべんなく調味料が全体になじむよう口を閉じて数回振る。
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4. 空気を抜いて口を縛る。時々ポリ袋の上から軽く揉み、しんなりするまで30分〜1時間くらいおく。すぐに食べない場合は冷蔵庫へ。
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重信さんポイント

1時間ほどおいたら、空気を抜いて口をもう一度結び直すと、塩がしっかりまわります。保存容器に移して冷蔵庫に入れ、5~6日ほどで食べ切りましょう。食べるときは軽く水気を絞ってから、うつわに盛ってください。

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カレー風味やサンドイッチにアレンジも!

素朴な味わいのキャベツの浅漬けは、応用がいろいろときくのも魅力です。まずはカレー粉を使ってスパイシーなアレンジから。

キャベツの浅漬け カレー風味

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材料(2人前)

  • キャベツの漬物…今回作った全量(絞っておく)
  • にんじん…30g
  • カレー粉…小さじ1/2

作り方

1. にんじんは千切りにする。
2. ボウルに1とキャベツの浅漬け、カレー粉を入れてよく混ぜる。全体がしんなりするまで最低15分以上おき、味をなじませる。

ハムキャベツサンド

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材料(2人前)

  • キャベツの漬物…今回作った半量(絞っておく)
  • マヨネーズ…大さじ1/2
  • ハム…2枚
  • 好みのパン(コッペパン、ドックパンなど)…2個

作り方

1. ハムは4等分に切っておく。キャベツをボウルに入れてマヨネーズを加えよく混ぜる。
2. パンに切り込みを入れて1を挟む。

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マヨネーズをまとったキャベツの浅漬け、しっかり洋風でハムとよく合うんですね!軽食や朝食にぴったりでした。アレンジとしては他にも「粒マスタードを入れたり、豆板醤を入れたりしても。おろしにんにく少々とごま油でナムルにしてもおいしいんです」と重信さん。シンプルな浅漬けを作れると、活用アイディアもいっぱい。ぜひ、作ってみてください。

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取材・文:白央篤司
撮影:鈴木泰介