頑張る日も、自分を甘やかしてあげる日も。矢田亜希子さんのお弁当ライフ

Bento For Me 〜わたしのごほうびお弁当〜

PEOPLE
2021.02.03

ごはんやお弁当を「作る」側のみなさんに、「自分だけ」のお弁当をプレゼントする「Bento For Me 〜わたしのごほうびお弁当〜」。
今回のゲストは、矢田亜希子さんです。

「すごい! これぞ私の理想のお弁当です!」

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「野菜たっぷり」「牛フィレ肉」「デリ風」というリクエストを詰め込んだ「たっぷり野菜とフィレステーキのロカボなお弁当」に、お重のふたを開けた途端、とびきりの笑顔を見せてくれました。

「お肉が大好き。お肉を食べないと力が出ない」という矢田さんですが、今回の牛フィレはなんと希少なシャトーブリアン。「ぜいたく!冷めてもすごく柔らかくておいしい」と感激しきり。じゃがいものガレットやにんじんのムースなどデリ風の野菜にも舌鼓。「これは自分では絶対作れない。本当に最高のごほうびですね!」

女優の仕事に向き合いながら息子さんを育てる矢田さんのお弁当ライフ、年齢を重ねて感じる食の大切さなどについてうかがいました。

動画とテキストの両方でぜひお楽しみください!

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ーーお弁当は作っていますか?

息子が幼稚園のころから、平日はほぼ毎日作っています。かれこれもう10年ぐらい。20分ぐらいでババッと!メニューはほぼ決まっていて、まずメインは唐揚げ、次は生姜焼き、次は焼きそば、次は焼肉、次は鶏そぼろ、炊き込みごはん…など。これらをひたすらローテーションしています(笑)。もう、ザ・ガッツリ男子メシ!

キャラ弁とかは作りませんが、そもそもかわいくしても喜ばないんです。それより唐揚げ!みたいな。

どうしても茶色っぽくなってしまいますが、やっぱり野菜も食べてほしくて、野菜のおかずも入れるようにはしています。

お腹が空いて迎えるお昼ごはんですから、量はたっぷり、好きなものをいっぱい、で満足してもらえたらと思いながら作っています。

ーー息子さんを思う母心が伝わってきます。お子さん、好き嫌いはありますか?

小さいころはどうしても野菜が食べられなくて。無理やり食べさせるのはかわいそうだけど、やっぱり親としては食べさせたい。ミートソースを作るときににんじんや玉ねぎをすりおろして、野菜の形がわからないようにして食べさせていました。

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あとは、お味噌汁に入れるとなぜか食べられるんです。だから、これでもか!というほど野菜を詰め込んだお味噌汁を、毎日作って食べさせていましたね。

ーー今はすっかり作る側の矢田さんですが、ご自身が幼い時代や若いころのお弁当の思い出は?

中学、高校時代は母が作ってくれていました。唐揚げも生姜焼きも生姜たっぷり、冷めてもおいしく食べられるようにしっかりとした味付けのものだったり、というのが母のレシピ。私もそれを受け継いで、子どものお弁当を作っています。

10代でデビューしてからは、ロケ弁三昧。これまで一体何食食べたんだろう? というほど食べてきました。

女優の仕事というと華やかなイメージがあるかもしれませんが、正直、体力勝負の肉体労働。ロケ弁も炭水化物と揚げ物が中心の、見た目も地味でガッツリ系のものが多いんです。

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朝の定番はおにぎり弁当。おにぎり2個に、卵か唐揚げかを選べます。若いころは何が何でも唐揚げ!でしたが、40歳のちょっと手前ぐらいから卵派に(笑)。

若いときは肉とごはんがあればいい、野菜なんて食べなくてOKといった感じでした。25歳ぐらいまで、生野菜は一切食べずに過ごしてきたかも。

でも、年齢を重ねるごとに体が野菜を欲するようになってきて、最近は「サラダが食べたい」と心の底から思うほどに。

以前は食べたいものを食べたいだけ食べることが一番の健康、と思っていたのですが、ここ1、2年は代謝も落ちてきたのか、炭水化物を摂りすぎるとお腹の膨らみが戻らないと感じることも。本当は白いごはんを大盛りで食べたいのですが(笑)、そこはちょっと我慢して、代わりにお肉とたっぷりの野菜を摂ろうと考えるようになりました。

ーー仕事と家事の両立で、意識していることや、心がけていることはありますか? 

両立ってやっぱり大変です。自分一人だったら家でごはんを作らないこともたくさんあったし、自分だけのためにすべての時間を使うことができた。

だけど、子どもがいたらそうはいきません。そんな中で、いつも全力で「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ!」と頑張りすぎちゃうと本当にしんどい。たまには「今日のごはんは簡単なものでいいかな」という日があってもいいと思います。

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息子が幼稚園のころ、平日はお弁当だったのですが、水曜日は「塩むすびを持ってきてください」という日になっていたんです。具もない海苔もない、塩むすび。その日は、幼稚園が具沢山のお味噌汁を作ってくれたんです。どんなに気が楽だったか! 今日は塩むすびだけでいいんだと思うと、すごく解放された気持ちになりました。

「手抜き」って言うとちょっと後ろめたいけれど、実はすごく大事なこと。今日は買ってきたお惣菜をプラスして簡単に作れるものだけにしよう、とか。常に頑張って頑張って、毎日完璧でいようとしなくてもいいんじゃないかな。

あと、私は日用品も食品もストックするタイプなので、大型スーパーで買ったお肉やパンなどを、小分けにして冷凍しておきます。そうすると、買い物に行く時間がないときに本当に助かります。そんな風に工夫しながら、頑張って作る日もあれば、自分をちょっと甘やかしてあげる日もあっていいと思います。

ーー自分を甘やかしてあげる日、いいですね! どんなことをしますか?

やっぱり食べることが好きなので、「明日はあのパンケーキ食べに行こうかな~」なんて考えているだけでも楽しくなっちゃいます(笑)。

友達とランチやお茶をしながらおしゃべりするのも、とてもいい息抜きに。たまにはパンケーキも食べちゃう。カロリーは高いけれど、すごく動いたし働いたし、頑張った自分へのごほうび! って(笑)。

食欲があって好きなものを食べられるって、本当に幸せなことだと思っているのです。

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矢田亜希子さん

1978年12月23日生まれ。1995年、ドラマ『愛していると言ってくれ』で女優デビュー。『マイリトルシェフ』で連続ドラマ初主演を務めた他、多くのドラマに出演。バラエティ番組などでも活躍中。一人息子を育てるシングルマザーでもある。

 

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文:中津海麻子
撮影:前康輔
ヘアメイク:神戸春美
スタイリスト:高野夏季
ムービー制作:株式会社BPPS