嫁との思い出レシピ、10年前の冷や汁
毎年夏になると食べたくなる料理がある。それは「冷や汁」である。
宮崎県が発祥の地と言われているが、聞いたことがあるだけで食べたことがない人も多いと思う。そんな人にはぜひチャレンジしていただきたい。そして冷や汁ワールドにハマって欲しい。
うちの嫁も大好きな一品なのだが、夏に食欲がなくなってくるとかならず「冷や汁食べたい」と言い始める。
ほぐした魚の身に味噌を混ぜて焼く。それをごはんの上にのっけて冷たい出汁をぶっかければできあがりだ。「食欲がない」と言っていたはずの嫁に冷や汁を出すと、「おかわり」と元気な声で言う。大葉のアクセントが絶妙で元気のなくなった胃腸が蘇る。あとみょうがのシャキシャキ感と風味によって眠っていた食欲が呼び起こされる。これは大袈裟な表現ではなく、みょうがって冷や汁のために存在する野菜だと思う。調理時間は15分。作るのも超簡単なのでぜひ体験してほしい。
材料(2人分)
これで天国に行けるのでみなさんササッと作ろう!レッツクッキング!
ボウルにさば水煮、白ごま、味噌を入れる。
本来、宮崎の冷や汁は焼いてほぐしたアジを使うのだが、これをさば水煮で代用。缶詰のサバでもめっちゃおいしいので問題はない。時間と余裕ある時にアジを試してみよう。言わずもがなアジの方も美味い。
めん棒で白ごまを潰しながら、混ぜる。適度に混ざったところで味見をしよう。この時点でめちゃくちゃおいしい。アツアツのごはんに載せたら優勝できる。だがしかし今回の目的はあくまでも冷や汁。もう少しだけがんばってみよう。
次はフライパンで炒める。ごま油で炒めると香ばしくなっておいしい。焼き目が少し付いたらオッケー。(優勝したい気持ちをグッと堪える)
出汁の準備。今回はパックで取ったのだが、和風だしの素を水に溶いて作ってもよい。暑くてバテているわけなので省エネをおすすめする。時短が一番。
ところで『省エネ』って省エネルギーって言葉を短く略しているわけだけど、そこも省エネしてるんかい!って思いませんか?思いませんか、はいそうですか、では次の工程にいきます。
さきほど炒めた味噌焼きさば、スプーンで崩した豆腐、軽く塩もみしたきゅうり、千切りにした大葉とみょうがをボウルにまとめていれる。これで具のできあがりです。
ごはんは水で一回洗い、ぬめりを取ります。ボウルの具材を盛り付けて、氷を4個入れて、出汁をかける。味噌焼きさばを出汁と混ぜてできあがり。味が薄かったら醤油を足して調整。具材が余ったらボウルに出汁も入れちゃって冷蔵庫の中で保存すれば3日は持ちます。
超簡単なクセしてめちゃくちゃおいしい料理です。
冷や汁は嫁が初めて僕の実家に遊びに来たときに、母が出してくれた料理だったんですけど、『はじめてきた彼女に冷や汁だすんかい!』と思いつつ、食べたらおいしくって、二人でおかわりをしたのを覚えている。
嫁は「あのとき冷や汁でてきたよね〜」と言いながら、毎年の夏になると冷や汁を食べている。あの夏、実家で冷や汁食べてからちょうど10年が経つ。なんだかんだありながらも、今年も一緒に冷や汁を食べている。