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樋口直哉さんに教わる、最高においしいブロッコリーの食べ方

特集・旬を味わう

FOOD
2024.03.21

「いつもの食材を最高においしく食べる」がテーマの本企画、第8回目はブロッコリーを取り上げます。樋口さん、今回は特に悩まれたそう。一体どんな料理を選ばれたのでしょうか?

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教えてくれた人:樋口直哉さん

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。ロジカルで理知的なレシピ解説で人気を集める。作家としても活動し、2005年のデビュー作『さよならアメリカ』は第48回群像新人文学賞を受賞。近著に『樋口直哉のあたらしいソース いつもの料理が劇的においしくなる』(グラフィック社)がある。

今回の食材:ブロッコリー

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今回は悩みました!というのも、ブロッコリーのうま味は水溶性なんです。だから「焼く」か「揚げる」がおいしく調理するポイント。薪(まき)で焼くと最高にうまいけど、家庭でやるのはむずかしい。素揚げもいいけど、ブロッコリーって油が跳ねやすいからたっぷりの油で揚げてほしい。なので、家庭でやるのはあまり現実的ではない。

ということで、選んだレシピは「おひたし」です。お湯ではなく、出汁で煮ることでブロッコリーのうま味を逃がさず、出汁とブロッコリー自体のうま味を合わせて最高においしくいただきましょう。

ブロッコリーは鮮度が落ちると黄色っぽくなります。緑の部分がきれいで、固く締まっているものを選んでください。

下ごしらえのポイント

最初に、小房に分けていきます。大きい房は半分か1/4ぐらいに切りましょう。茎のほうから包丁を入れて割くようにすると、崩さずに分けられます。

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小房に分けたら、ボウルなどに水を入れてよく洗い、ざるに上げて水気を切ります。ブロッコリーは意外と土がついているんです、しっかり洗ってください。

さあ、それでは作っていきましょうか。

ブロッコリーの最高のおひたし


材料(2人分)

  • ブロッコリー…1/2個
  • 水…250mL
  • 醤油(できれば薄口醬油)…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • かつお節…2g
  • 塩昆布…適量

作り方

1. 鍋に水、醤油、みりん、かつお節を入れて中火にかける。
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今回は直径14㎝の鍋を使用。水分量に対して、ブロッコリーがひたりやすいのがこの大きさ。

樋口さんポイント

もしあれば、薄口醤油がおすすめ。出汁の味をよりよく感じさせてくれます。
2. 沸騰してきたらブロッコリーを入れて弱火にし、2分煮る。
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ブロッコリーは煮すぎるとぐずぐずになりやすいので、時間厳守で。葉が付いていたら一緒に煮ましょう、葉もおいしいんです。

樋口さんポイント

ゆでた野菜をひたして作るのではなく、ひたし地(※出汁と調味料を合わせたもの)で煮ることで、かつおとブロッコリーの出汁を作り、それをブロッコリーに含ませる、という作り方です。
3. 鍋中をボウルなどに移し、底を氷水などで冷やしながら急冷する。
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4. 器に盛りつけ、大さじ1~2ほどひたし地をかけ、好みで塩昆布を適量のせる。
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塩昆布がなければ、かつお節でもいいですよ。うま味のあるものを少量のせると、ブロッコリーの味がさらに引き立ちます。

樋口さんポイント

茎の部分をおひたしにしてもおいしいですよ。 かたい表面の部分は除いて、千切りにして作ってみてください。

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樋口さんのおすすめ調理道具

木のまな板

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日本の料理は食材を刻むことが多いので、包丁の当たりがいい木のまな板を持っておくと便利です。包丁を痛めずに使うことができます。素材もいろいろですが、僕の一番のおすすめはいちょう、次に柳です。

木製のまな板は表裏があるので、横の断面の木目を見て、必ず表側を使いましょう(木目の広がっているほうが表側)。使う前にはぬらして使います。これは食材の水分を吸わせ過ぎないため。漂白剤はNGなので、肉を切るときは別にプラスチックのまな板を用意しておくといいです。キムチなど色移りするものも避けたほうがいいですね。

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樋口さん、今回もありがとうございました。ブロッコリーのおひたし、樋口さんの作り方だと素敵な一品料理となって今回も驚きのおいしさ。ぜひみなさん、やってみてくださいね。

<撮影こぼれ話>
撮影後、樋口さんは「でもやっぱり、素揚げもおいしいんですよね〜」と言いながら、素揚げも作ってくださいました。香ばしく揚げたブロッコリーもとてもおいしかったので、油はねに気をつけてぜひ挑戦してみてください!

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取材・文:白央篤司
撮影:吉濱篤志