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「おやつの魅力、甘いものの楽しみ」アイスム座談会・スイーツ編

特別企画

PEOPLE
2023.06.16

甘いものは、お好きですか。小さい頃、胸をときめかせたお菓子やおやつ、誰しも少なからずあるのではないでしょうか。甘いものに関する話って楽しくて、わくわくして、いいものですよね。今回はスイーツに思い入れの深い方々による座談会。時間が足りないほどみなさん熱く、たっぷりと語っていただきましたよ。

お話を伺ったみなさん

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重信初江しげのぶはつえさん

料理研究家。作りやすく、味の再現性の高いレシピに定評があり、日本の家庭料理から世界の料理までレパートリーは広範にわたる。甘いもの好きでもあり、洋菓子和菓子問わず各国の銘菓に詳しい。近著に『食べたい作りたい現地味 もっと!おうち韓食』(主婦の友社)がある。

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安原伶香やすはられいかさん

江戸中期に創業の和菓子店『大三萬年堂』十三代目当主。伝統的な和菓子のみならず、モダンで世界各国への訴求力も持ちうる「ネオ和菓子」のプロデュースや製造にも取り組む。好きなお菓子は星の数ほどあるが、特に好きなのはどら焼き。

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坂井勇太朗さかいゆうたろうさん

スイーツメディア「ufu.」編集長、スイーツプロデューサー。少年時代から大のお菓子好き、特にショートケーキとチョコを愛好する。『マツコの知らない世界』では「ショートケーキの世界」の案内人として登場。年間約3000ものスイーツを実食する。

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司会進行・白央篤司はくおうあつし

フードライター。「暮らしと食」、ローカルフードをテーマに執筆する。主な著書に『自炊力』(光文社新書)『にっぽんのおやつ』(理論社)など。近著に『台所をひらく 料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集』(大和書房)がある。

お菓子と私のつきあい方

白央

「おやつ」そして「お菓子」って言葉の響き、いいものですよね。小さい頃、おやつの時間が楽しみだった気持ちを思い出したり、ホッとする温もりを感じたり。今日は人一倍スイーツに思い入れのある方々に集まっていただきました。まず、みなさんの「自分にとってお菓子はどんな存在か」をお聞かせください。

坂井

自分だけの時間を究極に彩ってくれるもの、でしょうか。欠かさず食べるのは夜なんです。あんまりよくないかもですが、寝る前とか(笑)。「明日も仕事がんばろう」と思って何か一つ食べる。そうすると嬉しく、楽しい気分になって自分が満たされます。

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白央

分かるなあ、小さい頃からそんな感じでした?

坂井

はい!子どものときは「アポロ」がとにかく好きで。あのいちごの香りがたまらないし、いっぱい入っているのが嬉しかったんです。

重信

あたしはそれでいうと「コーヒービート」なんですよねえ…。子どもの頃に大好きで。「まだ入ってるかな」とシャカシャカして確認しちゃうの。最後のほうはもう切なくって。

白央

重信さんはSNSにスイーツもよく上げられていますが、毎回本当においしそうなものばかり。小さい頃から甘いもの、好きだったんですか。

重信

それが実は、ケーキも和菓子もさほど好きじゃなかったんですよ。あたしは商店街の生まれで目の前がケーキ屋さんという環境で、お菓子はとても身近だったんですけどね。でも小3ぐらいかなあ、母が和菓子の『鶴屋𠮷信(つるやよしのぶ)』でパートを始めてから季節の生菓子なんかをよくいただくようになって、おいしさに目覚めていったかもしれない。

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レーズンサンドのブローチを付けて来てくださった重信さん

白央

和菓子といえば、安原さんはご実家が和菓子屋さん。現在は継がれて代表の立場ですね。やっぱりお菓子といえば…?

安原

はい、お店の商品がおやつで食べ放題という環境でした。市販のお菓子って小さい頃はあまり食べさせてもらえなかったんですよ。だから憧れで。友達の家で「パイの実」や「チョコパイ」を食べられるときは嬉しかった…バクバク食べちゃいました(笑)。大学生になって東京に出たんですが、制限なくお菓子を食べられる幸せを噛みしめました。

白央

特に体がお菓子を求めるときってありますか。

安原

私は1日3回、必ずデザートとして食べています。それは習慣ですけど、特に欲しくなるのはバタバタして忙しいときですね。食べると脳の回転がよくなる気がするから。

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白央

ああ、私は原稿を書いていてくたびれてくると、チョコレートをよく投下してます。そうすると脳が「待ってた!」と喜ぶような感じになる。重信さんはどういうとき、お菓子を欲しますか。

重信

あたしはお酒も飲むんですけど、「今日はここまでにするかな」ってときに甘いものをちょっと食べますね。特にチョコ。“酒止め”になるというか、そうじゃないといつまでもダラダラ飲んじゃって(笑)。

白央

私もお酒好きですが、これも共感。しっかり甘いものを食べてお茶をいただくと「はい、ここまで」って区切りになりますよね。

甘いものにのめり込んだきっかけのアレ

白央

甘いものにのめり込むきっかけになったお菓子って、ありますか。衝撃を受けたというか、「スイーツ道」に邁進するポイントになったようなお菓子があれば教えてください。

坂井

僕は26歳のとき、東京・春日にある『アヴランシュ・ゲネー』というお店のケーキと出合って衝撃を受けたんです。それまでケーキって「おいしいけど、もたれる」という印象だったんですよ。でもここのを食べたら「クリーム、飲める!」ってもう…なめらかさに感激して。そこからフランス菓子に興味を持っていきました。

白央

26歳が坂井さんのケーキ開眼の年になるわけですね。重信さんと安原さんはどうですか。

重信

あたしは衝撃といえば『イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ』のブランマンジェをはじめて食べたとき。オーダーを受けてその場で作ってくれるんですよ、もう感動のおいしさ…。仕事帰りの楽しみで、一度に三~四つ食べちゃうこともありました。20歳ぐらいのときだったかな。

安原

昔からどら焼きが大好きなんですけど、大学で東京に出てくるまで、めちゃめちゃおいしいどら焼きに出合ったことなかったんです。それが池袋の『すずめや』さんのどら焼きを食べたら「こんなおいしいものがあるの」って…。

白央

安原さん、思い出してまた感激されてますね(笑)。どんな点が気に入ったんですか。

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安原

ふわっとしてしっとりした生地、あんこは甘さ控えめで深みがありつつ、くどくない。この二つの相性がとってもよくて、老若男女問わず愛される感じですね。

重信

どら焼きでいうと、あたしは上野の『うさぎや』さんのを最初に食べたとき「なんじゃこりゃ」とおいしさに驚きましたね。ただ、どら焼きで個人的に一番好きなのは『御菓子司 亀十』さんのなんですよ。それも、白あん。

安原

ああっ、分かります!!

重信

あの皮ね。いわゆる一般的などら焼きの皮じゃないけど、あの皮をあたしは布団にしたい。包まれたくなる感じ。そして白あんが最高…!どら焼きに白あんってあんまりないけど、もう絶対白あん。お店で粒あん買ってる人を見ると心の中で「ふふふ、分かってないわね…」なんて思ってる(笑)。

白央

白熱しますね、どら焼きトーク!私は上野『うさぎや』さん、駒込『中里』さんの「南蛮焼」が好きだなあ。坂井さんはどうですか?

坂井

小伝馬町『清寿軒』さんのがすごいんですよ。大きくて、あんこもどっしり系。口いっぱい頬張ったときの幸せといったら…満足感がすごいです。

安原

あんこ好きにはたまらないどら焼きですよね、あれは。

重信

どら焼きだけでこれだもん、時間足りないよね。

今ハマっているお菓子についてとことん語り合う

坂井

レモンケーキにハマっています、ひたすらに。初台にある『Sunday Bake Shop』さんのは、アイシング部分のジャリジャリ感とパウンドケーキの食感のコントラストが素晴らしい。ここのを食べてレモンケーキの奥深さにのめり込んでいきました。

白央

今日は実際にご用意してます、みなさんいかがですか。

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重信

おいしい!ジャリジャリの甘酸っぱい感じ、本当にいいですね。

坂井

このジャリジャリ感は数あるレモンケーキの中でも唯一無二だと思います。

安原

ずっしり系と思いきや軽くて、めっちゃレモンですね。

坂井

味わいに懐かしい感じもあるんですよ、食べると穏やかな気持ちになれる。お店自体にもそういう雰囲気があるんです。

白央

お菓子を求めるときって、そういう温かみのようなものを心が求めているのかもしれませんね。お菓子屋さんって入るとなんかホッとして、わくわくする気持ちになれるところも多いし。

坂井

レモンでいうと、レモンパイもまた人気が高まってます。レトロな存在でもありますが。

重信

ファッションのようにお菓子も繰り返しますよね。最近またカヌレが流行っているのもそうだし。昔、あたしが20代の頃『パパダニエル』(※)ってお店が流行ったのを思い出すなあ。
※2011年に閉店

安原

お菓子って繰り返しつつ、同時に進化もしていきますよね。今のカヌレって中がチーズケーキ状になってるようなものもある。

坂井

最近は生カヌレというのがありますね。シュークリームと同じ原理で、その場でクリームを詰めるカヌレを先日体験しました。おいしいと同時にとてもおもしろい体験で。ライブ感のある、出来たてのおいしさを追求するようなスイーツも増えています。

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白央

進化系のお菓子が生まれてくる一方で、私はクラシックな味が妙に恋しいときがあります。先日『成城アルプス』のマドレーヌをはじめて食べたんですが、洗練されているのと同時に、懐かしい素朴なおいしさに満ちていて嬉しかった。

重信

『成城アルプス』といえばモカロールばっかり買っちゃう。バタークリームもまた流行ってきてるよね。なんだっけ田園調布の…

安原

『SAVEUR(サヴール)』ですね。包装紙もすごくかわいい。

坂井

バターケーキを現代的においしくするとこうなるんだ、という印象。バタークリームを知らない若い人が『SAVEUR』で出合って、新鮮に感じているようですね。

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白央

包装紙の話が出ましたが、お菓子は箱とか缶などパッケージの素敵なものも多くて、そういうのが手元にある楽しさや嬉しさも独特ですね。

安原

缶も箱も捨てられなくて、どうしたらいいのか分からなくなってます(笑)。

坂井

僕もそうですよ、缶の中にそれより小さい缶入れて収納して、もうマトリョーショカみたいになってる。

重信

あたしはお菓子の缶、化粧品入れにしてるのと、電池入れにしてるのがある。

白央

私はレシートや領収書入れに使ってるのがあります。うちの母、昔はクッキー缶にお裁縫セット入れてたな。みんな何かしら転用してますね。

私にとっての身近な、懐かしいお菓子

白央

学芸大学に『マッターホーン』ってあるじゃないですか。

重信

ああ、もう大人気でなかなか買えないよねえ。

白央

僕は大学時代、わりと近くに住んでたんですよ。あそこのサバランは懐かしい形してますよねえ、郷愁の塊のような。食べると子どもの気持ちがよみがえる。お酒を染ませるケーキだから子どもが食べるようなものじゃないけど(笑)。

重信

子どもの頃を思い出すケーキというと、まっきっきのモンブランかなあ。あれが当たり前だったから、はじめて『アンジェリーナ』の食べたときは全然違うタイプのおいしさで驚いた。でも母なんかはいまだに昔風のモンブランが大好きですね。

安原

それでいうと『不二家』さんの黄色いモンブランも思い出します。あ、『不二家』さんといえば『カントリーマアム チョコまみれ』がすごい人気ですね。私も大好き。

重信

「カントリーマアム」はオーブントースターでちょっと温めてもおいしいって聞いて、実際やったとき感動した…。

安原

実は「カントリーマアム」って、原材料に白あんが使われてるんですよ。理由は分からないんですけど、しっとりさせるためなのかな。

一同

へええ、知らなかった!

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安原

白あんって、市販のマドレーヌやフィナンシェに使われてることもあるんです。理由は企業秘密でなかなか教えてくださらないんですけどね。

坂井

マニアックな話になっちゃうけど、和菓子における砂糖の甘さって、他の食材を引き立てるために使われることが多いんです。ひょっとしたら同様の理由で、白あんが使われているのかもしれない。

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重信

甘みを引き立てるために塩をちょっと入れる、的な話を思い出しますね。塩気といえばギンビスの「アスパラガス」ですよ。塩と黒ごまの加減がすごくよくて、永遠に食べられる。

坂井

塩気なら「たべっ子どうぶつ」も。子どもの頃に夢中になって食べましたね。止まらないんですよ、味が好きなのと「次に何が出るかなあ」ってわくわくして。

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安原

今でも好きです、「たべっ子水族館」っていうのもありますね。あ、子どもの頃は「エンゼルパイ」か「チョコパイ」派かで分かれたのを急に思い出しました。懐かしい。

重信

断然「エンゼルパイ」派だった。マシュマロとクッキーとチョコレートのコンビネーションが大好きで。何十年も食べてないな、今日買って帰ろう。

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白央

いろいろ思い出されてきますねえ。小学校の頃、同級生のうちに遊びに行ったら「シルベーヌ」が出てきたんですよ。「ああ、いかにもリッチな家のおやつって感じだな…」と妙に感じ入ったの、忘れられない。

重信

あの時代、ちょっと高級な感じがしましたよねえ。

安原

洋菓子の思い出、いいですねえ…。私はずーっと和菓子ばっかり、茶色いおやつだけの毎日がもう不満で不満で。思春期の頃は「なんでうちはケーキ屋さんじゃないのー!」って暴れてました(笑)。

白央

それが今では立派な和菓子店のご当主に。人生分かりませんね(笑)。

まだまだある!私のとっておき

坂井

京都の福知山市に、思い入れのあるチョコレートがあるんです。『ナオミ・ミズノ』、彼は世界大会のワールドチョコレートマスターズで優勝しているんですが、それが「杏と塩」というチョコレートで。さっきも塩の話が出ましたけど、和菓子でいうと桜餅などにも塩気が感じられますよね。あれに似た感覚がチョコレートで表現されていて、衝撃でした。シンプルな組み合わせでこんなおいしいニュアンスが生まれるんだな、と。

白央

おお、行ってみたくなります。安原さんは兵庫県育ちですが、神戸は洋菓子やパンの都としても名高いですね。ご自身の“地元のとっておき”って何かありますか。

安原

たくさんあります。今パッと浮かんだのは、神戸じゃなくて芦屋の『ダニエル』という洋菓子店のカヌレ。地元ではもうみんな知ってます。小さい頃からおいしいなあと思っていました。あと、神戸のパンなら『イスズベーカリー』さん!みっちりクリームの詰まったクリームパン、めっちゃおいしいんですよ。私は帰ったら必ず買います。

重信

各地においしいもの、いろいろありますよね。岡山県の「おへぎ」って知ってます?硬めの、薄甘いおせんべい。結構好きなんですよ、新橋にあるアンテナショップの「とっとり・おかやま新橋館」で見つけました。

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白央

それ、今ちょっとハマりかけてる。なーんか止まらないんですよね、実に素朴な味なんだけれども。

坂井

熊本の「いきなり団子」っておいしいですよね、さつまいもとあんこが包まれていて、食感がおもしろい。

安原

さつまいもスイーツも最近流行ってますね。芋けんぴにチョコレートをかけたものとか、エスプレッソフレーバーの芋けんぴなんかもあって。

坂井

あ、そうだ。長崎のお菓子で「クルス」っていうのも忘れられない。ホワイトチョコが入ってておいしくて。復刻版の缶もレトロな感じでいいんです。

安原

せっかくですから、うちのお菓子も一つ召し上がってください。「和まかろん」というものです。

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白央

安原さんが代表をつとめる『大三萬年堂 HANARE』と『ハイアットリージェンシー東京』のコラボレーション商品で、看板人気のお菓子だそうです。

安原

あんこ×バター、たまり醤油×キャラメル、酒粕×ホワイトチョコレート、しそ×ラズベリー、白あん×柚子の5種類で1セットになってます。他にはない味わいを作りたくて、研究しました!

重信

いただきます。うん、おもしろい!しそ味が濃厚ですね。ラズベリーと合わないようで、すんごい合う。

坂井

ちゃんと和のマカロンですね…!甘みも和ならではの優しい味わいで、その分素材の香りやコクがしっかり引き出されている感じ。あんこ×バターはしっかりバターで、びっくりしました。

安原

昔は和菓子といえばお抹茶や日本茶に合わせるもので、それ以外は邪道と思われていました。逆に洋菓子に抹茶を使うのもタブーだったんです。それが今ではお茶会にも抹茶スイーツが出てくるし、洋菓子の世界で抹茶は当たり前に使われていますよね。伝統って変えていかないと繋いでいけない。和菓子自体や周辺のことも時代と共に変わっています。そのおもしろさをぜひ感じてほしいです。

白央

まだまだスイーツトークも尽きませんが、今回はこのへんで。みなさんどうも、ありがとうございました。

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取材・文:白央篤司
撮影:鈴木泰介
撮影協力:Kraft coffee