おいしいものソウル、小中学生の子どもたちと行く編

編集部通信

LIFE STYLE
2025.04.26

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前々回、こちらのコラムでベトナム・ダナンのおいしいものを書きましたが、ダナンの前に、韓国にも滞在していました。(韓国経由の航空券が安かったのです!)「また韓国のおいしいものコラム書いて!」というリクエストをたびたびいただいており(ありがとうございます!)、調子に乗ってまたまた今回は韓国おいしいものめぐりコラムです。

おしゃれなお店の絶品わかめスープ!

今回の旅は、中学生の息子と小学生の娘の三人旅。ところが直前に息子は部活の関係で1泊2日で先に一人で帰ることになってしまいました。なので、とにかく!!行きたいところへは先に行く!!というわけで、金浦空港からタクシーでホテルに直行し、荷物を預けたらすぐに今回一番食べたいものを食べにいくことに決めていました。

今回韓国で「一番食べたいもの」、それは料理研究家のしらいのりこさんに教えてもらった「わかめスープ」!!!!

韓国といえばわかめスープ。韓国ドラマで誕生日に食べることでおなじみのスープです。

ところが、旅行時に中2だった息子はそれはそれは食べ盛り。「え、1泊2日の貴重な食事でまず食べるのがわかめスープ!?!?いや、僕もわかめスープは好きだよ、でもそれは給食とかで出てくるあの素朴なスープが好きなのであって、決して海外旅行の最初に予約して食べにいくイメージではないんだが…!!」と、混乱しています。タクシーの中で「え、え、わかめスープ…?」と何度も言う息子。「わかめスープよ、わかめスープ!まずはわかめスープ!!韓国ドラマで誕生日といえばわかめスープなんやから!!」と熱弁する私。我関せずで「ねーごはん食べたら服買いに行くよね?」とかマイペースに言っている娘。わが家のいつもの光景です。

この日のソウルは大雪。タクシーを降りて傘をさしてお店に向かうと、なんだかすてきな看板が。お店構えにちょっとテンションが変わる息子。「え?僕の思ってた『わかめスープ』のお店とちょっと違うんだけど!!」

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やってきたのは、龍山にある「oilje(オイルジェ)」。「わかめスープ」の素朴なイメージとは違い、とてもおしゃれなお店構え。内装もすてきです。私はInstagramのダイレクトメッセージで予約していきました。

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運ばれてきたのは熱々のわかめスープ。なんせ、メインがわかめスープなので、1リットルくらいあるんじゃないかと思えるほどのボリューム。

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一口飲んだ息子は、「これは…給食のわかめスープではない…!!!!」と、感動している様子。そこからはもう黙々とわかめスープをいただく息子。お店に向かう途中は「最初の食事でわかめスープ??」と戸惑っていたはずが、お店を出る時には「これで15000ウォンは安すぎる…!!!」と、わかめスープに1500円ちょっとを出しても安いと思える体になっていました。めくるめくわかめスープ体験。

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スープがあまりにもおいしくて、息子がごはんをおかわりしたがったのですが、この日は私達が最後のお客さんで、ごはんは私達でちょうど売り切れ。それは仕方ないねと言っていると、店主が、「釜に残ったごはんでおこげなら作れるけれども食べますか?」聞いてくれました。大喜びの子どもたち。最後のおこげまでおいしくいただきました!カムサハムニダ!

店舗情報
オイルジェ(오일제)
180-1 Hangangno 1(il)-ga, Yongsan District, Seoul,韓国
Googleマップ
https://maps.app.goo.gl/XrTTF1wqdxryZoFB8
Instagram
https://www.instagram.com/oilje_official/

「仁寺洞(インサドン)」のポジャンマチャで、息子と一杯

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この日泊まったのは、明洞のお隣、仁寺洞にあるホテル。夜になると、ポジャンマチャと呼ばれるテントの屋台が通り沿いにずらっと並びます。もう、私はこういう雰囲気が大好物。

以前、娘と二人で同じホテルに泊まった時に「ここで絶対飲みたい!」と思ったものの、娘はこういうローカルな雰囲気に全く乗ってくれないため(笑)、行けずじまいでした。でも今回は、海外大好きローカルな雰囲気なんでも来いの息子がいる!というわけで、息子と一杯だけ飲みに行くことに。(息子はコーラ。)

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隣に座った韓国人の男性二人組が、息子に英語で色々と話しかけてくれました。「どこから来たの?何歳?東京?いいところだね!韓国は寒いよね!お母さんと旅行なんていいね!ハンサムに育つね!!」などなど。学校で習いたての英語で、楽しそうに答える息子。

学校の定期テストの英語は毎回点数の振るわない息子ですが、海外に出たときに全く臆せず話そうとする度胸は、毎度わが子ながらすごいなと思います。ぜひその調子で学校の勉学にも励んでいただきたいところではありますが…。

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ちなみに屋台は、ソウルではめずらしく現金オンリー。海外の現金に慣れていない私がお金の計算に戸惑っていると、先程の隣の男性二人組が、お店のオモニ(お母さん)との間に立って、全部でこれだけだから、これとこれを出すとおつりが出やすいよ、と、教えてくれました。カムサハムニダ、と言ってお別れ。旅の屋台は、こういう交流が楽しいです。

店舗情報
地下鉄鐘路3街(チョンノサムガ)駅
3番・6番出口、4番・5番出口すぐ
Googleマップ
https://maps.app.goo.gl/xPMgxrsajAgXRfuX6

あのNetflix大人気番組「白さじ」の和食!

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家族でどハマりした、Netflix『白と黒のスプーン〜料理階級戦争〜』。それぞれ「推し」のシェフまでできて、一気に見てしまいました。(ちなみに娘は「トリプルスター」、息子は「エドワード・リー」、夫は「ナポリマフィア」が「推し」でした!)

せっかく韓国へ行くならこの番組に出ていたシェフのお店に行ってみたい!!と、思っていたのですが、直前に調べたところどこも本当に予約でいっぱい。韓国での人気の高さを目の当たりにしました。

そんな中、唯一タイミングよくたまたまとれたのが、日本食シェフのチャン・ホジュンシェフのお店「NEGI Dining Lounge」。子どもたちには内緒で予約をして、サプライズで連れていったところ「白さじのお店だ!!!!」と、大喜び。お店は落ち着いた雰囲気ですが、ベビーカーのお客さんもいて、小さな子ども連れでも入りやすいと思います。

メニューを見て、「え、絶対これ頼も!!」と、息子が真っ先に言ったのが、これ。

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番組内でも作られていた、丸ごと玉ねぎのステーキ!

じっくり焼いた丸ごと玉ねぎの上に、揚げたねぎが散らされています。ねぎづくし。濃厚な味噌のソースとのバランスが最高で、バケットにつけて食べるととってもおいしかったです。

そして私たちが一番感動したのが、これ。いわゆる、「味玉」…なのですが、その上に生ハムとトリュフがのっています。

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これがほんっっとうにおいしくて、いろんな食材が合わさっているのに何一つ無駄な味がなく、この無駄のなさにはきっと辛口のアンシェフ(『白と黒のスプーン』の審査員、ミシュラン三つ星レストランのシェフ)もにっこり微笑むだろう…というお味でした。あまりにおいしくて息子はまたこれを食べにソウル行きたい!と、言っています。

店舗情報
NEGI Dining Lounge(네기 다이닝 라운지)
韓国 Seoul, Gangnam District, Dosan-daero 15-gil, 18 4층
Googleマップ
https://maps.app.goo.gl/BUj4Lhugmv5tukqJ9

おまけ

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韓国には大好きなカフェがあちこちにあるのですが、今回娘と初めて行ったカフェがとってもおしゃれでした。ニューヨークのアパートの一室のような、少し雑多でそれが落ち着くような、友達の家のような、不思議な感じ。娘と二人でそれぞれお気に入りの本を読んで、つい長居してしまいました。

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店舗情報
Glass Tears(글라스티어즈)
Googleマップ
https://maps.app.goo.gl/ZMgFHNDevCtzY6mB7?g_st=com.google.maps.preview.copy
Instagram
https://www.instagram.com/cryglasstears?igsh=ZjIydW5wenlnMWVr

かくして、わかめスープと、屋台と、日本食という、ちょっと変わったソウルおいしいものをめぐりました。何度行っても新しい発見と楽しさがあるソウル。次はいつ行けるかなと、カレンダーとにらめっこする日々です。

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