キラッキラの大学デビューを目論んだ私が落ちた、黒すぎる落とし穴【前編】
こんにちは!
早速で恐縮ですが、字数の関係でいきなり始めちゃいます!!
第3回は、ケシミニャンが大学生のときのお話です。
友達ができなかった思春期
ありがちな話ですが、中学生のときにいじめに遭いました。
些細ないじめであっても、多感な思春期に「他人から否定され続ける経験」は、まるで世界中の人たちから否定されているかのようなインパクトがあります。
いじめがきっかけで、中学・高校と、他人とうまくかかわれない時期が続きました。
「どうして、そんな過去の話をするの?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、頭では、それが過去のことだと理解していても―
今も確かに、心の中に、友達がいなくて寂しかった思春期の私が存在していて、ときどき悲しくなるのです。
他人から見れば滑稽かもしれません。
しかし、何故だかもう取り戻せない「過去」のほうが、「現在」や「未来」より、確かな重みを持っているように感じます。
自己憐憫に多大なエネルギーを費やした思春期でした。
そして、いつも他人の顔色を伺ってばかりで―
自分が、自分の人生を生きている、という感覚がありませんでした。
将来の夢や目標もありません。
そんな寂しい、ひとりぼっちの思春期でした。
新たなスタートに期待を寄せて
高校卒業後、両親の勧めもあり、ド田舎から東京の大学に進学することとなりました。
そのときは、大学に行かせてもらえることが、ありがたいことだとか、自分が恵まれているとか、まったく分かりませんでした。
東京で進学。
憧れの一人暮らし。
新しい環境、新しい出会い―
その言葉には、将来の夢や希望がなかったケシミニャンでも、胸がワクワクしました。
自分の人生が、変わるような予感―
こうして、18歳の春、上京しました。
深刻な問題
学生寮に入寮し、引っ越しを一通り終えたケシミニャン。
一段落して、あることに気がつきます。
「アタシ…オシャレな服とか持ってない!!!!!」
前述のように、友達がおらず…。
中学・高校と、放課後や休日、友達と遊びに行くような青春がなかったケシミニャン。
ですから、年頃の女の子のように、オシャレをしたことがありません。
これは、陰キャのケシミニャンの勝手な想像なのですが…。
放課後の教室で、友達とファッション雑誌とか読んで、オシャレについて語り合ったり…。
休日、友達とショッピングモールへ服を買いに行ったり…。
そんな風にして、みんな、ファッションやメイクを、覚えていったんじゃないでしょうか…?
でもケシミニャンには、そんな経験ありません。
だから、どんな服を着たらいいのか、まったく分かりません。
今思えば、ファッションに限らず、思春期に友達と過ごすって、本当に大切な時間なんですよね。
友達とのたくさんの時間…それは、友達という他人を通じて「自分がどういう人間か」ということを知る、大切な時間でもあるんだろうと思います。
外見や内面もふくめて、友達とのかかわりあいのなかで、自分の「個性」を理解していく。
友達と過ごす時間というのは、友達を理解するということだけではなく、「自分を理解する」ということでもあるのではないでしょうか。
また、そんな経験のなかで、自己肯定感も育まれていくはずなのです。
そんな経験がないから、外見や内面も「他人から見た自分」が、まったく分からないケシミニャン。
そして何より、相談できるような友達がいなくて。
「どんな服を着たらいいか」なんて悩みも、深刻に考えていたのです。
大学入学を控えたケシミニャンには、確かに深刻な悩みでした。
何故なら…
「キラッキラ」の「大学デビュ→☆」を目論んでいたからです!!!!!!
↑こんな青春が待ってると思ってた
今までの自分とは違う、オシャレでカワイイ人気者になって…
友達や彼氏と、華やかなキャンパスライフを送っちゃうゾ~♡
なんて、考えていたのです。
そうして、ケシミニャンのオシャレな服探しがはじまります。
なれると思った「エビちゃんモドキ」
世は、キャ○キャンのエビちゃん最盛期。
街はエビちゃんを真似た、いわゆる「エビちゃんモドキ」な女子で溢れかえっていました。
そのせいかケシミニャンは、誰でもエビちゃんみたくなれると錯覚したのです。
「エビちゃんっぽい服着てれば大学デビュー、イケるべ☆」と、思いました。
このバカちんが!!!!!!!
本当は「エビちゃんモドキ」になるのだって…。
それなりのルックスやファッションセンス、資金が必要なのに…。
ケシミニャンは、エビちゃんファッションを完全に舐めていました。
そして、カッペ(いなかっぺ)の思考ですが、「オシャレと言えば原宿!」と思い立ち…。
エビちゃんみたいな洋服を買うために、原宿へと向かいました。
インドの古着屋
無事原宿に到着し、「エビちゃんみたいな服」を探し始めます。
慣れない都会の雑踏のなかで、例のごとく道に迷いながら、竹下通りを歩きまわりました。
しばらくして、ふと、あることを思いつきます。
「よく考えたら、最近の女子って…エビちゃんモドキばっかで、没個性的じゃない?
アタシ、それでいいの…?みんなと同じになっていいの…?
個性が、死んじゃう…!!!!!!!!!」
「自分」が見えていない人間ほど、やれ個性だ、オリジナリティーだと、わめきだすものです…。
突然、雷に打たれたかのように。
「エビちゃんファッション」から、「オリジナリティー」を求めだしたケシミニャン。
この「オリジナリティー思考」が、のちのファッション黒歴史を作ることになるとも知らず…。
当時のケシミニャンに言ってやりたい。
その個性は殺せ!!!!!!!!!!
ファッションの何たるやもわかってないのに、個性とか言い出すな!!!!!!!!!!!!
さらに、ケシミニャンはとんでもないことを思いつきます。
「オリジナリティーって言ったら…古着屋…?」
間違ってはないかもしれないけれど、正解とも言い難い…。
ケシミニャンは当初の目的をすっかり忘れ、古着屋を探し始めます。
エビちゃんみたいな小綺麗な服が欲しかったはずなのに…。
そして、なんとなく目について惹かれた、インドっぽい古着屋に入店しました。
(※インドっぽい古着屋の図)
冷静に考えれば、「エビちゃん」と「インド」が結びつくはずはないのに…。
感覚的に行動してしまうのが、ケシミニャンの悪い癖なのでした。
呪われたスカート
当初の目的をすっかり忘れ…。
疲労から「原宿まで来たから、何か買わなくちゃ…」という、カッペの義務感で行動するケシミニャン。
そしてインドっぽい古着屋で、木綿のスカートを購入します。
今にして思えば、なんで木綿のスカートなんか買ったのか…。
あまりよく覚えていませんが、繊細な刺繍と、黒い花(?)のような模様に惹かれました。
早く寮に帰りたくて、デザインやサイズ等をよく確認しないまま購入。
寮に戻り、購入した木綿のスカートを広げてみたケシミニャン。
しかし、ここで驚愕の事実が発覚。
ゲッ!!!!!!!!!!
木綿のスカートの…黒い花模様だと思った部分…
血じゃん!!!!!!!!!!!!!
多い日に、長時間椅子に座ってたらデキちゃった感じのシミだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
気持ち悪くなって、スカートをゴミ箱にソッコー捨てたケシミニャン。
オシャレな、エビちゃんみたいな服を買うはずが…。
何故、インドの血のついたスカートを買ってきてしまったのか…。
世間知らずで、自分の思い通りの洋服ひとつも、満足に買うことができなかったケシミニャン。
なんだか、情けなくって、悔しくて…。
その夜は、とても落ち込みました…。
そして、このお話(黒歴史)は、次回に続きます。
みなさん、よい年末を!