愛されガチャコと愛されたいあくびのくらし 番外編Day0:あの娘(こ)がうちにやってきた日
ブサイクなのになぜか愛される猫のガチャコと、頑張って生きているのになぜか幸せになりきれない飼い主のポンデ・あくびさん。
ガチャコの勝手気ままな生き様から、女の子の幸せについて考える大好評連載の今回は番外編をお届けします!
そうそれは、ブスで可愛いあの娘とあくびさんの出会いにまつわるスピン・オフストーリー…
ラブストーリーは突然に
「あくびさんにそっくりの猫がテレビに出ている」という友人からの唐突な連絡が私とガチャコとの生活の始まりの始まりでした。
当時東京に住んでいた私は、友人がその疑惑の猫を発見した関西ローカル放送を見ることは出来なかったので、その時は「そりゃ広い世界ですし、私のように魔性を帯びた傾国の美しさをもつ猫の一匹や二匹くらい、いてもおかしくないでしょう」と真剣に取り合うことはありませんでした。
その事件から、しばらくの期間をおいて、京都の実家に帰った際、そういえば…と思い立ち、友人の朧げな記憶をたどり、その問題の猫を訪ねてみることにしたのです。
どうにかこうにかその猫が大阪のとある猫カフェに在籍をしていることを突き止めた私たちは、急いで阪急鉄道に飛び乗りました。
「この猫だよ!」さて、緊張のご対面。
友人が指差す方向を見て、私は驚愕しました。
そこには、女の子における「美人」とか「べっぴんさん」、男の子における「イケメン」とか「ハンサム」といった形容詞から程遠い1匹の小さな猫が佇んでいました。
当時まだメジャーではなかったエキゾチックショートヘアーという種類の猫を知らなかった私は、彼女のペチャっとつぶれた鼻、開いてるのか閉じているのか判断できないたれ目、その他の様々な顔のパーツが絶妙な配置とバランスで構成されている奇妙な顔立ちにビックリしつつ、「これに似ている、とはどういう了見だ!?」と、浪花の極妻よろしく、同席した友人に問いただしました。
そこはさすがというべきでしょうか、付き合いの長い我が友。私の怒りの刀をうまくいなし、「ほらほら、せっかく東京からはるばる猫に会いに来たのだから」と誘導されたが最後、気付けばすっかり猫カフェののどかな雰囲気に私はのまれてしまいました。
気分を入れ替え、こうなったらこのブス猫と思いっきり遊んであげようと、クッションの下から指を出したり引っ込めたりしていると、すぐに目をキラキラとさせて私のトラップに食いついてきました。
するとどうでしょう…。テケテケと一生懸命に短い足で私の手を追いかけるこの奇妙な顔の生き物からは、とてつもない癒しオーラが出ているではありませんか。まるでスペイン酒場のブルーチーズ、エスニック酒場のパクチーのように、噛むごとに止められなくなるこの味わい…!マズウマ感覚でずっと2,3口にすれば、クセになって止まらなくなってしまうこの顔…
「きゃ、きゃわいい!!(ような気がする!)」
猫カフェの制限時間が来る頃には、私はすっかりこの猫のとりこになってしまいました。
手に入れたいものはあきらめてはいけない!恋も!猫も!!!
それからというもの、出会った瞬間にブスとまでいったあの猫のことがひと時も頭から離れず、毎日毎晩、出会った猫カフェのブログをチェックする日々でした。はい…完全にネットストーキングというやつです…。
「この猫をどうしても手に入れたい・・・。でも手の届かない猫カフェの君・・・!」
成就せぬ悲恋を嘆くオトメのような日々を送り、あの猫への想いを募らせることしかできなかったそんなある日、当に日課となったネットストーキングをしようとカフェのホームページを覗くと、なんと見つけてしまったのです!「里親募集」の文字を!!
気付けば私は家族からの承認を得る間もなく、すぐに猫カフェに電話して、里親希望の申し出をしておりました。話をお伺いすると、この猫はオーナーの大のお気に入りで、今までの里親希望の申し出は全て断ってこられたそう・・・。
しかし、ここであきらめるような私ではありません。この熱意と執着が、なぜ仕事など、他のより実用的なベクトルに向いてくれなかったのかは不思議というか、残念でなりませんが、諦めずに猫への想いを訴え続けました。
ほとんど狂気ともいえる熱弁を振るったかいがあり、「なにこの女、言うこときかないと怖そう!」と思っていただけたのか、ついにオーナーの説得に成功し、無事、愛しのブス猫を我が家へ迎えることが出来たのです。それ以来、彼女はずっと我が家の頂点に君臨されています。
物語の終わりに…
友人がガチャコを見つけて、それを私に伝えたこと、猫カフェの猫スタッフであったガチャコの里親をちょうどそのタイミングで募集していたこと、今まで里親の申し込みを断り続けていたオーナー様が私にガチャコを託してくださったこと、いろんな偶然やタイミングが重なり、(不本意ながら)私に似てるとされる猫を我が家に迎えられたことは運命だったように思います。
こんなに性悪女に育ってしまったことについては「私の育て方が悪かったのかしら…」と、思うことがありますが、髪が薄くなり、中年太りになった息子でも可愛い可愛いと大切に思えるように、どんなガチャコになっても生涯可愛がっていきたいと思います。
最後にガチャコパパの画像を添えて、ごきげんよう!