セリーヌ農園スタート!ベランダで家庭菜園を始めたら、こんなにもいいことが!
「かーちゃんに、ネギを売ろうぜ!」
娘にそう言って、ベランダでの家庭菜園を本格化したのは、夫のアイディアでした。
我が家では、現在4歳の娘に、おこづかいをあげていません。
したがって娘は欲しいモノがあるとき、「ママ、買って〜」とお願いすることになります。
とはいえ、その度に何でもかんでも買うわけにはいきません。
では、おこづかいをあげない理由はなんだろう?
まだ4歳で、計算ができないから?
まだ4歳で、お金の賢い使い方がわからないから?
いえいえ。もう4歳ですもの。
早いうちから、色々なことを経験させ、本人に考えさせてやりたい。
そこで夫はこう提案しました。
「せりちゃんさ、お父さんと一緒にベランダで野菜を作ろう!できた野菜は、お母さんに買ってもらうんだよ。たくさん野菜が採れると、たくさんおこづかいも入ってくる。せりちゃんが自分で稼いだおこづかいで、せりちゃんの好きなものが買えるよ。どう?やってみる?」
「いいね!せりちゃん、やる!」
「その代わり、ちゃんと野菜のお世話をするんだよ。」
「はーい!」
こうして娘とお父さんのプロジェクトがスタートしました。
二人で早速、どの野菜を育てるか話し合い。
「お母さん、ネギ好きだからさ、ネギはいいんじゃない?」
「いいねぇ!せりちゃんはね、スイカも育てたい!」
「えぇっ!?プランターでスイカ?まあ、やってみるか!」
てな具合で話は進み、種や苗、植木鉢を買いに行きました。
二人で夢中になって土を植え替え、種を撒き、水をやります。
「早く芽が出るといいなぁ!」
娘は嬉しそうに言いました。
その夜、夫が遅くまでパソコンに向かっていたので覗いてみると、こんなものが。
ベランダの家庭菜園を『セリーヌ農園』と名付け、植えた野菜に価格が設定されていました。
「何コレ!めちゃくちゃイイじゃん!」
「いやぁ、本気出して作ってしまったわ(笑)。」
翌朝、娘に見せると大喜び!
リビングの見やすい壁に貼ることにしました
「さぁ!せりちゃん。水やりするぞ!」
「はーい!」
娘は、自分専用のジョウロを買ってもらい、お父さんと一緒に、毎日一生懸命水やりをしました。
たまに面倒なとき、
「パパ、やってー」
と言いますが、
「お父さんが一人でやったら、もう『お父さん農園』になるから、せりちゃんはお母さんに野菜を売れなくなるよ。」
お父さんにそう言われると、重い腰を上げて頑張ります。
自分で育てた野菜は、格別!!!
セリーヌ農園の野菜たちは、二人の世話でスクスク大きくなりました。
初めて採れた野菜がこちら。
ネギ好きのお母さんのために植えてくれた芽ネギ。
まずは、この芽ネギを買うことにしました。
サッと洗って、梅干しを叩いたものを付けて食べると……
口の中にホワっと広がるネギの風味。
「おいし〜い!せりちゃんが作った芽ネギ、めちゃくちゃおいしいよ!」
「ほんと!?せりちゃんも、食べてみようかな。」
いつもならネギは食べない娘ですが、自分が育てた野菜となると話は別。
少しつまんで口の中に入れました。
「うん!おいしい!!!……でもちょっと、からい。」
水で流し込みましたが、とても嬉しそうでした。
他の野菜もどんどん大きくなりました。
ゴーヤとスイカは、雄花と雌花をくっつけて受粉させると、その後すぐに実がなりました。
ゴーヤ
手のひらサイズのスイカ
収穫したゴーヤで、一緒にゴーヤチャンプルーを作りました。
スイカも小さいながらに、いっちょまえ。
ちゃんとスイカの味がして、おいしいデザートになりました。
娘が一番気に入ったのは、バジルで作るジェノベーゼ。
お父さんと二人で葉を摘み、下ごしらえをして、ソース作り。
自分が育てたバジルで、自分が料理したジェノベーゼ。お味は……?
「ほっぺたおちそう!」
夢中で食べて、おかわりをしました。
野菜が採れない秋冬に向けて、梅酒も作っておくことにしました。
これは、お母さんの先々の楽しみになりそうです。
野菜の代金、その使い道は……
さて、セリーヌ農園で購入した野菜の代金。
時々うっかり渡し忘れると、
「ママ!ゴーヤのお金払ってよね!」
と、取り立てがきます(笑)。
「ごめんごめん!はい、150円。」
娘に渡すと、嬉しそうに貯金箱へ。
このブタ貯金箱は、セリーヌ農園の代金だけを入れる専用貯金箱。
「せりちゃん、どれくらい貯まったか見てみる?」
セリーヌ農園を始めて2ヶ月ほど経ったある日、聞いてみました。
「見ない。もっとためるの。」
「貯めて、どうするの?」
「これで、ディズニーランドに行くの!パパとママも、せりちゃんが連れてってあげるからね!」
欲しいオモチャを買うのかと思いきや、まさか「目標を作って、お金を貯める」とは。
しかも、お父さんとお母さんも連れて行ってくれるなんて、泣けるやないかー!
今年は梅雨が長くて野菜が採れない時期もありましたが、8月に入ってからは、野菜たちが元気に育ち、我が家の食卓を彩ってくれています。
セリーヌ農園を始めて良かったこと。
【食育として】
- 自分が育てた野菜なら、積極的に食べる
- 毎日スクスク育つ野菜を見て、「野菜も生きてる?」と聞くようになった(命をいただくありがたさが少しは理解できたかも?)
- 世話をして、育てることの大変さと喜びを学べた
- 以前にも増して、料理を手伝うのが好きになった
【お金の価値観として】
- お金を稼ぐということを経験させられた
- 自分で稼いだお金を大切に使おうという気持ちが生まれた
- また、それに向けて貯金ができるようになった
【家族として】
- いつもはお母さんにベッタリな娘。お父さんに協力してもらいながら、同じ目標を持って野菜を育てることで、父と娘の絆が深まった
- 父と娘だけの時間ができることで、私の自由時間が生まれた(結局、仕事してるけど……)
【その他】
- 家で育てた無農薬野菜は、とにかくおいしい!
改めて考えてみても、いいことばかりのセリーヌ農園。
これからも、娘のやってみたいことを取り入れて、どんどん拡大していこうと思っています。
ままごとやお店屋さんごっこが大好きな娘だから、『セリーヌcafé』も楽しそう!メニューを一緒に考えて、メニュー表も一緒に作って……。
おいしいカフェラテを入れてもらえたら、私も嬉しい!
楽しみだ~。