食べるだけで、1日がこんなにも違う!?元気が出る簡単朝ごはん!
「朝ごはん、毎日食べていますか?」
私が講演をするとき、必ず聞く質問です。
アイスム読者の皆さまはいかがでしょう?朝ごはん、毎日食べていますか?
「朝ごはんが大事って、なんとなく分かってはいるけど……」
「朝はどうしても時間がなくて……」
食べた方が良いことはわかっているけれど、つい朝ごはんを抜いてしまうという方、案外多いのではないでしょうか。そこで私の講演では、なぜ朝ごはんを食べた方が良いのか、その理由をしっかりお伝えします。すると講演後のアンケートでは、
「朝ごはんがこんなに大切だとは思わなかった。」
「明日からツナおにぎり食べます!」
など、大きな反響をいただきます。
さぁ、朝ごはんを食べることは一体、どんな理由で大切なのでしょう?
朝ごはんを食べよう!理由1・体内時計のリセット
朝ごはんが必要な最大の理由は、体内時計のリセットです。以前のコラム「え?こんなことで!?心も体も元気になる、朝の過ごし方!!」でもお伝えしましたが、日本人の体内時計は、1日24時間10分。ところが私たちが住んでいる地球は、1日24時間。人間が自分の体内時計で毎日を過ごすと、1日10分ずつずれ、いずれ昼夜が逆転してしまいます。
そこで私たちは毎朝、地球の時計と自分の時計を合わせる必要があります。それが体内時計のリセットと言われるもので、リセットには二つのスイッチがあります。
1. 朝日を浴びる
朝日に含まれるブルーライトが目に入ると、脳の時計(中枢時計)がリセットされる
2. 朝ごはんを食べる
昨晩からの長い絶食後、体に食事が入ることで、脳以外の全身の時計(末梢時計)がリセットされる
つまり朝日を浴びてから1時間以内に朝ごはんを食べることによって、脳と全身に「朝が来た」と伝わり、地球の時計に合わせて1日をスタートさせることができるのです。これこそが、1日を元気に過ごす魔法。
では、朝ごはんを食べないとどうなるでしょう?全身の時計は、朝が来たことを知らないまま時計を刻んでしまうため、朝日を浴びてリセットした脳の時計との間で、体内時差ボケが起きてしまいます。この体内時差ボケは、
「やる気が出ない」「イライラする」「寝たのに、すっきりしない」
という不定愁訴だけでなく、生活習慣病にもつながるといわれています。
朝ごはんを食べよう!理由2・体温を上げて、ベストパフォーマンス!
人間のパフォーマンスは、体温に由来します。体温が上がっている時が活動モード、下がっている状態は休息モードです。
日中、体温をしっかりと上昇させるためには、朝ごはんが大切。朝ごはんを食べると胃腸が動き始め、体温が上がります。体温が上がれば力を発揮できるだけでなく、体がスムーズに動くのでケガ防止にもなります。
私は日本成人病予防協会認定講師として、『バナナうんちで元気な子!~生活リズムを整えよう~』で、色々な小学校をまわって講演をしていますが、(詳しくはこちら)その講演で小学生の子供たちに見せているのがこちらです。
このグラフは、朝ごはんを食べた人(オレンジ)と食べなかった人(緑)の体温の上がり方。起床時はどちらも36度ありませんが、朝ごはんを食べた人は働く頃にはしっかり体温が上がり、良いパフォーマンスができる体になっています。一方、朝ごはんを食べなかった人は、仕事の時間になっても体温が上がりきっていません。そもそも体が活動モードになっていない状態では、どんなに気力で乗り切ろうとしても、存分に力を発揮することは難しいですよね。
更に、朝ごはんを食べた子供と食べていない子供のテストの結果です。
朝ごはんを食べた子供の方が、点数が良いのが分かります。
遊びも、仕事も、勉強も、力を発揮するためには、しっかりと朝ごはんを食べることが大切。1日が大きく変わりますよ。
朝ごはんを食べよう!理由3・ダイエット&栄養補給
朝ごはんを抜くと、一見ダイエットになりそうな気がしませんか?ですが、実はその真逆です。そのメカニズムを明らかにしたのが、こちらの研究結果。
56匹のラットを人に当てはめて
- 午前8時に朝ごはんを食べる(水色)
- 朝食を抜いて午後12時にごはんを食べる(オレンジ)
という2グループに分け、同量の高脂肪食を14日間与える実験で、結果は、ご覧の通り。
朝食抜きのラットの方が体脂肪も体重もより増加したのです。
朝ごはんを食べないラットは、肝臓の時計のリセットが遅れ、「体内時差ボケ」が起きていました。肝臓が働く時間が短くなったことで、
- エネルギー消費そのものが減少
- 脂肪の代謝量が減少
していました。さらに活動するはずの時間に体温が上がりきらないことも判明。これらが体重増加へとつながったのでした。
こうした研究からも、朝ごはんを食べることは、美と健康の基本ということが分かります。
また成長期の子供にとっては、1日2食で栄養バランスよく必要量を摂取するのは困難です。大人よりも新陳代謝が盛んな子供は、3食に加えておやつで栄養補給が理想。そのためにも、朝ごはんは欠かすことのできない大切な一食なのです。
ということで…朝ごはんを食べよう!
さて、朝ごはん。何を食べるのが良いでしょう?
私のおすすめは、和朝食。和食は栄養バランスも良く、老若男女問わずおすすめです。
ですが忙しい朝は、そこまで手を掛ける時間が取れませんよね。
私もこのような食事を作るのは、休みの日だけ。
そこで、時間がない日常の朝ごはん。
以前もお伝えしましたが、「炭水化物+たんぱく質」の食事が体内時計のリセット効果が高いことがわかっています。たとえば『納豆ごはん』『トーストと茹で卵』でOK。これで体内時計はしっかりとリセットされます。
さらに時間がない時のおすすめは、冷凍おにぎり。我が家は一度に5合炊きをして、残った分はおにぎりにして冷凍しておきます。
これは娘の大好物、鮭と昆布のおにぎり。鮭は夕食の時に少し多めに焼いたものをほぐしたり、無添加の鮭フレークを使います。おにぎりを食べるときに海苔を巻くと、海苔には食物繊維やミネラル、良質のたんぱく質も含まれていますので、さらに栄養アップ。
もっと時間がない時は、コンビニもうまく利用しましょう。ツナは体内時計のリセット効果が高いことがわかっていますので、ツナおにぎりやツナサンドもおすすめですよ。
朝ごはんを食べると1日が変わる!
家族全員が朝ごはんを食べて1日をスタートできるといいですね!