こだわりの少ないお味噌汁の話
こんにちは、こたきです。
今回のテーマは『味噌汁』とのことで、冷え込みの厳しいこの時期にぴったりですね。
わが家では夏場はほとんどお味噌汁を作りません。
涼しくなってくると自然に「あ、今日はお味噌汁作ろうかな〜」と思うんですよね。
その『なんとなくお味噌汁気分になる瞬間』が好きなんですけれど、私がその気にならない限り、うちの家族は秋がきても冬が来てもお味噌汁が食べられないのか…と、ごはん作りを担うことへの責任を感じたりして。
(リクエストしてもらえたら真夏だろうと作りますけど!)
季節に合った素敵なテーマだな〜と思いつつも、お味噌にも出汁にもこだわりのない私は内心ヒヤヒヤしていまして。
お味噌は贔屓のメーカーがあるわけでもなく毎回スーパーの味噌売り場でインスピレーションに従って選んでいるし、出汁は顆粒のものを使っています。
お味噌汁は大好きだけどこだわりという意味では引き出しがすっからかん。それなのにお味噌汁の話を繰り広げていいのでしょうか。
実家も顆粒だしだったので家庭ではそれが普通なのかと思っていたけれど、世間話ついでに訊ねると、ちゃんと出汁を引いてお味噌汁を作っている方って思った以上に多くって。
どんな作り方でも各々それが日常なんだから、過剰にスゴイスゴイ言うのも失礼かなと思いつつも、自分は普段しないことなので出汁をとる派の人に出くわすたび熱烈に感動してしまいます。
思い起こせば十数年前、大学の入学式の日に一人暮らし先のアパートに母が来て「何か食べたいものがあれば作るよ」と言ってくれたのでお味噌汁をリクエストしたところ、一人暮らしを始めて間もないアパートには出汁になるものが何もなくて母を困らせた記憶があります。あの頃から出汁への意識が薄かった私。
作ってもらったお味噌汁はそれでもおいしかったけど、あの時母はどんな手を使ったんだろうな〜と今頃になって気になります。
最近は出汁の出る野菜を多めにしたり、具に焼き目をつけて香ばしくしたりなどの工夫で、いわゆるかつおだしや、顆粒だしを使わずに作るレシピもよく見かけるし、そんな感じでなんとかこしらえてくれたのかな。
こだわりがないと言いつつも、たまには!と奮起して、普段より+300円くらいのお味噌を買うことも時々あります。三回に一回くらい。
お味噌を変えたところで家族の誰も気づかないけど、「いつもよりいいお味噌で料理をしている!」と思うとアガりますね。
でも「このお味噌しか使えない!」と思えるほどの運命的な出会いは訪れず…使い切ったらまた普段のお味噌に戻るループを繰り返しているような気がします。非日常のハードルを低めにキープするのもそれはそれでいいものです。
そういえば幼い頃、親戚が毎年樽でお味噌を作っていて、その様子を見せてもらったことがありました。
モンブランのクリームのようににゅるにゅると機械から押し出される大豆を味見したり、そこに塩と麹を混ぜて樽に詰めていくのをお手伝いしたような…。
いい経験をさせてもらったんだな〜と思うのですが、それより何より休憩中に親戚の家で読んだ『キジも鳴かずば』の絵本のインパクトが強くて、お味噌作りについてはあまり記憶にありません。悲しいお話でした。あれさえ読まなければきっともっとお味噌作りが印象に残っただろうに…。
思い出しついでに改めて調べてみたら、お味噌作りってけっこうシンプルなんですね!
食べられるまでに時間が…十ヶ月から一年、もしくはそれ以上かかるだけで…。
目先のことばかりしか考えられない私ですが、来年のお楽しみとして娘たちとお味噌作りに取り組むのもいいなと思いました。
最後に、私が最近よく作っているのがセロリのお味噌汁。
年末に一株丸ごとセロリを買った時に作ってみたところ、シャキシャキした食感と香りがよかったのでそれからも何度か作っています。
薄切りにした玉ねぎを合わせたり、油揚げやベーコンでボリューミーに仕上げるのもおいしい!
機会があれば是非お試しください。