5歳さん嫁非公認コラム Episode:40「いじめにあった時、父親が考える事」
ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家5歳(嫁公認アカウント)さんのコラム!
息子さんが嫌な目に遭っていると知った時に5歳さんが伝えた、あるメッセージ。その言葉の奥にある真意を語っていただきました。
第1章 長男が女の子に意地悪された!
【今朝めずらしく長男が「学校に行きたくない!」と泣いていたので、理由を聞いたら上級生の女の子にいじわるをされているとの事だったので「パパがその子のウチをブルドーザーでぶっ壊してあげるよ!」と言ってあげたら「え!ほんとに!パパたのんだよ!」とニコニコしながら登校していった。よっしゃやるか】
これは、ちょっと前に僕がツイートしたものです。最近もニュースでいじめの事が問題になっていますが、僕自身も、子供が小学校に入っていじめ問題がより身近に感じられるようになりました。
今回みたいに女の子にちょっと意地悪されただけでも、それが毎日続けば学校に行きたくない理由になるし、それが不登校の原因にもなると思います。大人が「そのくらいで、、、」と思っていても、子供にとって学校は社会だし、それは一大事なのです。
第2章 いじめっ子の家の前を通ってみた
意地悪をしてくる女の子は近所に住んでいて、通学路も一緒なので登下校の時間が重なるのです。息子には「とにかく避けろ」とアドバイスをしました。長男も下校時間をズラしたり、工夫をしているみたいです。いじめっ子には近づかないのが一番だったりするので、結構具体的なアドバイスだと思います。君子危うきに近寄らず、ですよ。
それでも、たまに女の子に見つかって意地悪をされるらしく、その度に長男からは「ねぇ、ブルドーザーはまだ?」と催促されていました。あまりにも長男がせがむので、この間、散歩がてら女の子の家を下見に行きました。家の前には改造したバイクが3台停まっていて、駐車場に停められている車の車高も地面スレスレかっていうほど低く、『これは、これは、これは、、、』と思いました。
もちろん、家の前に停まっているバイクと車だけで親御さんの中身はわかりませんが、元々ヤンチャやっていたのは確かだと思われます。ヤンキーの娘さんだったか、こりゃブルドーザーで家をぶっ壊したら確実に戦争になるな、、、などと考えていると、息子もどこまで本気かはわかりませんが「ねぇ?いけそう?いけそう?」と言いながらワクワクした顔をしています。僕が「半日あれば更地に出来るよ」と言うと「さらちってなに?」と聞いてきたので、更地とは家を壊して地面だけになった状態だと説明すると、息子は目を輝かせていました。こいつ、すげぇ楽しそうだな。。。
傍から見れば仲良く散歩している親子でしょうが、いじめっ子の家をブルドーザーで壊す話で盛り上がっていました。
第3章 僕が伝えたかった事
冒頭に紹介した“ブルドーザーでいじめっ子の家をぶっ壊す”というツイートに対して、「暴力で解決するのはよくないと思います。」とのご意見を頂いたのですが、たしかに、いじめっ子と言えども暴力で返そうとするのは良くない事だと僕も思います。もちろん、ブルドーザーで壊すつもりはありませんし、暴力に訴える事もしません。
この息子とのやり取りには、僕から伝えたい2つのメッセージが込めてあります。
まず一つは、「パパはいつでも味方だし、いざとなったらやってやるぞ!」という姿勢です。
僕だって、いくらなんでもいきなりブルドーザーで殴り込みをかけたりはしません。先生に訴えてみるとか、向こうの親御さんと話をつけるとか、ブルドーザーの前に出来る事はいくらでもあります。しかし、いざという時のために、父親としてそのくらいの覚悟はあります。
要するに、僕が一番に伝えたいのは「おまえを守ってやるからな」というメッセージです。自分にとって絶対的な味方がいると思うだけでも、息子にとっては心強いと思うんですよね。
あと、息子はこれから人生で嫌な人や嫌な事柄にぶつかる事もたくさんあると思います。そんな時にはユーモアで乗り切ってもらいたい。
よくSNSでも「会社、爆発しないかな〜」とか「会社に隕石落っこちてくれないかな〜」って呟いている人を見かけますが、あれって本当に人生をたくましく生きていく知恵だと思うんですよね。ネガティブな事をポジティブシンキングに変換して面白くしていけば、大抵の事は乗り越えていけます。実際、僕もそうやって生き抜いてきました。想像力の正しい使い方ってこういう所にあると僕は思います。
もう一つのメッセージは、殴り返さなくちゃいけない時も実際にはあるって事です。
これは物理的に拳で殴るとかではなくて、例えば今回みたいに意地悪をされた時に「ブルドーザーで家をぶっ壊すぞ!?」と勇気を出して言わなくちゃいけない時もあるって事です。
子供も、大人も関係なく、この世界には自分より弱い人を見つけ出して、しょうもない意地悪をしてくるヤツが実際にいます。そんなヤツにはファイティングポーズをしっかりとって、時には戦わなければいけません。あくまでも正当防衛としての戦いです。
僕も小さい頃から振り返れば、戦う事もしたし、逃げる事もあった。そして、逃げる場所もあったし、守ってくれる人もいた。
息子がその時々で「戦うのか、逃げるのか、守ってもらうのか」いつでも選択出来るようにしておきたいし、父親として見守っていきたい。
いじめ問題は、子育てをしていれば必ずいつかやってくる問題だと思う。その時は全力で助けてあげたいし、いつでもパパはお前の味方だぞ!!と言い続けていきたい。