5歳さん嫁非公認コラム Episode:16「僕の嫁と幸福論」
ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家 5歳(嫁公認アカウント)さんのコラム!
今回は~幸福論!本当の幸せを探した時に~
第1章 図星、それはとてもつらい
誰にでも言われたくない一言がある。
その言葉は大体、自分自身でも気付いていて、なるべくなら目を向けたくない自分のウィークポイントであることが多い。いわゆる図星ってやつである。
そんな絶対に言われたくない一言について夫婦で話をしていた時に、嫁が今までで一番言われて図星!グサッ!ときた一言を教えてくれました。
思い出話の中でも、思い出したくもない思い出話です。
それは嫁が高校生だったの時の話で言われた相手は当時付き合っていた彼氏です。
彼氏はサッカー部のエースで頭も良く、イケメンで、文武両道な人だったらしいです。
そんな元彼に言われた言葉です。
その他にも『もっと痩せろ』『目標を持て』などと色々言われたらしいんですが、基本的に『頑張れ!』『努力しろ!』と言われたらしいです。そして今でも言われたその言葉の数々をはっきりと嫁は覚えているらしい。
僕的には『あの世界一番恐ろしい嫁によくそんな恐ろしい言葉を言えたもんだな』と元彼の恐れ知らずな所に感心しました。それと同時に僕はそれを聞いて『なるほどな』とも頷いてしまった。
きっと元彼は向上心を持ち、スポーツにも勉強にも打ち込むタイプの男の子だったのでしょうね。努力家であり自信家でもあったのでしょう。
それはそれでとても偉い事だと思います。
元彼の言葉は嫁にとっては図星だったのでしょう。確かにウチの嫁ちゃんは今より良くしていこうという向上心とか、何か目標に向かって一生懸命に取り組むとか、そういったことをまったくしないのです。多分今もそうなので、高校の時もそうだったんだと思います。
嫁自身そのことをしっかりと自覚していて、かと言って元彼の言う目標を持った生き方は出来なかったし、これからするつもりもないらしいです。
第2章 人生に向上心は本当に必要か?
嫁は今では開き直って自分の事を『リラックマ』と自称しています。
冬になりコタツを出してからというもの、たれぱんだのようにリビングで転がっています。リラックマとたれぱんだのハイブリッドです。
多分ですけど、もし嫁がパートに行っていなかったとしたら一日中コタツから出てこないと思います。コタツムリでもあります。
リラックマたれぱんだコタツムリです。
最強のグータラキャラクター嫁ちゃん誕生です。
たしかに今の世の中は目標を持つことや向上心が大切で、それが一番良いことだという雰囲気はあります。僕もやりたい事に向けて計画をして突き進んでいくタイプです。向上心を持って生きているので、嫁のグータラはどうにかならんかなとかつては思っていました。か・つ・て・は!
しかし八年間嫁とずっと過ごして今はこう思う。
果たして向上心や目標を持つことが人生で一番大切な事なのでしょうか?
リビングで心地良さげにリラックマたれぱんだコタツムリになって幸せそうな寝顔をしている嫁を見ていると『人の幸せの形とは?』とふと思ってしまう。
なるべくグータラしていたいという欲求を満たす人生もありなのではないか、とリビングに転がる嫁に気付かされました。人の生き方の満足度って何かを成し遂げる事だけでは決して採点出来るものではない。コタツに自分のスペースを確保してゴロリと横たわっている嫁の人生満足度は今現在非常に高いと思う。
だから元彼が嫁ちゃんに向上心を求めたのは、多分間違いだったのだと思う。もちろん彼女にもっと成長してもらいたいという彼氏の気持ちもわかる。
しかし人には人のペースがある。考えがある。
自分が正しいと信じていることって世界のみんなもそうすべきだ!と思ってしまうけど、やっぱり合う合わないはあると思うのです。
世の中では『向上心が大切だ』という雰囲気がやっぱりありますけど、僕はこう思う。
『今の私の人生楽しいな』ってそう思えていられればそれでオッケーじゃない?
人生に意味付けする事に疲れた人、
何かを頑張らなくちゃいけないと脅迫観念を心に抱えている人。
うちの嫁ちゃんを思い出してそして見習って欲しい。リラックマたれぱんだコタツムリですよ。
肩の力を抜いていきましょう。