5歳さん嫁非公認コラム Episode:35「サンタが僕だとバレました」
ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家5歳(嫁公認アカウント)さんのコラム!
大人も子供もワクワクする冬の一大イベント、クリスマス。
子供の頃…夢見るあなたのサンタさんは誰でしたか?
第1章 僕の欲が仇となり
毎年、サンタクロースの格好をして息子達にプレゼントを渡すことを、どんなイベントよりも楽しみにしていた僕なのですが、去年あたりから、どうやらサンタの正体が僕だと息子達にバレてるっぽいんですよね。
バレたきっかけは、一昨年のこと。
僕がサンタの格好をして、玄関で息子達にプレゼントを渡している様子をビデオカメラに収めていたのですが、後日その動画を観ていた長男が「ママとめて!サンタさんがしゃべったところまで、まきもどして、、、」と、何回も繰り返し画像を検証していたのです。そのうちに、白ひげのゴムの部分を発見されてしまいました。「ママ!おとをもっとおおきくして!」と、長男による声紋鑑定が何度も行われ、嫁は真剣にサンタ(僕)の姿を観察する息子の横で『これ完全バレてるやつじゃん』と思ったそうです。
プレゼントを渡している時の喜びを、僕がその場で心に刻み、息子達の嬉しそうな姿をしっかりと網膜に焼き付けて満足しておけばよかったものを、欲張ってデータにも残そうとしたのが間違いでした。あとで繰り返し観ながら酒のつまみにしようと思っていた、愚か者の僕への罰だったのでしょうか。
第2章 全てを察した長男、空気を読まない次男
そしてある日、決定的な出来事が起こりました。
5歳の次男が「ねぇ!サンタさんってパパなの?」とニヤニヤしながら僕に言ってきたのです。
質問の仕方がどストレート、直球過ぎだろ!と思っていたら、横にいた長男が「おい!ちょっとこっちこい!」と次男を物陰に連れていき、何やら話しています。そして、戻ってきた次男は「さっきのはなんでもないから」と、よそよそしい顔をして言いました。
おそらくなんですが、ビデオ検証の結果、サンタがパパだという真実にいち早く気づいた長男が、この発見をとにかく誰かに言いたくってとりあえず次男に教えたんだけど、パパは自分たちを喜ばせようと本気でサンタをやっているわけだし、自分たちもプレゼントは欲しいわけで、それに、なんとなく騙されたフリをした方がパパも喜ぶかも、、、と、子供ながらに感じて、、、
そういったすべての空気を読んだ長男が「サンタはパパだけど、そのことはいわないように!」と、次男に口止めをしたんだけど、次男は長男のようにそこらへんの空気が読めなくて、でも誰かに言いたくなっちゃって、よりにもよってサンタご本人であるパパに言っちゃうという悪手を打ってしまったので、横にいた長男が焦って次男を連れ出して、暗黙のルールの再確認をしたのだと察しました。
想像だけど、たぶん概ね合っていると思います。
わかる!わかるぞ!息子よ(特に長男)!そりゃそうだ!小学生にもなれば、本物のサンタが家にやってこない事くらいわかるよね!もしかしたら、友達からそう聞いたのかもしれない。ビデオカメラの映像に白ひげのゴム紐がちょろっと見えていれば「ニセモノじゃん!」って気づくし、声をよく聞けば「パパじゃね?」ってわかるよね。
子育てのあらゆる場面で役に立っているビデオカメラというテクノロジーが、今はちょっとだけ憎い!!検証さえされていなければ!!まだちょっとだけはイケた(気がする)!
第3章 パパはサンタクロースになれて楽しかった
世間には『子供騙し』なんて言葉があるけど、子供を騙すのって結構大変なんですよ。大人が思っている以上に子供ってよく観察してるし、疑い深いし。こっちが見逃しているところや、ちょっとした変化によく気づいたりするんですよね。
子供は騙せないし、よく見てる。
息子たちの成長と共に、もう我が家でサンタクロースを通すことには、限界が見えてきました。サンタを続けるのは、はっきり言ってもう無理です。もちろん、喜ぶ顔は見たいのでプレゼントはしますけど、もうこれ以上、僕のサンタクロースプレイに付き合わせるわけにはいきません。息子たちに変な感じの空気を読ませたくもない。
思い返せば、たった4年のサンタライフでした。
初めてサンタになったあの夜…プレゼントを受け取った時に、こちらに向ける息子達の眼差しは、まさにサンタクロースを見る瞳でした。
僕はお前たちのサンタをずっとやっていたかった。
でも、それももう終わりにしたいと思います。
息子たちよ、今まで夢を見させてくれてありがとう。
パパはサンタクロースになれて本当に楽しかったよ。
思い残す事はもう何もありません。
そして、サンタは今年で最後にしたいと思います。
(((結局やるんかい!!)))
【5歳、サンタ辞めるってよ】
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ではまた。