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忙しくても美を保つ!六車奈々の時間割美容2 〜コーヒーを味方につけて、美しく健康に!〜

六車奈々の子育てコラム「あいことばは、まあいっか」 #47

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2024.03.04

朝の一杯。ホッと一息の一杯。食後の一杯。
「いつコーヒーを飲みますか?」と聞かれたら、「飲みたいときに飲んでます」と答える人は多いかもしれませんね。

もちろん、それも大正解!飲みたいときに飲むコーヒーは、おいしいだけでなく、心も落ちつかせてくれますよね。ですが、こと「美と健康」のためにコーヒーを飲むなら、「いつ飲むか」がとても大切になります。そこで今回は、「六車奈々の時間割美容」第二弾!(第一弾はこちら)美しく健康になるためにコーヒーをうまく味方につけるお話。私も実践している美容法です。

朝のコーヒーは、美と健康の強い味方!

コーヒーといえば、真っ先に思い浮かぶのがカフェインですよね。カフェインは眠気を吹き飛ばしてくれるので朝に飲むのがおすすめですが、さらに素晴らしいことがあります。最近の研究で、朝のカフェインは、二種類あるヒトの体内時計を、両方ともリセットしてくれることがわかりました!

ここで簡単におさらい。
ヒトの体内時計は24時間より少し長いため、毎朝リセットする必要があります。

・脳にある体内時計→朝日でリセット
・全身にある体内時計→朝ごはんでリセット

つまり2種類の体内時計をしっかりリセットするためには、「朝日」と「朝ごはん」、二つのスイッチが必要です。ところがカフェインは、この両方を一度にリセットしてくれるのです。これはすごい!

朝にコーヒーを飲むと、体内時計のリセットを強化でき、より充実した日中を送れますよ。コーヒーが苦手な人は、紅茶や緑茶、抹茶など他のカフェインでも大丈夫。朝のカフェイン追加で、一日の好スタートを切りたいですね!

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私の場合、朝のカフェインとしてコーヒーを選んで飲んでいます。その目的は、体内時計のリセットに加えて、「美肌効果」です!

注目の美容成分、クロロゲン酸

今注目されているコーヒーの成分が、「クロロゲン酸」です。クロロゲン酸はポリフェノールの一つで、シミを防ぐなどの抗酸化作用に加え、肌の水分保持など美肌効果も報告されています。

私はこれまでコーヒーの味が苦手だったのですが、クロロゲン酸の美容健康効果を知ってから毎日飲むようになり、今では大好きになりました(笑)。在宅ワークのときに飲むのはもちろん、仕事で一日出かけるときもホットコーヒーを水筒に入れて持ち歩いています。

クロロゲン酸が多く含まれるコーヒー豆は、ロブスタ種。焙煎度が浅いものほど多く含まれます。またインスタントコーヒーよりレギュラーコーヒーの方が多く含まれます。
私の場合、平日はゆっくりドリップしている時間がないので、インスタントを楽しんでいます。最近はインスタントでも「クロロゲン酸2倍」という商品などもいろいろ出ていますので、お好みのコーヒーを探してみるのも楽しいですね。あとはやっぱり「おいしく飲む」こと。これが一番! 

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朝は、カフェインでスッキリ覚醒!さらにコーヒーのクロロゲン酸で、美しくなっちゃいましょう!

日中のコーヒーは、ダイエットの味方!

クロロゲン酸には、食後血糖値の上昇を抑える働きもあるので、ダイエット効果が期待できます。
ではコーヒーは、いつ飲めば、最もダイエット効果を期待できるでしょう?

実は、糖質を食べる「前」よりも「後」よりも、「同時」に摂取したときが、最も上昇を抑えることがわかっています。つまりダイエット目的なら、「食後のコーヒー」より「食事中のコーヒー」の方が効果的。ランチでパンなどを食べるときは、飲み物をコーヒーにすると良いですね!

またおやつを食べるときも、同じです。「ケーキとコーヒーのセット」は、おいしい組み合わせというだけでなく、理にかなっていたということ!以前ご紹介した「Bmal1(ビーマルワン)ダイエット」と組み合わせて「14〜15時にスイーツ&コーヒー」にすると、一日の中で最も太りにくいスイーツの食べ方になりますよ。

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この日のおやつは、娘と作ったチョコ。この時間にコーヒーと食べるおやつは、罪悪感ゼロ〜!

日中のコーヒーは、パフォーマンスアップにも、美と健康にも、大きな味方になってくれます。私は毎日のコーヒーを朝食後に一杯、午後に一杯楽しんでいますよ。

夜のコーヒーは、やっかいなことに!

日中は素晴らしい働きをしてくれるカフェインですが、夕方以降に摂取するとやっかいです。大切な睡眠を妨げてしまうだけでなく、体内時計そのものも遅らせてしまうことがわかっています。

睡眠を妨げる

「カフェインを摂ると眠れなくなる」と言われますが、本当にその通りです。
実は、カフェインは「アデノシン」という睡眠物質と、構造がそっくりなのです!アデノシンは、脳を使うたびに出てくるブドウ糖の燃えカスのようなもの。つまり脳を使うたびにアデノシンが作られ、増えたアデノシンが「アデノシン受容体」とピッタリ結合すると、睡眠中枢を揺さぶります。

ではカフェインを摂ると、どうなるでしょう?アデノシンにそっくりなカフェインは、アデノシンが結合するはずだった「受容体」と、アデノシンよりも先に結合してしまいます。ところがカフェインは「睡眠物質」ではないので、結合しても睡眠への扉を開いてくれません。すると脳内は、行き場をなくしたアデノシンだらけになり、「眠りたいのに眠れない!」という状況が生まれてしまうのです。これがカフェイン摂取によって、「眠らずに起きている」という状態。

私は、この事実を知るまでは、「これくらい、まあいっか」と、寝る前でも平気でカフェインを摂っていました。ですが、今は飲みません。というのも、睡眠は最強の美容健康法。ぐっすり眠っているだけで、大脳の再起動や細胞修復、肌の再生などをしてくれます。これを妨げてしまう夜のカフェインは、美容のためには絶対に避けたいですよね。

体内時計が遅れる

夜にカフェインを摂ると、体内時計が後ろにずれてしまうことがわかっています。つまりその人にとっての夜がなかなか来てくれないので、いつもの就寝時間になっても眠れないのです。眠れないということは、肌再生や細胞修復などもうまくいかないということ。さらに体内時計がずれることも美と健康の大敵ですから、夜のコーヒーは本当にやっかいなんです。

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私の場合、コーヒーを楽しむのは15時くらいまで。それ以降はローズヒップティーやシナモンティーなどデカフェ(ノンカフェイン)を楽しんでいます。今は様々なノンカフェイン飲料があるので、あれこれ試してみるのもおすすめですよ。

時間次第で、味方にも敵にもなるカフェイン。メリットとデメリットを上手に利用して、メリハリある一日を過ごしたいですね!

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イラスト:あきばさやか
撮影:曽我美芽
ヘアメイク:岩川えり

<参考文献>
Iwai K, et al, (2012)Study on the postprandial glucose responses to a chlorogenic acid-rich extract of decaffeinated green coffee beans in rats and healthy human subjects. Food Sci Tech Res. 18,849-860

Tina M Burke , Rachel R Markwald , Andrew W McHill , Evan D Chinoy , Jesse A Snider , Sara C Bessman , Christopher M Jung , John S O'Neill , Kenneth P Wright Jr(2015)Effects of caffeine on the human circadian clock in vivo and in vitro.Sci Transl Med.Sep 16;7(305):305ra146.