「喉のセンサー」を信じて大丈夫?水の飲み方を見直してみよう!
暑い日が続いていますね。汗をかくと、大人も子どもも「喉がカラカラ!」なんて言いながら水を飲みますが、実はこの喉のセンサー、案外あてにならないこと、ご存知ですか?
喉のセンサーは、あてにならない?
私は以前、ある健康番組のロケで、「喉のセンサーは、本当に正しいのか」という実験をしました。
参加者は私を含めた女性3人で、実験方法はこちら。
1. 体重を測る
2. 20分間酵素風呂に入る
3. 暑くて汗がダラダラ~!!!
4. 酵素風呂から出てシャワーを浴びたら、もとの服に着替えて再び体重測定
これで汗をかいた量がわかるわけですが、結果は私たちに知らされません。そのかわり「満足するまで水を飲んでください」とコップを渡されました。
三人ともたくさん汗をかいたので、喉がカラカラ!「おいしいねー!」と、ゴクゴク飲みました。
「はぁぁぁぁ。生き返ったー!」
私たちはすっかり満足し、コップを置きました。
ところが、です。飲んだ水の量が、かいた汗の量に対してまったく足りていないのです!
「どうして?汗をかいた分は、しっかりと飲んだつもりなのに。」
これは私だけではなく、全員が同じでした。
この実験でわかったのは、
「喉が渇いた」というセンサーは、あてにならない!
ということです。
考えられる理由としては、喉のセンサーは「辛いものを食べたから水が欲しい気がする」「冷たいものを飲んだから満たされた気がする」のように、ちょっとした刺激で惑わされるのではないか、ということでした。これを踏まえてロケに同行した専門医は、「だから喉が渇いていなくても1〜2時間ごとにコップ一杯の水を、こまめに飲むことが必要なんですよ」と結論づけていました。
実のところ、実験までは、私は喉のセンサーだけを頼りにしていました(笑)。ですが、この実験以来、喉が渇いていなくてもこまめに水を飲むようにしています。
「こまめに水を飲む」ができるようになるまで
大人の場合、「喉が渇いてなくても1〜2時間ごとにコップ一杯の水」が理想ですが、当時水をあまり飲んでいなかった私にとって、いきなり「コップ一杯」は苦痛でした。そこで体に負担をかけないよう、少しずつ始めることにしました。
1. まずは1〜2時間に一回、水を飲むクセをつける。飲む量は少なくても気にしない。
2. 慣れてきたら、飲む量をコップ半分くらいに増やしてみる。
3. さらに慣れてきたら少しずつ量を増やし、最終的にはコップ一杯を目指す。
こうして一年くらいかけてゆっくり慣れさせていくことで、気づけば水をよく飲むようになっていました。
1〜2時間ごとにコップ一杯程度の水が飲めるようになると、結果的に「一日に1.5〜2リットル」の水を飲むことになっています。
娘は生後八ヶ月くらいからは、いつでも水が飲めるように、手に取れる場所に置くようにしました。こぼれず、簡単に飲めるストロータイプの水筒などに入れていました。
その結果、娘は予想以上にこまめに飲むようになっていて、びっくり!
「本来、これくらいたくさん水を飲むことが大事なんだろうな」と、私が見習うほどでした。
水をこまめに飲むメリット
私の場合、水をこまめに飲んで良かったことは、なんといっても便秘が改善されたこと。実は、健康的なお通じの80%は水分です。私は学生時代、薬を飲むほどの便秘でしたが、水を飲むようになったことでかなり良くなりました。また娘も水分をよくとるおかげか、ずっと便秘知らずです。
さらに、肌の乾燥も気にならなくなりました。以前はよくヘアメイクさんから「お肌が乾燥していますね」と言われていましたが、今では肌状態を褒められています。もちろん水分だけで便秘や肌質が改善したわけではありませんが、内側から潤うことの大切さはあらゆることで実感しています。
私が気をつけている水の飲み方
美と健康に大切な水ですが、気をつけている点もいくつかあります。
常温水を飲む
冷たい水は内臓を冷やすので、私はぬるめの水を飲んでいます。娘のために置いている水も、やはり常温水です。小さい頃から飲み慣れているので、常温水に対して抵抗はないようです。
また紅茶や緑茶、コーヒーなどのカフェインを含む飲み物、糖分が含まれるジュースなどは、水には含みません。こまめに飲んでいるのはあくまで「水」で、それ以外の飲み物は「嗜好品」として楽しんでいます。
食事中は、コップ一杯程度にする
食事中にガブガブ水分をとってしまうと、子どもの場合はお腹が膨れて量が食べられなくなってしまいます。また水分で胃液が薄まり、消化能力も落ちてしまいます。我が家では、食事中は麦茶をコップ一杯出すようにしています。
一気飲みは絶対にしない
一度に吸収できる水の量は、200mLほどと言われています。つまり一気飲みをしたところで、吸収できずに出てしまうということ。しかも一気飲みは内臓に負担をかけるだけでなく、体内のナトリウム濃度が下がり、ひどいと命にかかわることもあります。極端なことをして体に負担をかけてしまわないよう、こまめに水を飲む習慣を心掛けています。
ヒトの体は、約60%が水分でできています。体内に水分があることで代謝がうまくまわり、古い細胞は新しく生まれ変わります。暑い時期こそ、水分のとり方を見直してみると良いかもしれませんね!