A or Bどっちを選ぶ?私の愛する選択肢たち v.03 就活頑張る?or 頑張らない?
みなさまこんにちは。外資IT企業勤務、30代独身、メンタルが弱いユカリと申します。 「メンタルが弱い」とインターネットの中で自称すると「全然弱くないですよね?」みたいなコメントをもらったりして、(恐らく)会ったこともないのになぜ?そういう人間がいるから「こいつは何を言っても大丈夫」と誰か思い込みで叩かれて病んで潰れてしまう人が出てきてしまうんだろう、と思ったりしました。「叩いても大丈夫だろう」じゃなくて「もしかして傷ついているのでは」と思い合える優しい世界になりますように。ということで、(明けてだいぶ経ってしまいましたが)本年もよろしくお願いいたします。
前回までの記事は「大好きな彼氏と離れて上京」とか「貧乏な学生生活」とか、ちょっとしんみり系の話を書いたつもりでした。さて今回は就活の話です。是非気楽に読んで欲しいのですが、私の就活は本当に酷いもんでした。
「どちらを選んでも後悔しないこと、自分が選んだ選択を愛すること。」
これは毎回言っていますが、就活に関してはもうちょっと頑張ればよかったのに、と珍しく後悔していることの一つです。
そもそも情報戦線から離脱していた
当時はTwitterやMixiなどのSNSは何もやっておらず就活に関する知識が圧倒的に足りなかった上に、業界研究もほぼしていなかったので誰もが日常生活で耳にする企業しか就職先として思い浮かばなかった。
大学の傾向上、周りにマスコミ志望が多く、彼らは驚くほど早くから就活をスタートさせていたのでそれを見て焦って動き始めたというのが私の就活を始めた流れである。
自分が何をやりたいか、何になりたいかを考えた時に本を読むことや文章を書くことが好きだから本を作る仕事をしたい。とうことは、つまり出版社に入らないといけない。出版社だったら週刊誌の編集をやりたいと短絡的に思い、「週刊現代」や「週刊ポスト」などを書店で買い占めるところから始めた。
芸能人を追いかけて週刊誌を編集してそのうち自分がライターになれればいいなという、とんでもなくボヤボヤした人生設計だった。いや設計とも呼べない。
就職活動、つまり就活。ここまで読んで頂けたらもうわかるとは思うが頑張っていたかと問われたならば、全く頑張っていなかった。
大手から中堅規模の出版社を受けられるだけ受けて(といっても新卒を募集していたのは10社もない)、あとは某大手百貨店だとか某大手テレビ局だとか、誰でも聞いたことがある企業を適当に受けた。
自分がやりたいと思うことが当時は文章を書くことくらいしか思い浮かばず、それ以外の仕事に就くためのことを頑張れる気が一切しなかったのである。
私が就活していた当時はリーマンショックの直前で景気は良かったし、そこまで厳しく選ばなければ比較的簡単に就職できる年だったから余計に焦りがなかったというのも、少しだけある。
大手出版社2社はエントリーシートと筆記試験は通過することができて、そこで半分以上満足していた。
貧乏な学生だったのでバイトばかりしていたし、インターネットにも疎く自分が書いた何かをどこかに出すこともしていない、ただ本を読むことと文章を書くことが好きな学生である私が難関の面接が受かるわけがなく、さらりと全ての出版社の採用試験に落ちた。
面接官に「見過ぎです」と言われる
出版業界以外の就活がどれだけやる気がなかったかといういい例がある。某大手百貨店の面接の際、面接官がとてもタイプの男性だったので見惚れていたら面接官本人に「私のこと見過ぎです」と指摘された。「なぜ流通業に興味を持ったんでしょうか」という質問にも「流通」という言葉の意味すら分からなくてぽかんとしてしまった記憶がある。ということを数年ぶりに思い出した。本当に失礼な人間であった。怒らなかった某大手百貨店の方にはお詫びしに行きたい。
そんな調子で気が付いたら某システムインテグレーター(SIer)1社の内定を手にしただけで、ほとんどやってもいない就活に疲れ果ててしまったのである。そのSIerだって、知り合いがいて受けてみなよ、と言われたから受けただけだった。
内定をもらった会社は大企業と呼んで恥ずかしくない規模の会社だし、上場しているし、給料も悪くない。あっという間に私は「文章を書きたい」という自分の夢を趣味に降格させて普通の社会人になることを選んだ。ブログを書き始めたはこの頃だった。
アピールすることが何もなかった
当時から腑に落ちていなかったが、大学生が一斉に就活を始めたところで何の差が出るんだろうかと思っていた。もちろん見た目の清潔感、学歴、面接での言葉遣い、質問に対して支離滅裂なことを言わない、受ける企業についてちゃんと調べてきている、というような基本的な部分には大きな差が出るだろうし、そこに関してはそれなりに満たしたから最終的に内定をもらったのだとは思う。ただ、マスコミ関係だとか、(受けてもいないが)商社だとか、(受けてもいないが)外資系企業だとか、(受けてもいないが)コンサル業界だとか、超が付くほど人気の企業にはそれら基本的なスキルはとっくに満たしている学生が集まるのだろう。問題はそこから先に私自身には何もないことに気づくのが遅すぎたことだ。
「留学をしていました」「インターンをしていました」「サークルの代表をしていました」といった目立つアピールポイントを作らないとさすがに人気業種の人事や現場の人に「一緒に働いたら面白そうだ」とは思われることは難しいだろう。と、今ならわかる。今なら。
かといって何もない自分を何かありそうに取り繕う力もなかった。某大手百貨店の面接で一緒だった男が面接では熱心な思いを伝えて評価されていたのに帰り道で思いっきり歩きたばことポイ捨てをしている姿を見て、何もかもどうでもよくなってしまった。取り繕う力を競わなければならないなら、私はこの戦線からいち早く離脱したいと。子供だったと思うが、子供であった私には耐えられなかった。
そこから10年経って、私はこうやって人様に読んで頂くための文章を書いている。これを生業にするつもりもないしできるとも思っていないが、しかし私の夢が叶ったと言ってもいいだろう。言うだけなら自由だ。
だから、学生の時の就活でちょっとうまくいかなくて、自分が意図しなかった業界や企業で働くことになったとしても絶望せず、社会勉強だと思って目の前の仕事を頑張ってみたらいいと思う。そうしたら10年後にふっと夢が叶うかもしれないし。
と、きれいにまとめるのは無理があるかなと思いながらも、今日はこのへんで。