私の黒歴史「中学の修学旅行の班決めって地獄でしかないよね」【前編】
こんにちは!
ケシミニャンです。
今回は、ケシミニャンの思春期の思い出…
「中学の修学旅行」についてお話ししたいと思います。
もちろん、楽しい思い出ではなく…
ちょっと辛い思い出です。
前後編の、前編です!
中学の修学旅行
中学の修学旅行。
おそらく、多くの人にとっては、中学3年間の一番大きなイベントであり、そして、楽しい思い出として残っていると思う。
しかし。
ケシミニャンにとって、中学の修学旅行とは。
心の痛みを知った、ひたすら辛い旅だった。
理由は、中学時代、ケシミニャンはいじめられており、友達がいなかったから…。
だから、行く前から、修学旅行が苦痛で仕方がなかったのである。
いじめといっても、ケシミニャンの場合、いじめられた原因は自分にあった…と、今では思える。
周囲の気持ちや立場をあまり考えずに振舞っていたため、徐々にクラスメイトたちから無視されていったのである。
自業自得といえば自業自得だが…。
当時のケシミニャンは、素直に謝ったり、クラスメイトたちと話し合ったりすることもできず…。
ひがみみたいなのもあって、素直に他人の言葉を受け止めることができなかった。
そんなこともあり、ずっとひとりぼっちで中学時代を過ごしていた。
精神的にかなり辛く、何度も学校へ行きたくないと思ったが…。
自分の子供がいじめられているだなんて知ったら、両親は悲しむだろうなと想像して、ケシミニャンは誰にもSOSを出せないまま、必死で学校に通っていた。
今思えば、辛い状況のなか、それでも学校に通い続けた自分を「がんばったね」と褒めてあげたい気もする。
しかし、この時少し無理をしすぎてしまったために、「他人と関わるのが怖い」とか、その後の人生に色々な悪影響が出てしまったことも事実。
今でも、どうするのがベストだったのかはよく分からない。
友達のいないケシミニャンは、できれば修学旅行なんて行きたくなかったが…。
前述のように、両親に心配をかけたくないという理由と…
「みんなが行く」から、行かなくてはいけないような義務感で、
嫌々参加したのである。
悲しみの班決め
3年生になり、6月の修学旅行に向けて、ホームルームの時間を使ったスケジューリングなどの話し合いが増えていった。
行先は京都・奈良である。
そして、京都・奈良の観光地のどこを訪れるのか、ある程度クラスごとに行先を相談して決めてよいのだが…。
どのみち、スクールカースト上位の子たちの希望がそのまま採用されていくのである。
ケシミニャンは、修学旅行には特に何の希望もなかったから、行先なんてどこでもよかったが…
「修学旅行の行先が、スクールカースト上位の子たちの思い通りになっている」という現実が、ちょっとだけムカついた。
行先がある程度決まり、次は班決めとなった。
大体、班は仲の良い子同士で作る。
が、みなさんの記憶にもあるだろう…。
必ず、班に入れてもらえずにポツンと余ってしまう子の存在。
そう、それがケシミニャンである。
「班決め」という言葉を聞いた時点で、絶対に自分は仲間外れになると覚悟していたケシミニャン。
仲の良い子同士が順調にグループを作ってはしゃぐ、賑やかな笑い声のなか…
ケシミニャンは自分の存在を悟られないように、ひとり椅子に座って黙っていた。
…ひとりで、いろんな観光地を回ることになるのかな…?
でも、それはそれでいっか。気楽だし。
そんな風に、負け惜しみみたいに考えていた。
そして、このまま誰も、ケシミニャンの存在に気づかなければいいのにと思った。
しかし…
学級委員長「あの~、ケシミさんがどこの班にも決まってないんですけどぉ~…」
クラスメイトたちから無視され続けて、もはや傷つくようなプライドなんかないと思っていたケシミニャン。
そんなケシミニャンでも、この学級委員長の言葉にはちょっぴり傷ついた。
クラスメイトたちは「そんなことは自分には関係ない」とばかりに、それぞれの班で盛り上がっている。
ケシミニャンも、自分がどうしたらいいのか分からず、ずっと座って下を向いていた。
せめて今日だけでも、仮病を使って休めばよかったな、なんて後悔した。
すると、ある女子がスッと手を挙げたのが見えた。
小学生からの幼馴染で、今は全く話さなくなってしまったA子ちゃんである。
A子「ケシミちゃんはウチの班でーす!」
A子のやさしさ
A子ちゃんは小学生からの幼馴染で、中学に入学してからも仲が良かった友達である。
しかし、ケシミニャンがクラスメイトたちから無視され始めると…
A子ちゃんは、ケシミニャンを積極的に無視するわけではないが、何となく距離を置き始めたのだ。
いつだったか、クラスメイトたちから無視され始めたケシミニャンに、A子ちゃんが他愛もないことを話しかけてきた。
ケシミニャンはとても嬉しかったが、なんだかA子ちゃんのやさしさが、自分に対する…
「お情け」のように感じられて、意地を張って無視してしまったのだ。
それ以来、距離が開いていた友達のA子ちゃん…。
そのA子ちゃんが、仲間外れのケシミニャンを助けてくれた。
席から立ちあがり、A子ちゃんの班のところへ行くケシミニャン。
ケシミ「Aちゃん…」
A子「一緒に回ろうよ!」
この時、ケシミニャンの心は、「助かった」という気持ちと、「本当にありがとう」という気持ちでいっぱいになった。
しかし、この時…。
A子ちゃん以外の班のメンバーからは、どこか顔色や態度に、「仲間に入れてやっている」というか、「A子が言うから、仕方がなく」みたいな雰囲気を感じた。
それでも、とりあえずはA子ちゃんのお陰で、ケシミニャンがひとりぼっちで京都・奈良を観光する可能性はなくなり…
心の底からウキウキというわけではないけれど、ケシミニャンは修学旅行にちょっとだけ希望を抱くことができたのである。
天国から地獄
そして、修学旅行初日。
ド田舎県から新幹線に乗り、京都に着いた。
記憶が定かではないが、駅から班ごとにタクシーを貸し切って、好きな観光地を巡り、最後はホテルに集合、みたいな感じだったと思う。
ケシミニャンは、A子ちゃんの班と一緒にタクシーに乗り、最初は有名なお土産街?へ行った。
ケシミ「へぇ~、ここがお土産街かぁ…」
すると、ここで班長から予想外の言葉をかけられる。
班長「じゃ、ウチらはみんなでお土産街回るから、ケシミさん、○時にここ集合で~」
あっ。
…そっか。
てっきり、一緒に行動できると思っていたけど…。
お情けで班に入れてもらっただけで、一緒に行動できるというわけではなかったんだ…。
A子「ごめんね~ケシミちゃん(笑)。みんな、ケシミちゃん抜きでやっぱ回りたいんだって!」
A子ちゃんは、元々ちょっと物言いがストレートな部分がある(本人におそらく、悪気はないのだろうと思うが…)。
そして、ケシミニャンを班に誘ってくれたA子ちゃんのやさしさも、きっと嘘ではないと思う。
それに、A子ちゃんひとりが、ケシミニャンを庇うことはできない。
A子ちゃんの立場の難しさもよく分かる。
でも、A子ちゃんの一連の言動により…。
ちょっと、ケシミニャンのハートが翻弄された感は否めない。
このとき、ケシミニャンは中学生ながら、「中途半端なやさしさは、はたして真のやさしさなのだろうか…」と、ちょっと考えた。
軽く、天国から地獄に落とされた感を感じつつ、ケシミニャンはひとりでお土産街を回ることになったのだった…。
(後編へ続く)