子どもが学校の事で落ち込んでいる…【あなたなら、なんて声を掛ける?】
最強の萌えキャラである夫との愛情とユーモア溢れる暮らしぶりが、フォロワーから圧倒的な支持を得る主婦・のるんさんによる、夫婦円満のヒント満載のエッセイ。
今回は、お子さんが落ち込んでいたときのエピソード。
自分も共感できるからこそ、掛ける言葉が見つからない…そんな経験ありませんか?のるんさんのように相手の気持ちにそっと寄り添ってみると、自然な言葉が生まれるのかもしれません。
なんて言ってあげればよかったのか
段々と暖かい日が増えて、春を感じるようになってきました。
春には別れや出会いがあって、学校に通っている人は特に変化を感じる季節ですね。
今回は、小学生の娘の話をしたいと思います。
娘の学校では卒業式とは別に、5年生が中心になって開催する『6年生を送る会』があります。
小学5年生である長女は、近所に住む仲のいい6年生のお友達を送り出すため、気合が入っていました。
会では6年生に贈る歌を歌うのが恒例の流れなのですが、その指揮者をつとめるのが5年生にとっても大きな晴れ舞台で、立候補した生徒の中からオーディションで1名だけが選ばれるのです。
娘は、指揮者に立候補しました。
立候補者は娘の学年で5人。
休み時間はもちろん、10分休憩や放課後も練習して、もう1人の立候補した友達も誘っては練習、練習、練習の日々。
ところが、その候補者の中には、全く練習もしなければ「音が廊下まで聞こえてるよ!音漏れはっずww」と嫌味まで言う子がいたというのです。
本人はそれでも大好きなお友達のために頑張って練習を続けていましたが、さすがに誰かに聞いてもらいたくなったのか、家で愚痴を吐露していました。
その数日後
家族で出かけた休日の車の中、次女も三女も寝てしまい、起きているのは長女だけ。私達夫婦と長女3人きりの状況はよくある光景で、こうなると長女はよく喋る。
そして、この日も長女と話を始めたのだが、突然ぽつりと一言。
「あのね、オーディション落ちちゃった」
夫とハッと目を見合わせ、言葉を探していると
「受かったのは、前に話した全然練習してなかった子」
と娘が続けた。
先に言葉が出たのは夫。
「そっか。残念だったね」
「その子は上手かったの?」
多分、夫はものすごく言葉を選びながら慎重に会話していたと思う。
「指揮の上手いとか下手とかよくわかんない。わかんないけど、多分あの子よりは気持ちを込めて指揮はしてたし、練習した分、曲も理解してたし…」
泣いてしまって言葉に詰まる娘。
どうしよう、何も言葉が出ない…。
自分もそういう経験はある。努力が報われなかった経験。悔しい気持ち。娘の気持ちを想像すると、ずっしりと感じる。
考えるだけで、どの言葉もふさわしくない気がして何も言えなかった。
「なんかすっごい腹が立った!」
普段から言葉遣いを気にしている娘から出た、今思いつく中で最高に素直な言葉だったと思う。
「ママも腹が立ってきた!!」やっと出た言葉がコレ。
「何食べたい!?なんでも好きなの食べよ!」そう言って、その日は娘の好きなお店で外食した。
家に帰ってきてからは娘も元気に過ごしていて、次の日も元気に登校していった。
でも、未だに、あのときなんて声をかけてあげればよかったんだろう…と後悔中。
もっといい言葉があったんじゃないかなって。
正解はないのかもしれないけど、もっともっと勉強ですね。
良かったら励ましの言葉、いっぱい教えてください。