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知りたい調理ポイントを完全掲載!「おいしく麻婆豆腐を作るための詳しすぎるレシピ」

特別企画

FOOD
2024.02.13

人気の中華メニュー、麻婆豆腐。豆腐の水切りに始まり、炒める、煮る、とろみをつける…とプロセスの多い料理ですが、「コツさえつかめば難しくありません」と語るのは料理研究家の井原裕子さん。今回は教わったコツを完全掲載!下ごしらえや調理道具のことも含めて、詳しすぎるほどにお伝えします。

教えてくれた人:井原裕子さん

愛知県出身。料理研究家、野菜ソムリエ、食生活アドバイザー。季節感を大事にした、作りやすく分かりやすい家庭料理のレシピを得意とする。アメリカ、イギリスにも滞在経験あり。

コツさえつかめば簡単!麻婆豆腐

豆腐を水切りしてから「炒める、煮る、とろみをつける」と、麻婆豆腐のレシピには多くの調理要素があります。でもどれも、コツさえつかめば意外に簡単なんですよ。私の思う調理ポイントと、そうする理由をすべてお話ししました。読むのに時間がかかるかもしれませんが、この通りにしっかり作ると料理の基本も学ぶことができます。ぜひお試しください。(井原さん)

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【最初に】使ってほしい道具

・フッ素加工の直径26㎝のフライパン
・穴が空いていないふた

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フライパンは炒めやすいフッ素加工のもので、直径が26センチのものを使用しています。この26㎝というサイズが、2人分を作る上で炒めやすく、煮やすい最適な大きさなんです。ふたは穴のあるものだと水分が蒸発してしまうので、必ず穴のないものを使ってください。


材料(2人分)

  • 豚ひき肉…150g
    ※合いびき肉よりも味がしっかり出ます
  • 長ねぎ…1/2本
  • しょうが…薄切り3〜4枚
    (チューブ可 その場合小さじ1/3)
  • にんにく…小1かけ
    (チューブ可 その場合小さじ1/3)
  • 豆腐…1丁(300g)
  • 植物油…大さじ1/2
  • 豆板醤…小さじ1/2
    (辛いのが好きな方は小さじ1程度)
  • ごま油…小さじ1
  • 水溶き片栗粉
    (片栗粉大さじ1と水大さじ1を用意し、加えるときによく混ぜ合わせる)
  • A
  • 酒…大さじ1
  • 水…200mL
  • オイスターソース…大さじ1
  • 醤油…大さじ1
  • 砂糖…小さじ1/2
  • こしょう…少々

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豆腐は木綿(左)でも絹(右)でもお好みで!

下ごしらえ(豆腐の水切り)

豆腐を1.5㎝大の角切りにする。

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  • 豆腐を切るときは、まず真ん中を切り、それぞれをさらに半分ずつに切っていくと、大きさをそろえやすい。

木綿豆腐の場合

キッチンペーパーを敷いたお皿にのせ、レンジ(600w)でラップをせず1分30秒加熱する。

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  • 木綿豆腐は柔らかめのものが食感よく、おいしく仕上がる。

絹豆腐の場合

小鍋に湯を沸かし、豆腐を加えて煮立ったら2分ゆでる。直前にザルにあげて水気を切る。

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  • 絹豆腐は煮ることでぷるんとおいしく仕上がり、崩れにくくもなる。

作り方

1. 長ねぎ、しょうが、にんにくを粗みじん切りにする。
  • しょうがはよく洗って水気をふき取り、皮付きのまま刻むと香りがよく出る。
2. フライパンに植物油、1を入れて炒め、全体に油がなじんだら、ひき肉を加えて肉の色が変わるまで炒める。
  • 長ねぎに透明感が出て、全体がしんなりして半量くらいになったらひき肉を加える。
  • 肉の色が変わって、脂が出てくるまでよく炒めることで、豚肉のくさみがしっかり取れる。
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3. 豆板醤を加えて全体になじむまで炒める。Aも加えて火を強め、煮立ったらふたをして、弱火にして7〜8分煮る。
  • Aを加える際は最初に酒、そして水の順で入れるとよい。酒を最初に加えることで残った豚のくさみも飛ばせる。残りの調味料は順不同。
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  • 沸騰してからの温度で7~8分煮たいので、ふたをして弱火にするのは必ず煮立ったのを確認してから。
  • 麻婆豆腐は「炒める」ではなく「煮る」ことが重要。豚肉と香味野菜のうまみが煮汁に溶けておいしさに繋がる。
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4. 豆腐を加えて混ぜ、中火にしてふたをして2分ほど煮る。
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5. 一度火を止めてから、水溶き片栗粉を回し入れ、再び中火にかけ、ゴムべらで混ぜながらとろみをつける。
  • 水溶き片栗粉は作りおくと粉が沈殿するので、使う前に必ずかき混ぜる。豆腐は柔らかいので、混ぜ和えるときはゴムべらがベター。
  • 30秒から1分ほど、ふつふつと加熱してとろみを安定させる。
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6. ごま油を回し入れる。
  • 最後のごま油は香りづけのため。最初の炒め油からごま油だとくどくなりがち。
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器に盛り付けて、完成です!

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「やってみると意外に簡単!3度作れば得意料理になりますよ。」

井原さん、細かくご指導いただきありがとうございました。手取り足取り、という感じでアドバイスとポイントが入りましたが、「なぜそうするのか」が分かって、やってみようという気になれました!

ちなみに今回の企画のきっかけになったのは、「レシピに込めた料理家の思い、できればもっと伝えたいレシピのこと」という座談会企画です。こちらの記事もぜひ、読んでみてください。


レシピに込めた料理家の思い、できればもっと伝えたいレシピのこと

料理研究家の仕事はレシピを考えること。「最小限の言葉で分かりやすく」が…


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取材・文:白央篤司
撮影:キッチンミノル