5歳さん嫁非公認コラム Episode:23「『学校に行きたくない』と長男が言った」

2018/06/12 UPDATE

ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家 5歳(嫁公認アカウント)さんのコラム!

小学校で頑張る息子さん。心配だけど、子供の力を信じて見守る5歳さん…等身大の親の気持ちが感じられるエピソードです。

第1章 ひらがなの練習にウンザリな息子

息子が学校に行きたくないと言い出したのは、ゴールデンウィークが終わった5月のある日の朝だった。

何故学校に行きたくないのか、息子に話を聞いてみると、字の練習がうまく書けないと、授業が終わっても休み時間を返上して、ちゃんと書けるようになるまでずっとお手本のプリントをなぞり続けなければいけないらしいのです。

息子は特に【ぬ】と【ゆ】がなかなか上手に書けなくて苦戦しているみたいで、ずーっとぬとゆをエンドレスに書かされてもうウンザリしていたようです。

わかるぞ、、息子よ、ぬとゆは特に難しいよね、、、。でも、そんな休み時間まで潰して児童に書かせるのってどうなのよ?ってつい僕は先生の指導に対して文句を言いたくなってしまいました。。まだ小学1年生だし、そこまで厳しく指導する必要があるのでしょうか?
僕も小さい時は字が超絶下手くそで、書いたノートを読み返しても自分で読めないくらいに酷いものでした。でも高校生になって『字が汚いとモテないんじゃないか?』と、急に思ってめちゃくちゃ練習して、ラブレターを書いても恥ずかしくないレベルまでは上達しました(だからと言ってモテたわけではないけど)。
なので、『6歳からそんなにやらなくても大丈夫じゃね?』と、そんな風に思っていたのです。

第2章 先生の書く黒板の文字が語る

そんな事をグルグルと考えながら、先日授業参観があったので、前のめりで参加してきました。
先生がどんな授業をしているのか、やっぱり気になっていました。なんなら「そんなにウチの息子に厳しくしないでください!不登校になっちゃいます!」と言ってやろうかなと思っていたくらいです。

授業が始まり、先生が板書する字を見て仰天しました。何にそんなに驚いたかというと、字がめちゃくちゃに上手い。『お、お見事!!』と思わず合いの手を入れたくなる程に超絶綺麗な字でした。そして僕はその先生の字を見て、一瞬にしてすべてを悟りました。

多分、先生は習字とかをずっとやっていて、字に対して特別な想いがあるのでしょう。先生が丁寧に一字一字書く黒板の文字を見ながら、僕はそう思いました。
確かに、字が上手い事は人生にとって相当プラスになります。逆に下手くそだとあらゆる場面で損をします。たまに『男の人のヘタな字に萌える!』なんていう女性を見かける事がありますが、それって例外中の例外です。それはイケメンに限るギャップ萌えだと思います。大体、字が下手くそだとそれだけでIQがマイナス30くらいに見られます。間違いないです。字が綺麗って事は、これからの長い人生の中でとても重要な事なのです。僕もその事はよくわかります。
だから、先生が休み時間を潰してまでしっかりと教えてあげたい事なのだと思いました。…いや、これは先生の極上に綺麗な字を見た時の印象から、勝手に僕の中で妄想を膨らませた話なんですけど、先生の書く字にはそれくらいの説得力がありました。先生が実際に習字をやっていたのかはわかりません。

第3章 「のびのび」と「しっかり」のバランスを探りながら

授業参観の後も、学校の国語の授業では厳しい(息子にとっては)字の練習を続けているらしく、息子は「はぁ~がっこうにいきたくない」とそれこそ毎朝言い続けています。
僕は「辛い事ばかりじゃないし、友達とも遊べるんだから頑張って行ってきな!」と励ましています。

子供は成長していくと、その時々で我慢を覚えなければいけなかったり、苦手なものを頑張らないといけなかったりすることもあると思います。
ゆっくりだけど、確実に大人に向かって成長していく息子に、どのくらい頑張らせるべきなのか、ちょうどいいところはまだはっきりとはわかりません。甘やかしすぎるのも良くないと思いますし、かといって厳しすぎると、高校くらいで溜め込んでいたものがいきなり爆発、、、なんて話もよく耳にします。
のびのびと育てていきたいけど、社会で生きていく力も身につけてほしい。そのバランスはどこがちょうどいいのか、手探りの日々は続きます。

なんだかんだ言いながらも息子は毎日、遅刻とかはよくしますけど、学校には行っています。
こないだ宿題をやっていたので横で見させてもらったら、めちゃくちゃ驚きました。

『こ、こいつ、、明らかに字が上手くなってる!』

短期間での目に見える成長に感心しました。
先生の厳しい指導に耐えたからこそ、字が劇的に上手くなったのだと思います。
先生だって根気強く教えるのは大変なハズです。その厳しさにありがとうと言いたいです。
「字が上手くなったね」と息子に伝えると「まいにち、がんばってるからね!」
と嬉しそうな顔をしながら、そう言いました。

【可愛い子には旅をさせよ】ということわざがありますが、学校に行きたくないと子供が言っても、時には「頑張んな!」と背中を押してあげるのも親の役目なのかなと思います。
そして、つい手助けしたくなっちゃう気持ちをグッと我慢する事。【立って、木のそばで、見守る】と書いて【親】と読みます。小学生になり、今までよりは少しだけ離れたところから見守っていこうかな、と宿題のプリントに書かれている上達した【ぬ】と【ゆ】を見ながらそう思いました。

投稿者名

5歳

34歳。嫁と息子2人。
嫁は可愛くて、恐ろしい。
息子達は可愛いくて、可愛い。
そんな4人家族の半径15mの生活。
嫁が快適に生活出来る事を一番に考えながら今日も僕は働いて、そして書く。
普段僕の話を聞いてくれる人はいないので皆さんが聞いて下さい。よろしくお願いします。
Twitter:https://twitter.com/meer_kato Instagram:https://www.instagram.com/gosai531/ Comic:https://comic.pixiv.net/works/3313