しんどいオカマのお悩み相談 その31.身に覚えのない敵意を向けられてしんどい?

2018/03/22 UPDATE

しんどいオカマがしんどいお悩みにお答えする、しんどくても頑張るあなたのための人生相談。今回は男性から「女の魅力」でなぜか対抗心を燃やされる女性からのお悩みよ。
オカマも相手を選んで毒を吐いてるからね。ファッションやメイクが完璧な女性に対してはぐうの音も出ない愚かな生き物なのよね、オカマって。


【お悩み】
41歳の女性で、自営業を営んでいます。なかなかのブスです。
オネエかもしれない男性のことで困っています。仕事関係の飲み会などで、ほぼ初対面の男性から「自分が化粧をしたら、あなたよりキレイだから」などと絡まれることが年々増えてきました。
冗談で言っているようには聞こえず、勝ち誇るように、あるいは敵意むき出しの表情で言われて戸惑ってしまいます。

取引先や関連会社の男性はイケメンが多いので、確かに女装をしたら綺麗なのだろうと思います。実際に女装したときの写真を見せて自慢してくる人もいました。

男性から「女の魅力」で勝ち誇られてしまうのはどうしてなのでしょうか?また、身に覚えのないことで敵意を向けられないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

男が「女の魅力」で勝ち誇る理由、それはオカマだからよ

この度はオカマがご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。アタシがそのクソ無礼なオカマに代わって謝罪をさせていただきます。

オカマが女性の美醜に厳しいのって、今も昔も単純に嫉妬心からよね。
「もし自分が女性に生まれていれば、ダイエットや、オシャレもメイクも頑張って、男ならば誰もが振り向くような美女であり続けるのに!どうしてあなたは女性に生まれたというのに、美を追求して人生を謳歌しないのか!」という、怒りにも似た嫉妬心。
「余計なお世話」のひと言で片付く醜い嫉妬心なのだけど、実際に罵詈雑言を吐かれる側としてはたまったもんじゃないわよね。心中お察しするわ。

そもそも、自分が本当に綺麗で、充実した日々を送っていたら、他人の美醜なんて気にならないわよね。自分に何かが欠落していると思っているからこそ、他人のことが気になる。コンプレックスの裏返しなのね。
地位も名誉も手に入れている人の中で、美しさだけでそれらを手にしている人なんてごく一部なのにね。10代の頃の見た目至上主義を成人してからも引きずって、美こそが絶対的な正義だと思い込んでいる愚かで未成熟な人よ。
そして、オカマに限らず、相手に対して何の配慮もない物言いをするような人なんて、精神的にはもはや子供と同じだわ。

だから、あなたにライバル心を燃やしてくるオカマも、子供のように扱ってやればいいんじゃないかしら。「ああ、そうかい」とだけ言って、軽くあしらってやればいいの。

ただ、アタシも真夜中に鏡を見ながらあまりにブスで泣いちゃうことが未だにあるから、まだまだ美醜に固執している未熟な人間なんだろうね。
あらやだ、ということはアタシ、心はまだ10代ってこと?高校生とも恋愛できるんじゃないのこれ?……多分、こういうところなんでしょうね、オカマの迷惑なところって。

敵意を向けられないようにするには

オカマに限らず、身に覚えのないことで敵意を向けてくる人は、どんな場所にも少なからず存在するものよね。
アタシも新卒で入った会社で、お局から毎日のようにイビられていたわ。入社したばかりで仕事もままならない中で理不尽な嫌がらせを受けて、会社に行くのが嫌で嫌でたまらなかったわね。
それでも、なんとか明るく気丈に見えるよう振る舞っていたのよ。弱い自分を見せたくなくて、弱音を吐かないことで自分のプライドを保っていたのね。
だけど今思えば、それは間違いだったわね。強がることで、救いを求めるアタシの心の叫びは誰の耳にも届かなかったのだから。周りからは、脳天気に過ごしているありきたりな若者に見えたはずよ。
そんなアタシに、お局は「コイツには何を言っても傷つかない」と勘違いしたのでしょうね。
どこのコミュニティにも、その場を無難にやり過ごそうとすればするほど、そこにつけ込んでくる人がいるものよ。敵意って、そんな隙から生まれるものなのよね。
だから、もしも過去に戻れるのならば、当時の自分に言ってあげたいわね、「笑顔は弱さにもなるのよ」と。

相談者のあなたも、その隙につけこまれないようにしなきゃね。
優しいあなたも素敵だけど、時に強気でいることも大切なの。あなたをバカにすることで、デメリットがあると思わせないといけない。
それが敵意から身を守る唯一の方法よ。どこへ行ってもあなたのことを嫌う人はいるし、逆に自分を好いてくれる人もいるわ。ただ、あなたを好いてくれる人は、あなたを守ってくれるとは限らないの。自分の身は自分で守るしかないのよ。

強さと優しさは両立できるわ

オカマのみならず、何かしらのコンプレックスを抱えている人で、相手を劣っていると思い込むことで安心感を得ようとする人は多いわよね。
アタシもつい気を抜けば、心の中の黒いオカマが「こんのクソブス……!!」と罵ってしまうから、似たようなものかもしれないけど。

あなたに毒を吐くオカマを擁護をするつもりは毛頭ないし、むしろそのオカマに対しては、前述のように強気の姿勢で立ち向かってもらえればと思うわ。
だけど、怒りに任せて汚い言葉で罵ったり、怒鳴ったりしてはいけないわよ。相手と同じ土俵に立たないようにして、根は優しいままのあなたでいたほうが、人生、楽に生きられるはず。「強く優しく」は、決して矛盾しないからね。

さて、このコーナーでは、読者の方からのお悩み相談を随時募集しているわ。
恋愛でも学業でも仕事でも、あなたがどんなことで悩み、どんな風に解決したいのか、できるだけ詳しく簡潔に教えてくれると助かるわ。
送り先は、アタシのツイッターアカウント(@BS_dim)のDMか、メールフォーム(okama.onayami@gmail.com)まで。
【お悩み相談内容】と【年齢、性別、職業など簡単な自己紹介】を忘れずにね。いただいた相談内容、個人情報はこのコーナー以外では利用しないし、長期的に保管することもしないから安心して。
また、このコーナーに関するご意見やご感想もお待ちしているわ。とっても励みになるから、気軽に送ってもらえると嬉しいわ。よろしく。

投稿者名

BSディム

夜な夜なネオン街をねり歩くアラサーのオカマ。
昼間は真面目な係長だが、退勤から3駅で夜の帳をドレスに変える。
中学2年生で周囲にカミングアウトし、以後オカマとしての人生を歩む中堅オカマである。
Twitter:https://twitter.com/BS_dim Blog:http://aiokama.hatenablog.com