自炊料理家が本気で試してみた!計量スプーン4種類比較
自炊料理家の山口祐加さんが気になる、日々の自炊にあったら嬉しい食品や調理道具を一つ取り上げて、使った様子や感想をお届けする「自炊ラボ」。今回は「計量スプーン」です!身近な存在ですが、なかなか買い替えのタイミングもなく、詳細に比較しづらい代表格かもしれません。ぜひ選ぶ際の参考にしてみてくださいね!
第五回のテーマは「計量スプーン」です。レシピを見て料理する人の家には必ずと言っていいほどある計量スプーン。地味なアイテムですが、意外と大事な料理の相棒ですよね。
自炊を始める時にとりあえず買ったのを、それが使いやすいのかはよくわからないまま使い続けているという方もきっと多いはず。計量スプーンと一言で言っても、価格帯は100円均一のものから1000円超えのものまであり、素材はステンレスやプラスチック、木材を使ったものまで多種多様。自分にあった計量スプーンはどれだろう?と悩む人もいると思います。買い替えのタイミングなどで、どう選ぶかの参考になればと、今回は4種類の計量スプーンを1か月ほど使ってみたレビューをお届けします!
今回比較するのは次の4種類です。
左から順に
・燕三条 極厚ダブル計量スプーン
・SELECT100 計量スプーン
・ウィムッシュ ロングアーチ 計量スプーン
・Softia 置いて量れる 計量スプーン
「燕三条 極厚ダブル計量スプーン」は元々持っていたもので、骨太な感じの使い心地と、大さじと小さじがこれ1本で済むところが気に入っています。
「SELECT100 計量スプーン」は貝印の商品で、料理家さんにも人気の商品。ずっと気になっていたので今回試してみることに。「Softia 置いて量れる 計量スプーン」と「ウィムッシュ ロングアーチ 計量スプーン」は価格が安く、Amazonの売れ筋ランキングで上位のものです。
それぞれの特徴
比較したのは、それぞれの価格と素材、平置きできるかどうか、大さじの深さです。調べてみると、特に大さじの深さは1cmほど開きがあり、使用感にはっきりと違いが生まれました。平置きできるかどうかについては私はさほど気になりませんでしたが、人によっては大事なポイントかもしれません。
1か月間使ってみたメリット・デメリット
この4種類を1か月使ってみての使い心地を、メリット・デメリットに分けて書き出してみます。あくまで私個人の感想ですので、ご承知おきください!
燕三条 極厚ダブル計量スプーン
メリット:スプーンのように丸い形をしているので洗いやすい。持ち手が太く持ちやすい。
デメリット:平置きで計量したい人にとってはさじの底が湾曲しているので不安定。
SELECT100 計量スプーン
メリット:大さじ1・小さじ1・小さじ1/2・小さじ1/4(ひとつまみ)・小さじ1/8(少々)の5本組になっている。ステンレスで多少重みがあり、置いた時の安定感は抜群。大さじの中に大さじ1/2のメモリがあったり、小さじの中に小さじ1/3と2/3のメモリがあったりと大変親切。小さじ1/8などは製菓用に使いやすい。開口部が狭く、液状の調味料があふれにくい。
デメリット:開口部が狭いため、味噌など粘性が高いものを入れると出しづらい。5本セットなので、なくさないための管理が必要。
ウィムッシュ ロングアーチ 計量スプーン
メリット:4種類の中で一番持ち手が長く、手が大きい人は使いやすそう。軽い。安価で手に入れやすい。さじが浅いので、味噌など粘性が高いものを入れてもスルッと出せる。
デメリット:メモリの隙間に油が溜まりやすく、洗いづらい。持ち手が細いので使い続けるとパキッと折れそうで不安。
Softia 置いて量れる 計量スプーン
メリット:大さじも小さじも一つのスプーンで完結。軽い。ステンレス製のものよりは安価で手に入れやすい。
デメリット:外側のメモリが少しぼやけていて、正確にはかるのはむずかしい。メモリの隙間に油が溜まりやすく、洗いづらい。
水・醤油・油を入れて計量してみた
前々から疑問に思っていたのが、そもそも計量スプーンは正しくはかれているのかという問題。
そこで、それぞれ重さを計量すると以下のような結果になりました。ちなみに計量するときは表面張力が働くほどギリギリまで調味料を入れるのが正しいはかり方です。
実際にはかってみてわかったのですが、毎回同じようにはかっても0.5gほどは異なる結果になりました。メーカー側がどこまで正確に作ったとしても、完璧に計量できないのが人間ですし、多少の差はあって当然!だからレシピを再現しても、完璧に同じ味にすることはできないのだと改めて感じました。
もし一つだけ選ぶとしたら
1か月使ってみて、一番出番が多かったのは「SELECT100 計量スプーン」でした。小さじ1/4や1/8まで計量できるので、レシピを作る際にとても役立ちました。しっかりレシピ通りに作りたいという方は、4種類の中では一番高額ですが1セット持っていて損はないと思います。
また、大まかな計量で大丈夫という人には、ステンレスで持ちがいいという点から「燕三条 極厚ダブル計量スプーン」をおすすめします。
まとめ
実際に4種類を比較してみると使いやすさに大きな違いがあることに気づきました。使う頻度が多いので、2種類くらいあってもいいかもなという方は、気になったものを雑貨店などでチェックしてみてください。それにしても、調理道具は奥が深い!